坂田
アンダープリズンが占拠されるとか、なんの冗談だよそれ!

坂田
ひゃっはっはっはっは!

坂田
馬鹿みてぇな話だぜぇ。

ここが占拠されたというだけなのに、なにをそんなに喜んでいるのか。
縁
坂田、落ち着いて聞いて。このアンダープリズンが解放軍に占拠されたのは事実だし、私達だけでは対処できないのも間違いない。

縁
だから、力を貸して欲しいの。

坂田
――で、俺にどうしろと?

縁
一時的かつ限定的だけど、そこから出ることを許可します。

縁
ただし、全面的に私達に協力すること、事態の収束に尽力することが条件です。

坂田
マジかよ!

坂田
お前、頭大丈夫かぁ?

縁
もちろん、妙な真似をしたら遠慮なくぶっ放しますから。

それに続くかのごとく、楠木がアサルトライフルを坂田に向ける。
楠木
お望みであれば、実弾もあるぞ。

坂田
――人をなんだと思ってやがるんだ。

縁
凶悪殺人鬼。

尾崎
殺人博士。

楠木
死に損ないの死刑囚。

中嶋
え、なんか面白く例えなきゃならない流れです?

坂田
まぁ、心配はいらねぇよ。

坂田
こんなに面白い状況は滅多に無ぇから、さっさと解決しちまってもつまらねぇしなぁ。

縁
――では、楠木守衛長、お願いします。

楠木
あぁ。

何事もないかのごとく、さりげなく独房から出てきた坂田は、縁達の顔を見回した。
坂田
おら、さっさと案内しろや。

坂田
俺はこの独房以外、アンダープリズンのことは何も知らねぇんだからよ。

縁は坂田に狙いをつけ、いつでも引き金を引けるように構える。
坂田
そんなに心配すんな。

坂田
お前達をどうこうしようなんて、思っていねぇよ。

坂田
それにな――。

次に彼が姿を現した時には、楠木のアサルトライフルの銃身を掴み、坂田は笑みを浮かべていた。
坂田
俺が殺ろうと思えば、もうお前達は死んでる。

坂田の動きに驚いた様子の楠木は、しかし笑みを浮かべる。
楠木
なるほど、全く動きが見えなかった。これだけの身体能力を持っている奴がいたら心強いな。

坂田
だろ?

坂田
で、今の状況はどうなってんだ?

坂田
ふーん、別行動していたチョンマゲのほうは?

坂田
なるほど、食堂とやらが奴らの根城になっていて、ここから出るにも電源関係がダウンしていて、外に出られねぇのか。

坂田
しかも、解放軍とやらは、頼んでもいないのに、俺の解放を求めてると――。

坂田
勝手にそういうことをされると、腹が立つんだがなぁ。

坂田
で、解放軍にはアンダープリズンの職員が関連している可能性が高いと。

楠木
高いというか、ほぼ確定だ。

楠木
事実、解放軍のメンバーの中に、非番中のアンダープリズン職員がいた。

坂田
アンダープリズンの占拠、俺の解放を求める解放軍――か。まだ情報が足りねぇなぁ。

縁
で、これからどうしますか?

坂田
慌てんなよ。俺にちょっと考えがある。
