炭治郎
炭治郎
…嗚呼、なんて可哀想なんだ…
今、俺が此処で炭治郎と一緒に説得してあげたい…が、
俺には、そんな勇気もないし…
後、一歩を踏み出す…覚悟がない…
…
俺はただただ見守る事しかできなかった
ずっと__
炭治郎が可哀想なんじゃない…
勇気もない、覚悟も決めれない…
こんな俺が、可哀想だ、
…
すると上から誰かの声が聞こえて来た
彼以外は全員、そちらに目を向けていた
俺も釣られて、炭治郎から目を引き離し
上へ目線をやった
話し始めた人物…
伊黒
伊黒さんだった
伊黒さんはその後もずっと炭治郎に
ネチネチ言っていた
伊黒
その後に続いて…悲鳴嶼さんも、
話し始めた
悲鳴嶼
悲鳴嶼
悲鳴嶼
と、言った
…
違う、取り憑かれているんじゃない…
炭治郎は、自分の意思で言っているんだ…
だから、簡単に、”殺す“なんて、言わないで…
炭治郎は…
藍
藍
しまった…!
俺は急いで口に手を当てて…
口を噤んだ
皆んなの視線が一気に集まった
やばい…
……
でも、チャンス、か…?
やっと言葉を吐けたんだ…
此処で取り消す訳には…
俺は…次々と言葉を放った
藍
藍
藍
炭治郎
藍
藍
言葉が震えている
でも、言いたいことが言えたんだ…
心の霧が一気に消えて…スッキリした気がした
けど…
問題は此処からだった
奥から箱を持った1人の柱が出て来た
それは…
不死川
風柱 不死川 実弥
だった
義勇
不死川さんは箱を持ったまま話し始めた
不死川
不死川
何故…笑っている…
何故…禰󠄀豆子さんの入った箱を持っている…
何をする気なんだ…
どっから持って来たんだ…
と、呟いた時…
不死川さんの後ろから慌てた様子で…
隠しが走って来た
隠し)不死川様!勝手にその箱を持っていかれると…困ります…
今すぐ、その箱を手放してください、!
すると、胡蝶さんが、むくりと立ち上がり…
不死川さんの方へ目線を変えた
藍
表情と、雰囲気がさっきと違う…
胡蝶さん…珍しく怒っている…
不死川さんの行動が気に入らなかったのだろうか…
胡蝶さんはゆっくりと話し始めた
胡蝶
と、キッパリと言った
だけど不死川さんはその話を
聞く耳も持たず…話し始めた
不死川
藍
炭治郎じゃなくて…俺に言って来た
俺の発言のせいで…禰󠄀豆子さんが…
不死川さんは再び話し始めた
不死川
不死川
不死川
不死川さんは刀を向き…口調を強くして言った
不死川
そして…禰󠄀豆子さんの入った箱に刃を思いっきり…
運ばせた
藍
俺の速度じゃ…禰󠄀豆子さんの箱を庇うことが出来ない…
それでも俺は走った
間に合うと信じて
藍
不死川
義勇
義勇
冨岡さんの言葉を無視し…
そのまま走った
ド ン っ “!
藍
義勇
炭治郎
俺は禰󠄀豆子さんの箱を
不死川さんから奪った
禰󠄀豆子さんが入った箱に…刃は刺さっていたけれど…
禰󠄀豆子さんには刺さっていなかった
俺はそのまま箱と共に地面に転がって行った
不死川以外)……!
俺は急いで禰󠄀豆子さんの箱から刃を抜き…
不死川さんの方へ投げた
不死川
藍
藍
藍
藍
藍
と言おうとした時
不死川さんが恐ろしい顔で言った
不死川
不死川
と、言いながら…
刃を持ってこっちへ向かって来た
俺は…どうする事も出来なかった
瞳をぎゅっと閉じた時だった
館から…幼い子供の声が聞こえて来た
コメント
10件
面白い!です! これからの展開も楽しみです!
うほぉーう今日も良かったァー
全部見ましたっ!めっちゃ面白かったです!続き楽しみにしてます!