猫又
グルッペン視点
あれからまた、永い時が過ぎた
今日はテラの命日
戦争の中心の少し高い丘で足が止まる
其所には、小さな、小さな墓石があった
あの戦争はテラの自爆で半分ぐらい吹き飛ばしてくれたので
なんとか勝てた
だけど今でも
彼女が死なないようにはできなかったのか
考えてしまう
もう、失いたくないから
だから仲間を集めた
テラの約束も守るため
もう、誰も死なせないため
国を造った
人外の国を
夜の国を
と言っても燃えないように結界を張っているだけだが
今は、楽しいよ
そして約束、守ったぞ
そうテラの墓に笑いかける
何処かで見ていてくれることを信じて
ザー
インカムに通信が来る
今、墓参りをしていたというのに
グルッペン
何時もより、一段と低い声
らっだあ
らっだあ
外壁警備のらっだあからの通信だ
幹部じゃないが、絡んでも大丈夫なやつだと判断し、そのままの声でいく
グルッペン
らっだあ
らっだあ
らっだあ
お客さん、たまに外壁の外から来る人外のことだ
話を聞く必要はあるが、そこまで警戒しなくていい奴等の事を指す
ちなみに人間は観光客という スパイみたいなものだからな
そして次の言葉を聞いて、俺は息が止まるかと思うほど驚いた
らっだあ
グルッペン
らっだあ
まさかと思い外壁へ飛んで行く
らっだあ
グルッペン
思わず出そうになる気配を落ち着かせ、聞く
らっだあ
外壁には何ヵ所か門があって、応対の為の客室がある
らっだあ
グルッペン
らっだあ
らっだあの頭に?が大量発生しているが気にしない
そんな会話をして客室に入る
そこには懐かしい彼女の姿があった
彼女は客室で優雅に紅茶を飲んでいた
まるで絶対に俺が此処に来るとわかっていたように
一体いつぶりだろうか
『また、会えるといいですね』
彼女の最後の言葉を思い出す
…そしてゆっくりと彼女の名前を呼ぶ
グルッペン
らっだあ視点
グルッペンさんがテラと呼んだ女性
彼女は白銀の死神と名乗った
そんな奴は聞いたことがない
グルッペンさんはどうやら知っているようだが
白銀の髪に、茜色の瞳の彼女
彼女はゆっくりとこちらを見て微笑む
テラ
グルッペン
グルッペン
グルッペンさんの瞳には涙が滲んでいる
彼の涙を見たのは初めてだ
どうやら嬉し泣きのようだが
テラ
テラ
テラ
グルッペン
俺は旧知の仲らしい二人の空気を壊さないよう外に出た
外に出ると、幹部の内の二人が飛んできた
オスマン
中の女性の事だろうか
戸惑いながら返事をする
らっだあ
鬱
鬱
鬱
大先生が頑張って止めているが、凄いもがいている
オスマン
ゾム
同じ事をいってゾムさんも来る
鬱
ゾム
鬱
完全なるデジャブだな
グルッペン
微妙に目を泣き腫らしたグルッペンさんが出てくる
三人はじとっと睨まれる
テラ
オスマン
出てきたテラ?さんにオスマンさんが抱きつく
目を丸くしながらも声をかける彼女は随分慕われているようだった
テラ
ゾム
飛んでいこうとするゾムさんを見て、急いで声をかける
らっだあ
テラ
突然自分の名前を呼び当てられる
らっだあ
テラ
らっだあ
グルッペン
グルッペン
ニヤッとグルッペンさんが悪い顔をする
らっだあ
らっだあ
グルッペン視点
鬱
グルッペン
鬱
事実だろ、なんか悪いか
らっだあ
らっだあ
本日二度目の?大量発生だな
グルッペン
グルッペン
らっだあ
その言葉でも分からなかったようなので仕方なく説明する
グルッペン
らっだあ
グルッペン
グルッペン
グルッペン
分かりやすく、簡潔に伝える
別にめんどくさかった訳じゃないぞ?
テラ
テラ
テラが少し付け加える
らっだあ
一応納得できたみたいだな
オスマン
グルッペン
オスマン
オスマンに急かされ、承諾する
グルッペン
テラ
『吸血鬼の俺と喋れない彼女』改め 『吸血鬼の俺と吸血鬼になった彼女』 ~fin~
むつー
撮影現場にむつー監督の声が響く
久しぶりの長編ドラマだった
グルッペン
むつー
むつー
テラ
テラ
このドラマは俺達にとって特別だ
皆が夢で見た出来事
夢とは思えないほどの鮮明な出来事をドラマにしたのだから
グルッペン
鬱
鬱
むつー
らっだあ
むつー
むつー
らっだあ
むつー
猫又
luna
猫又
猫又
luna
猫又
猫又
luna
猫又
バイルナ❗️
コメント
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500?いいね、増やしといたჱ̒ •̀֊•́ )
サイコウ