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盲目の少女は極限化する

第20話 - 盲目の少女は極限化する　〜消えていた記憶〜

100

2021年06月25日

#ファンタジー

#極限化

零@復帰勢

樹

最終手段…？

モルス

そうだ…。

樹

あれ…は…。

モルス

え…？

樹

グッ…。

モルス

大丈夫か！

樹

頭が…。

モルス

樹君？

モルス

樹君！？

6年前

ピンポーン

樹(6年前)

雷ちゃーん！

樹(6年前)

遊びにきたよ！

雷(6年前)

…帰って。

樹(6年前)

え？

雷(6年前)

帰ってよ…。

雷(6年前)

もう私は君にピアノを教えることができない！

樹(6年前)

…どうして？

雷(6年前)

目が…見えないの…。

樹(6年前)

そんな！

樹(6年前)

嘘だよそんなの！

雷(6年前)

嘘なんかじゃない！

雷(6年前)

嘘だったら…どれだけ良かったか…！

樹(6年前)

………。

樹(6年前)

一回中に入れて…？

樹(6年前)

雷ちゃん。

雷(6年前)

…わかった。

雷(6年前)

鍵…空いてるよ。

樹(6年前)

…なんで目が見えなくなったの？

雷(6年前)

…それは。

説明中

樹(6年前)

…じゃぁ雷ちゃんは殺し屋に殺されそうになったの？

雷(6年前)

うん…。

雷(6年前)

でも…殺しを依頼した子は親の圧力のせいで正常な判断ができなかったし。

雷(6年前)

私がピアノを始めたから…。

雷(6年前)

私がいたから…。

樹(6年前)

そんなことないよ。

雷(6年前)

え？

樹(6年前)

だって雷ちゃんがいなかったら僕はこんなにピアノが好きになったし…。

樹(6年前)

前より上手くなれなかった！

樹(6年前)

だから…。

雷(6年前)

…私が悪いの。

雷(6年前)

今日はもう帰って。

樹(6年前)

っ…。

樹(6年前)

うん。

次の日

ピンポーン

樹(6年前)

雷ちゃーん！

雷(6年前)

帰って…。

樹(6年前)

…うん…。

その次の日

ピンポーン

雷(6年前)

…帰ってったら！

樹(6年前)

………。

そのまた次の日

ピンポーン

樹(6年前)

雷ちゃん…。

雷(6年前)

…樹君。

雷(6年前)

私ね？死のうと思うんだ。

樹(6年前)

…なんで！

雷(6年前)

もう…辛いの。

樹(6年前)

もしかして…僕のせい…？

雷(6年前)

そうじゃないんだけど…。

雷(6年前)

…ピアノが弾けない人生なんていらないの。

雷(6年前)

みんな私のこと嫌ってるみたいだし。

樹(6年前)

………。

樹(6年前)

あのさ。

雷(6年前)

？

樹(6年前)

死んじゃうんだったら…ちょっとまって欲しいんだ。

雷(6年前)

どうして…？

樹(6年前)

連れて行きたい場所があるんだ。

樹(6年前)

車椅子で連れていくから…お願い。

雷(6年前)

…わかった。

樹(6年前)

ーーーー！

雷(6年前)

誰と…話してるんだろう。

樹(6年前)

連れてくるね！

樹(6年前)

雷ちゃん動くよ！

雷(6年前)

…うん。

雷(6年前)

(木の匂いと土の匂いがする…。)

樹(6年前)

ついたよ！

雷(6年前)

…樹君？

雷(6年前)

ここは？

樹(6年前)

ここはね！おばあちゃんに教えてもらった秘密の場所なんだ！

樹(6年前)

キシャールにいちゃんて人が困った時に助けてくれたりするんだよ！

キシャール

え。

キシャール

まさか…。

キシャール

皇…雷？

雷(6年前)

何で私のことを…？

キシャール

…いや…それは…。

樹(6年前)

キシャールにいちゃん…雷ちゃんはね、目が見えないんだって。

樹(6年前)

それで好きだったピアノができなくなってて困ってるんだ…。

樹(6年前)

何とかできない！？

雷(6年前)

(目が見えるようになんてならないし…もう無理なんだ結局…。)

キシャール

いいぜ。

雷(6年前)

(え…？)

キシャール

今から方法を言うからちゃんと聞いてくれ。

雷(6年前)

何でもいいです…もう一度…ピアノが弾けるなら。

樹(6年前)

…練習はいるけど歩けるようになって良かったね雷ちゃん！

雷(6年前)

これでピアノも弾ける…。

樹(6年前)

僕も手伝うからね！

雷(6年前)

ありがとう…！

雷(6年前)

…本当にありがとう。

雷(6年前)

私をあの場所に連れて行ってくれて。

雷(6年前)

私を見捨てないでくれて。

樹(6年前)

えへへ！

樹(6年前)

気にしないでよ！

樹(6年前)

僕はね！

雷ちゃんのヒーローだから！

樹(6年前)

ふーんふーんふーん♪

樹(6年前)

雷ちゃん少し元気になってよかったなぁ…。

ドンッ

萌柳(6年前)

あ。

樹(6年前)

黒いマント…。

萌柳(6年前)

まずい…。

萌柳(6年前)

とりあえず記憶消さなきゃ…。

樹(6年前)

え？

萌柳(6年前)

えーい！

萌柳(6年前)

ごめんね〜。

樹(6年前)

ん…。

樹(6年前)

…何で僕ここにいるんだっけ…。

涼夜(6年前)

萌柳さんさっきの…。

萌柳(6年前)

あ！私ちゃんと記憶消したの！褒めてぇ〜！

涼夜(6年前)

あれ一週間分の記憶消すやつですよね…？

萌柳(6年前)

あぁ〜。

萌柳(6年前)

やらかしちゃったぁ…。

萌柳(6年前)

まあいいか！

涼夜(6年前)

えぇ…。

萌柳(6年前)

じゃあねぇ〜！

樹(6年前)

………。

樹(6年前)

眠いや…帰ろっと。

モルス

樹君！？

モルス

大丈夫…か！？

樹

…あぁ。

樹

俺は…なんで忘れてたんだろう。

樹

モル…無常の鬼さん。

樹

最終手段やりましょう。

モルス

…わかった。

モルス

覚悟は…できてるね？

樹

はい。

モルス

じゃあ…極限化させる…から。

モルス

ヒュー…ヒュー…。

モルス

聞くけど…。

モルス

…どうして…極限化するのをためらわ…ないんだい？

樹

…フッ。

樹

それは…。

いつだって俺は雷の「ヒーロー」だから。

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うーん、好き(*´꒳`*)←ど直球（笑）

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