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第7話 - 行方不明

2025年04月06日

#あくねこ

#悪魔執事と黒い猫

#二次創作

〜デビルズパレス・自室〜

ｺﾝｺﾝ

💍

は〜い！

💍

今開けるね。

ｶﾞﾁｬ

フルーレ

おはようございます。
主様。

フルーレ

今日のお召し物を持って参りました。

💍

いつもありがとう。
フルーレ。

フルーレ

…。

フルーレが何かを探るようにして私を見つめた

💍

…フルーレ？

フルーレ

え？あっ…！
す、すみません…！

フルーレ

傷、治ったみたいで良かったなって…。

フルーレ

すみません。
困らせてしまいましたね。

💍

ﾌﾌｯ♡

💍

心配してくれてたんだね。
ありがとう。

フルーレ

当たり前ですよ…！
大切な主様に傷跡が残ったらどうしようかと…。

💍

傷ならもう目立たないし痛みも引いてきたよ。

💍

だから大丈夫。
心配かけてごめんね。

フルーレ

いえ…そんな…！

フルーレ

執事として主様を気にかけるのは当然のことですよ。

💍

うん、ありがとう。

…

数分後

フセル

…ﾝ…

ｺﾞｿｯ

💍

あ、やっと起きた。

フセル

…まぶしい…。

💍

もう…頭まで布団被ってるからだよ…。

💍

おはよう。
フセルちゃん。

フルーレ

今日は随分と起きるのが遅かったですね。

💍

うん、昨日は中々眠れなかったみたいで…。

再び目を閉じようとする彼女の体を何とか起こしてから着替えを済ませ

朝食の声掛けを待つ間フルーレと談笑を楽しんだ

…

ｺﾝｺﾝ

💍

どうぞ、開いてるよ。

ミヤジ

おはよう、主様。
失礼するよ。

フルーレ

ミヤジ先生…！
どうしたんですか？

ミヤジ

あぁ、フルーレくん。
ここに居たんだね。

💍

フルーレを探してたの？

ミヤジ

実はラトくんを見失ってしまってね…。

フルーレ

ﾊｧ…またラトが…。

フルーレ

きっとまた森で散歩でもしてるんですよ。

ミヤジ

森か…確かにその可能性はあるね。

フセル

森…！

💍

フセルちゃん…？

フセル

森…行ってみたい…！

ミヤジ

森にかい…？

💍

なら…みんなでラトを探しに行こうか。

フルーレ

え？主様…？

💍

もちろんフルーレたちが良ければだけど…。

ミヤジ

私たちは構わないけど…
その…、

ミヤジ

主様に失踪した執事を探しに行かせるなんて…。

💍

確かに探しに行くことが目的かもしれないけど、

💍

私たちにとっては朝の散歩みたいなものだよ。

💍

それに…、

💍

フセルちゃんも行きたがってるみたいだからね。

ミヤジ

…主様は優しいね。
お心遣いに感謝するよ。

フルーレ

ありがとうございます。
主様。

フセル

ね〜！早くいこうよ〜！

💍

分かったから袖は引っ張らないで…！

私は彼女に引っ張られるがまま自室を後にした

ミヤジ

…。

ミヤジ

(主様が優しい人なのは知っていたが…。)

ミヤジ

(最近やけに彼女に甘い気がするのは気のせいだろうか。)

ミヤジ

(彼女のために…というのは分かるが…。)

ミヤジ

(主様は彼女を優先しすぎている。)

ミヤジ

(それに時折見せるあのどこか寂しげな表情…。)

ミヤジ

(…なんて、今は考えても仕方ないか。)

フルーレ

ミヤジ先生？

ミヤジ

…あぁ、すまない。

フルーレ

早く主様たちを追いかけましょう！

ミヤジ

そうだね。

〜屋敷近くの森〜

私たちは木漏れ日に照らされながらラトの行方を追った

鳥のさえずりや虫の音微かに川の音まで聞こえるはずなのに

朝の森はどこか寂しげで美しくひたすら足音を響かせた

…

💍

う〜ん…
ラトは一体どこに…。

フルーレ

もしかしたら行き違っちゃったのかも…。

ミヤジ

確かにその可能性もあるね…。

フセル

…！

フセル

お花…きれい…♡

💍

ん…？お花？

足元には一輪の花が咲いていた

💍

本当だ…綺麗だね。

フセル

…。

私がそう返事をした時彼女は私を見上げた後

フセル

しゃがんで！

💍

え…？

彼女は花を抜き取り背伸びをしながらしゃがむよう促した

💍

う、うん…。

彼女は花を持った右手を私の頭に近付けた

フセル

できた…！
すっごくかわいいよ！

💍

可愛い…？

私はそっと自分の頭を左手で確認した

💍

これって…
さっきのお花…？

フセル

うん！
リボンのお返しだよ！

彼女は嬉しそうに笑った

💍

(…ｯ…)

💍

(…花…か…)

お姉ちゃんしゃがんで…！

これは…花…？

うん…！

今のお姉ちゃん、すっごくかわいい！

可愛い…？

ﾌｯ…そうか…ありがとう

〜屋敷近くの森〜

…

💍

(…懐かしいな…)

💍

フセルちゃん…
本当にありがとう♡

フセル

うん…！
どういたしまして！

フルーレ

主様、とても良くお似合いですよ。

ミヤジ

あぁ、私もそう思うよ。

💍

2人もありがとう。

💍

…さぁ、
そろそろ屋敷へ戻ろうか。

フルーレ

そうですね。
もしかしたらラトも屋敷にいるかもしれません。

ミヤジ

…逆に私たちを探しているかもしれないね。

フセル

え〜…もう帰るの…？

💍

うん、今日は帰ろうね。

💍

まだお腹は空いてない？

フセル

…おなかすいた…。

💍

ﾌﾌｯ…帰ったら美味しいご飯にしようね。

フセル

うん…！

少し拗ねてしまった彼女の手を握りながら屋敷へ戻った

〜デビルズパレス・ホール〜

ｳﾛｳﾛ

ラト

ミヤジ先生…フルーレ…
一体どこに…。

ラト

もう一度森へ探しに行ってみましょうか…。

フセル

〜♪〜♪〜♪

💍

もうすっかりご機嫌だね。

ラト

おや、この声は…。

💍

あ…ラト…！

ラト

主様ではありませんか。
おはようございます。

💍

おはよう。

フルーレ

おい、ラト…！

ラト

フルーレ…！

ラト

やっと見つけました。
探したんですよ。

フルーレ

それはこっちのセリフだろ…！
一体どこに行ってたの？

ラト

朝は少し森を散歩してすぐに帰ってきましたよ。

ラト

フルーレの方こそどこへ行ってたんです？

フルーレ

俺たちはラトを探してたんだよ。

フルーレ

主様にまで迷惑かけたんだから…反省してよね。

💍

そんな…！
私は大丈夫だよ。

ミヤジ

…とにかくラトくんが無事で良かった。

ラト

ミヤジ先生！

ラト

ミヤジ先生も私を探していたんですか？

ミヤジ

あぁ、そうだよ。
みんなラトくんを探すために必死だったんだ。

ラト

そうでしたか…。
すみません。

フルーレ

ほんと…
いい加減にしてよね。

ミヤジ

フルーレくん…。

ラト

フルーレ…。
怒っているんですか？

フルーレ

当たり前だろ…！

ラト

ﾌﾑ…そうですね…。

ラト

そうだ…！
みんなでパセリパーティーをしましょう。

フルーレ

は…？何言ってるの？

ラト

今朝散歩へ行った時に採ってきたんです。

フルーレ

…絶対に嫌だね。

ラト

あぁ、ミヤジ先生…。
聞きましたか？

ラト

フルーレは反抗期みたいですよ…。

ラト

可愛い弟にそんな風に言われるなんて…。

フルーレ

だから俺はラトの弟でも家族でもないだろ…！

ミヤジ

まぁまぁ…
2人とも落ち着いて。

ミヤジ

主様の前だよ。

フルーレ

ミヤジ先生…。

フルーレ

お見苦しいところをお見せしてしまい申し訳ございません…主様。

💍

気にしないで。

自由奔放なラトの世話を焼くのは大変そうだが･･･

地下の執事たちにはまるで家族のような温かさがあり見ていて微笑ましかった

朝から幸せな気持ちで満たされた私は心做しか朝食もいつも以上に美味しく感じるのだった

𝐄𝐩𝐢𝐬𝐨𝐝𝐞 𝟔 𝐞𝐧𝐝.

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