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記憶

第8話 - 違和感

101

2025年04月09日

#あくねこ

#悪魔執事と黒い猫

#二次創作

〜デビルズパレス・自室〜

陽が差し込み少し肌寒い朝を迎えた私たちは着替えを済ませ自室で過ごしていた

ｺﾝｺﾝ

フセル

…だ〜れ？

💍

今開けるね。

ｶﾞﾁｬ

ベレン

主様、失礼するね。

フセル

あっ…！
ベレンおにいちゃん！

💍

おはよう。

ベレン

おはよう。
主様、フセルちゃん。

💍

ベレン、その格好は…。

ベレン

実は今朝ピザ窯でピザを焼いてみたんだ。

ベレン

良ければ主様たちにも食べてもらいたなって…。

フセル

ピザ！ピザ食べたい…！

ベレン

ﾌﾌｯ…良かった。
主様はどうかな？

💍

ありがとう。
私もいただこうかな。

ベレン

決まりだね。
じゃあ早速食堂に…、

フセル

はやく〜！
おなかすいたよ…。

ベレン

うん、そうだよね。
すぐに用意するから食堂で待っててね。

ベレン

主様、先に2人で食堂に向かってくれるかな？

💍

うん、分かった。

💍

行こうか。
フセルちゃん。

フセル

うん…！

〜デビルズパレス・食堂〜

…

フセル

ピザ楽しみだな〜！

💍

ﾌﾌｯ…そうだね。

ｶﾞﾁｬ

ベレン

お待たせ。
主様、フセルちゃん。

フセル

わぁ…！

チーズがたっぷりのった大きなピザは香りも良く朝なのにも関わらず食欲をそそられる

💍

美味しそうだね。

ベレン

喜んでもらえたみたいで良かった。

ベレン

冷めないうちに召し上がれ。

💍

ありがとう。
じゃあ…いただきます。

フセル

いただきます！

ベレンから期待の視線を浴びながらピザを一口･･･

💍

…！

その瞬間香ばしいチーズが口いっぱいに広がり

あまりの美味しさに私は思わず目を見開いてしまった

💍

ベレン！
すっごく美味しいよ…！

ベレン

本当？それは良かった。

ベレン

主様の笑顔が見られて作った甲斐があったよ。

フセル

…ﾓｸﾞﾓｸﾞ♡

💍

フセルちゃんも美味しそうに食べるね。

ベレン

本当だ。嬉しいな。

フセル

ｴﾍﾍ♡

…

フセル

ごちそうさまでした！

💍

ご馳走様でした。

ベレン

沢山食べてくれてありがとう。

ベレン

またご馳走させてね。

ｶﾞﾁｬ

シロ

おい、ベレンは居るか？

ベレン

シロ？珍しいね。

シロ

ﾌﾝｯ…ベリアンが呼んでおったぞ。

ベレン

え…ベリアンが？

シロ

そうだと言っておる。
我の用はこれだけだ。

ベレン

うん、分かった。
わざわざありがとう。

シロ

…我はもう行く。

ｶﾞﾁｬ

ベレン

う〜ん…
シロは相変わらずだね。

💍

そうだね…。

💍

そういえばベリアンに呼ばれてるんでしょ？

💍

後片付けはやっておくから早く行ってあげて。

ベレン

え…？

ベレン

いくら何でも主様に片付けを任せる訳には…、

💍

私なら大丈夫。
自分の分くらい自分で片付けられるよ。

ベレン

う〜ん…
そういう訳じゃ…、

💍

…。

ベレン

…分かった。
なら主様のお言葉に甘えさせてもらおうかな。

💍

うん、任せて。

ベレン

主様はやっぱり優しいね。
ありがとう。

ベレン

じゃあ、失礼するね。

ｶﾞﾁｬ

💍

よし…片付けよう。

フセル

わたしもお手伝いする！

💍

え？

💍

手伝ってくれるの…？

フセル

うん！
なにすればいいの？

💍

じゃあ…お皿を運ぶのを手伝ってくれるかな？

フセル

わかった…！

💍

ありがとう。
一緒に厨房まで行こうね。

彼女は小さい手で2枚のお皿を運ぶ

私は廊下を歩く彼女の後ろ姿を眺めているといつの間にか口元が緩んでいた

💍

ﾌﾌｯ♡

しかし･･･

それと同時にどうしても彼女をある一人の少女と重ねてしまう自分がいた

💍

(…ｯ)

…

〜デビルズパレス・会議室〜

ベリアン

皆さん、
集まっていますか？

ハウレス

はい、
2階は揃ってます。

ルカス

3階も揃ってるよ。

ミヤジ

地下も揃ってる。

ハナマル

別邸1階も揃ってるぞ。

ベレン

別邸2階も揃ってるよ。

シロ

ﾌﾝｯ…我が呼んでやったからな。

ムー

それで…
話ってなんですか？

ベリアン

はい、今日はフセルちゃんについて…、

ベリアン

引き取り先の孤児院が見つかりました。

ルカス

街外れにある小さな孤児院なんだけどね…。

ルカス

その分…数少ない子供たちは大切に育てられているみたいだよ。

ハナマル

へぇ〜。
街外れの孤児院か…。

ルカス

施設長さんも穏やかで素敵な方だったんだ。

ルカス

これなら安心して彼女を任せられると思ってね。

ハウレス

なるほど…。

ラムリ

ってことは…、

ラムリ

フセルちゃんとももうお別れってことかぁ…。

ルカス

…そうだね。

ミヤジ

ルカス。

ルカス

どうかしたかい？

ミヤジ

…気付いてるんだろう。

ルカス

…。

ムー

気付いてる…？

ルカス

あぁ…。

ルカス

主様のことだろう？

ミヤジ

…。

ラト

主様…ですか？

ミヤジ

…みんなは感じなかったかい？

フルーレ

感じる…？

ミヤジ

主様は…彼女が屋敷に来てから少し変わった気がするんだ。

バスティン

変わった…？

ロノ

それってどういう…。

ミヤジ

それは…、

ミヤジ

なんというか…。

ルカス

きっと…今の主様にとって1番大切なのは彼女だ。

ルカス

過剰な程に彼女を優先する生活が続いていたからね。

ルカス

理由は分からないけれど…
ただ子供だから…という訳でもなさそうだ。

ミヤジ

あぁ、それに…、

ミヤジ

時折彼女を寂しそうな目で見つめることもあった。

テディ

主様にとって大切な存在であることは間違いないと思います。

ユーハン

そうですね。

ユーハン

主様はあの日…彼女を守るためにご自分を犠牲にされたのですから…。

フェネス

じゃあ…引き取り先が見つかったことを主様に伝えることは…、

アモン

主様を複雑な気持ちにさせるかもしれない…と…。

アモン

そういうことっすね。

ルカス

…そうなるね。

ナック

…ﾌﾑ…

ナック

…寂しそうな目…。

ルカス

ナックくん？

ナック

あぁ…すみません。

ミヤジ

どうかしたのかい？

ナック

その…ミヤジさんが仰っていた主様の寂しそうな目というのを…、

ナック

私も見たことがあるような気がして…。

ナック

まるで何かを懐かしむような…、

ナック

それでいて寂しそうな表情を…1度だけ…。

ミヤジ

そうか…。

ミヤジ

やはり何かしら心当たりのある執事も多いようだね。

ミヤジ

一体どうして…、

ボスキ

…妹…

ルカス

ボスキくん…？

ボスキ

主様には妹がいると聞いたことがある。

ボスキ

いや…正確には"いた"みたいだがな。

ハウレス

ｯ…それって…。

ボスキ

もしかしたら…、

妹と重ねてるんじゃねぇか？

𝐄𝐩𝐢𝐬𝐨𝐝𝐞 𝟕 𝐞𝐧𝐝.

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