心に桜が咲く日まで

母さんは、私の目の前で【妹】を殺した。

そして、すぐに私の胸を包丁で刺し、倒れた私を…

きっと、孤児院に渡したんだけど思う。

ぐっちゃぐちゃになった妹の死体。

狂ったように笑い包丁を振り回す母親。

………………何もできなかった無能な私。

毎日、夢に出てきた。

「どうして助けてくれなかったの？」 「なんで妹の私が死んで、お姉ちゃんが生きてるの？」 「助けてよ、助けて、 タすケﾃ……」

孤児院に預けられてから

体にできた痣は、日に日に消えていった。

…だけど

心についた傷は、 消えない。

消えるどころか、増えて、悪化している。

お嬢様に出会って、少しマシになったけど、でも

だって、 それが私の運命だもの。

続く