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愛が重いよ、金満君。

第20話 - 青い空、白い雲。真っ白な宿題、真っ青な君。

2025年07月22日

#創作

#ほのぼの

#日常

#青春

#学園

鼻炎気味

銭場　守

今日は夏休み最終日。

銭場　守

バイトやバイトにバイト漬けの夏休みを送っていた俺でも、やっぱり夏休みが終わるのはかなり憂鬱だ。

銭場　守

はぁ…楽しかったな、夏休み。通帳に刻まれた数字を見るのが何よりも楽しかった。

銭場　守

あと手に持った札束。あの紙の感触はなんとも言えない心地良さ。

銭場　守

帰ってきてよ、夏休み。俺なんでこんな貴重な夏休み最終日、こんなところにいるんだよ。

銭場　守

俺なんで札束じゃなくて、こんな空白だらけの課題手に持ってんだよ。

銭場　守

俺なんで善光の家の前にいるんだよ。

ピンポーン

銭場　守

俺は善光の家のインターホンを押した。

善光　優斗

はーい。

ガチャ

善光　優斗

銭場君いらっしゃい。待ってたよ。

銭場　守

「おう。悪いな。」

善光　優斗

さ、上がって上がって。先僕の部屋入ってて。暑かったでしょ？麦茶用意するからね〜。

銭場　守

「お邪魔しまーす。」

銭場　守

笑顔の善光とは裏腹に、俺は複雑な思いを抱えて、善光の家に入った。

銭場　守

あ〜〜、涼しぃ〜〜〜！！

銭場　守

善光の部屋に入った俺は、全身でエアコンの風を浴びる。エアコンから出る冷たい風は、俺の体の熱を持ってってくれるようで気持ち良い。

善光　優斗

お茶持ってきたよ〜。

銭場　守

俺から少し遅れて、善光も部屋に入ってきた。お盆の上には1、2、3…あれ？なんで３つもお茶あんの？

銭場　守

「なぁ善光。なんで３つも茶あんの？」

善光　優斗

え？なんでって…3人いるから…？

銭場　守

は…？3人…？何言ってるんだ？

銭場　守

俺は部屋を見渡した。なんだ？俺と善光以外いねぇじゃん。え？何？怖い事言うなよ。

善光　優斗

ここ、ここ！

銭場　守

善光が指差したのはベッド。俺はおそるおそる、チロリと布団をめくる。

金満　潤

……あ゛？

銭場　守

「うわっ‼︎」

銭場　守

俺はあまりの驚きに心臓が止まるかと思った。

銭場　守

そこにいたのは、俺をもんのすんごい形相で睨みつける全裸の金満がいた。

金満　潤

……。

銭場　守

……。

善光　優斗

朝起きたらさぁ〜隣で金満君寝ててもうびっくり！僕も銭場君と一緒の反応しちゃった〜。あはは！

銭場　守

いや、あははじゃねぇだろ。一緒にすんな。気狂い共と。お前ら二人頭おかしいよ。なんで善光お前そんな笑ってられんの？怖ぇだろ普通隣にバケモン寝てたら。このバケモンもバケモンもだよ。服着ろよ…お前…。全裸で人んちのベッド入るとかどういう神経してんだよ。え？俺今からこのバケモン達と一緒の空間過ごさなきゃなんねぇの？いや、俺の自業自得とはいえなんちゅう苦行だよ…。

善光　優斗

金満君、夏休みはお仕事で忙しかったみたいで。だから最後の一日くらいは、ゆっくり静かにベッドで寝たいんだって。だから、そっとしといてあげて。

金満　潤

そうだ、すっこんでろ銭ゲバ。お前と違って俺は疲れてるんだ。早く家に帰ってシコって寝てろ貧乏人が。

銭場　守

「いや、お前が家帰れよ…。わざわざ善光の家来る必要ねぇだろ…。」

金満　潤

ハァ。ったく、これだから童貞の相手は疲れる。あのなぁ、俺は優斗が寂しがってると思って"わざわざ""忙しい中"時間を作って会いに来てやったんだ。俺だって本当は一人で過ごそうと考えてたさ。だが、優斗がどうしてもって言うから俺は"仕方なく"優斗の相手してやってるんだ。お前はお呼びでない。帰れ帰れ。

銭場　守

「と、彼言ってますが？」

善光　優斗

あぁ、そうなんだ。僕と致しましても、明日からまた馬鹿4人の相手しなきゃなんないから、今日一日くらいは安らぎの時間が欲しかったんだけどね。今の僕はから元気だよ〜。

銭場　守

「ごめんって。」

金満　潤

またまたぁ〜！優斗照れちゃって‼︎本当は俺に会えて嬉しいくせに〜！

善光　優斗

んまぁ、元気そうでなにより。

善光　優斗

ところで、銭場君。今日は…

銭場　守

「あぁ。その…夏休みの課題を〜ちょっと写させて欲しいなぁ〜と。」

善光　優斗

あぁ〜！オーケオーケ。なんの教科？

銭場　守

「全部。」

善光　優斗

全部ぅぅぅ⁈⁈

善光　優斗

え？ちょっと待って、何一つ終わってないのぉ⁈

銭場　守

「うん。」

善光　優斗

ま、間に合う…？

銭場　守

「頑張る。」

善光　優斗

そ、そっか…。じゃ、じゃあその……頑張ってね。

金満　潤

優斗！そんな奴追い出せ‼︎俺と一緒にエッチッチするの‼︎

善光　優斗

僕は金満君の相手してるから、また何かあったら言って。

銭場　守

「おう。」

銭場　守

善光はそう言って金満が寝ているベッドに自分も勢いよく潜り込んで行った。

善光　優斗

金満くぅーん！

金満　潤

優斗ぉー！優斗ぉーー‼︎ふにゅ！ふにゅ‼︎

善光　優斗

金満君可愛いねぇっ！すっぽんぽんじゃん！赤ちゃんじゃん！金満君赤ちゃん‼︎

金満　潤

優斗！ふにゅ！ふにゅ！ち…チ◯チ◯見てぇ‼︎

善光　優斗

見ーなーい！パンツは脱いじゃダメ！

善光　優斗

金満君おめめクリクリだね！おめめきゅるんきゅるんしてるじゃん！可愛いねぇ！可愛いのぉ！お耳もペタンしてぇ！アザラシしゃん金満君アザラシしゃんじゃ〜ん‼︎

金満　潤

ふにゅぅぅぅっっ‼︎‼︎アッ、アッ、出る…出る…！優斗触って‼︎出るっ！出るからっ‼︎

善光　優斗

ダァーーーーメッ‼︎出さないよっ！チ◯チ◯ナイナイして。ほらしまって。

金満　潤

ヤッ！ヤッ！触るの‼︎抜いて‼︎

善光　優斗

ダァーーーメッ‼︎チ◯チ◯は触らない。乳首触ってあげるよ。そっちならいいよ。

金満　潤

ゆうゆ！ゆうゆ‼︎いじめて！じゅんくんのマゾ乳首いじめて！エッチにして‼︎

善光　優斗

えーい！

金満　潤

ゆうゆ！ゆうゆ！あ…。

金満　潤

んっ…！んんっ…ふぅ…んっ！うっ…っ…あぁっ…！

銭場　守

「ごめん！ちょ…ガチで喘ぐのはやめてくれ。野郎の喘ぎなんざ聞いてられんし、さっきからやかましいわ。俺集中できねぇだろうが。」

善光　優斗

あぁ、ごめん。

金満　潤

ならとっとと失せろ銭ゲバぁっ‼︎邪魔なのはどう考えてもお前だ乞食が‼︎ここは優斗と俺の家だそ！なら優斗と俺がナニしようが俺達の勝手だろうが、それを部外者のお前がごちゃごちゃ抜かすな‼︎帰れ馬面二度と俺達にその面を見せるな‼︎

銭場　守

「いや、うーんまぁ、金満の家じゃないって言うツッコミは置いといて。まぁ善光の家だから善光が何しようが勝手っていうのは正論。」

善光　優斗

けど金満君。銭場君せっかく勉強してるんだし、静かにしてようよ。

金満　潤

あれの何が勉強だ。優斗の課題を書き写してるだけだろ。あんなもの、他人の努力を食い散らかしてるだけの寄生虫だ。全くもって愚か。ああ言うのを何て言うか知ってるか？優斗。フリーライダーって言うんだぞ。なんの生産性も価値も無い産業廃棄物。銭ゲバが産めるのウ◯コだけ〜♪

銭場　守

「悪かったな。ウ◯コするしか能が無くて。」

善光　優斗

まぁまぁまぁ。二人とも落ち着いて。そうだ！金満君一緒にゲームしよ。

金満　潤

ゲーム…？

善光　優斗

そそ！ゲーム！

金満　潤

チ…チ◯チ◯触り合いっこぉ…？

善光　優斗

そんなのしないよ。ほら、トランプしよトランプ。カード配るからねぇ〜。

銭場　守

そう言って善光はトランプを配り始めた。良かった。やっと静かになった。なら俺は課題の続きを…

数分後

金満　潤

これと〜、これと〜、あとこれと〜

善光　優斗

金満君、これは神経衰弱って言うゲームであってソリティアじゃないんだよ。僕にターンは？

金満　潤

でも今のところ全部当ててるから…

善光　優斗

…ごめんね。僕が悪かったね。

さらに数分後

善光　優斗

よっしゃ革命‼︎カードの強さは逆転！出せるもんなら出してみなぁっ‼︎

金満　潤

革命返し！優斗〜ダメだぞ〜！二人で大富豪してるんだ。相手の手札をちゃんと考えなきゃ。

善光　優斗

……。

数十分後

善光　優斗

フルハウス。冷や汗出てるけど大丈夫そ？

金満　潤

ロイヤルストレートフラッシュ。息が止まってるが大丈夫か？優斗。

善光　優斗

……。

一時間後

金満　潤

チェックメイト。優斗、詰みだ。

善光　優斗

……。

善光　優斗

……いいよ、金満君。チ◯チ◯触り合いっこしよう。

金満　潤

……っ‼︎

銭場　守

「おい待て待て待て待て。」

善光　優斗

なに？

銭場　守

「早まるなよ善光。」

善光　優斗

止めないでよ。だって見てたでしょ？何一つ勝てないんだもん。悔しいよ。もうこうなったら先にイッた方が負けのゲームにするよ。その方がまだ勝機はある。

金満　潤

ほーん。そんなこと言ってて大丈夫かぁ？優斗。…俺のテクで何度も絶頂させてやる。フッフッフ…グウェッヘッへッへッ…！

善光　優斗

金満君がやめてって泣き叫んでも僕続けるからね。

金満　潤

……っ‼︎‼︎

銭場　守

「いやだから待てって。金満、お前まだ善光何もしてないだろ。なんでもうイキそうな顔してんだよ。」

金満　潤

…あっ！…あぁっ‼︎

善光　優斗

ほらもう余裕じゃん。これなら勝てそう。

銭場　守

「別にやってもいいけど、せめて俺がいない時にやってくれ。見たくねぇわ。野郎同士でちちくりあってんの。」

善光　優斗

まぁまぁ後で銭場君もやってあげるから。

銭場　守

「いや俺だけやってもらえんから拗ねてるわけじゃねぇんだわ。いらんわんなもん。余計なお世話。」

金満　潤

銭…フフ…グウェッヘ！そん…言っ…銭ゲバ…フフェ…フフッ…へへッ…！

銭場　守

「お前もう嬉しすぎて喋れなくなってんじゃん。二度と喋るなよ。」

善光　優斗

んじゃどうしろっていうの。僕に負けたままでいろと？

銭場　守

「なんか勝てるゲームしろよ。」

善光　優斗

だからその勝てるゲームが…あ！

善光　優斗

金満君愛してるよゲームしよう！これなら勝てるよ！

銭場　守

「善光おまっ…なんちゅう可哀想なゲームすんだよ。それはお前が100%勝つけど、それは金満可哀想だろ…。」

金満　潤

エッ…エッチッチしながら愛してるよって言うのぉっ⁈

善光　優斗

ううん。エッチッチはしない。ただお互い見つめ合って、愛してるよって言って、照れた方が負け。

銭場　守

「そりゃ善光勝つだろ。お前心無いんだから。」

善光　優斗

やかましいわ。心あるって。

銭場　守

「心ある奴そんなゲームチョイスしねぇよ。」

金満　潤

えぇ〜でも、じゅんくんエッチッチッした方がぁ、楽しいと思うの。

善光　優斗

金満君…愛してるよ。

金満　潤

っう‼︎どぅっうぇっへぁっ！

銭場　守

「勝手に始めんなよ。金満、お前も動揺し過ぎだろ。」

善光　優斗

はい僕の勝ち〜！まずは一勝ね！

金満　潤

えっ⁉︎でもでもっ！じゅんくんまだやるって言ってな…

善光　優斗

先に10回照れた方が負けね。負けた方は、勝った方の言うことなんでも聞くの。

金満　潤

っ⁈なっ！なんでもぉっ‼︎⁇

善光　優斗

そうだよ。だから…エッチな事でも、いいんだよ…。

銭場　守

「善光、俺知らんからな。」

金満　潤

優斗…愛してる…。

善光　優斗

僕の方が愛してるけどね。

金満　潤

っあ‼︎だはっ‼︎ひやはぁっ‼︎ふふぇっへ‼︎

善光　優斗

はい僕のカウンター決まりました。これで二勝。

金満　潤

ハァ…ハァ…！優斗ぉ…愛してるよぉ…⁈⁈

善光　優斗

嬉しい…！僕も金満君のこと、愛してるよ！ちゅ！

金満　潤

…ア…ア…！

銭場　守

「金満、お前こんなんでよくそんなに喜べるんだよ。」

金満　潤

ゆう…ゆ…ヘァッ！ハァッ…！

善光　優斗

金満君大好き。愛してる。

金満　潤

ヒョエッヘェァア‼︎

銭場　守

「もうわかんねーよ。金満なんて言ったか。」

銭場　守

ダメだダメだ。もうこんな奴らと関わったらダメだ。けど、あぁクソ、課題に全然集中できねぇ。

善光　優斗

金満君かーわいい。愛してるよ。

金満　潤

うん…！

銭場　守

しかも、もうアレはゲームになってねぇし。善光の薄っぺらな愛の囁きを金満が脳みそ溶かしながら聞いてるだけになってるな。

善光　優斗

金満君は僕の宝物だよ。だーいすき。愛してる。

金満　潤

うん…‼︎

銭場　守

誰か助けてくれよ。この狂った空間をよぉ〜。

テレレッレッレッレッテン！テッテレ…

銭場　守

誰かのスマホの着信音だ。俺か？

善光　優斗

あぁ、ごめん。僕。

金満　潤

ゆうゆ…

善光　優斗

ちょっと待っててねー。ええと…ん？絵馬君からだ。

銭場　守

絵馬？絵馬が一体善光に何のようだ…？

金満　潤

優斗ぉ‼︎出なくていい！ほっとけ！出ちゃダメェ‼︎俺の相手するの‼︎出なくていいから‼︎

善光　優斗

はい、もしもしー？

善光　優斗

え？今から家？別に来てもいいけど。

金満　潤

ダメだ！来るな‼︎優斗貸せそれ、俺が断ってやる‼︎

善光　優斗

どうどうどう…あぁ、ごめん。金満君と銭場君も家にいてさぁ…そうそう、金満君がまた暴れてんの。

金満　潤

優斗ダメェッ‼︎やだ‼︎や！や！来て欲しくない‼︎なんで優斗俺の言うこと聞いてくれないのぉ⁈

善光　優斗

え〜！木生君も課題終わってないの？三人してなにやってんの…。そそ、銭場君も今必死に写してる。うん。はいはい、それじゃねぇ〜。

善光　優斗

絵馬君と木生君も来るって。課題写させて〜って。

銭場　守

「おっ？お仲間？」

善光　優斗

そ！良かったじゃん。地獄にいたのは一人じゃなかったよ。

銭場　守

マジか！あいつらも終わってなかったんだ！やった〜！俺だけじゃなかったんだ。なんか心強いわ。課題全然終わり見えねぇけど。

金満　潤

なんでぇっ⁈なんで優斗あいつら呼んだの⁉︎なんでぇっ⁈なんでぇ⁈

銭場　守

金満がギャン泣きしながらまたいつものごとく喚き始めた。始まったよ、茶番が。

善光　優斗

だって断る理由特になかったし。

金満　潤

あるだろっ‼︎俺あいつら嫌い‼︎コイツ（銭場）も含めてなっ‼︎会いたくない‼︎優斗と二人っきりが良かったの‼︎優斗と二人っきりで過ごしたかったの‼︎‼︎

善光　優斗

僕は一人で過ごしたかった。

銭場　守

「んな寂しいこと言うなよ。んちゅ。」

金満　潤

俺…俺…今日のだめに…じごど…がんばっだのにぃ…俺、ゆうどどぉ…一緒いだがっだがらぁ…！ひっぐ…うっぐ…えっぐ…

善光　優斗

それはぁ…"ごー"の、"めー"の、"んー"。

金満　潤

ゆうどに会いだがっだがらぁっ‼︎俺頑張ったのにぃっ‼︎

善光　優斗

良かったじゃん、会えて。

金満　潤

ふざけるな優斗‼︎俺は本気だったんだ‼︎‼︎俺今日の為にちゃんとゴムも持って来たんだ‼︎‼︎

銭場　守

「ならなおさら二人で会わなくて正解じゃねぇか。」

善光　優斗

そのゴムとやらを見せてごらん。

金満　潤

無いっ‼︎来る途中で無くしたぁっ‼︎けどエッチッチできなくても、優斗と一緒にいれるだけで良かったのぉっ‼︎

善光　優斗

金満くん…。

金満　潤

あとあわよくばぁ、優斗にそのぉ…ゲヘヘ、生で挿れられたらなぁって。ぐへへ。

銭場　守

「絶対それ狙いだろ。」

金満　潤

優斗…優斗…グスン。

銭場　守

「要するに最初っからヤリモクじゃねぇか。純愛感出すんじゃねぇよ…ったく…。お前たまには性を絡めず普通に喋れねぇのか。お前の善光への愛情表現、ねっとり黄ばんでて気持ち悪いんだよ。たまには空色の爽やかで甘酸っぱいメッセージは届けられんのか？善光も金満になんとか言ってやれよ。」

善光　優斗

金満君が、僕のことそんなふうに思ってるなんて気づかなかった。ごめんね…金満君。

銭場　守

「善光〜？」

金満　潤

ゆう…優斗ぉ…うっ、うぅ…グスン…。

善光　優斗

ごめん…僕また金満君が性目的で僕に酷いことしろうとしてるのかなって思っちゃって…。

銭場　守

「あってるよ。金満アンサー出してたろ。」

善光　優斗

ごめんね…金満君は純粋に僕に会いに来てくれただけなのにね。ごめんね、僕酷いことしたね。

金満　潤

ふ…ふふふ…ふぇん…うん…。

銭場　守

「善光、お前金満のどのへんの言葉に響いたの？なんでそんな悲しそうに言えんの？俺さっぱりわかんねぇわ。」

善光　優斗

そうだ！お詫びにアイス買いに行こう！金満君アイス好きでしょ？僕好きなの買ってあげるよ〜！

銭場　守

「金満はガキか、なんかか？」

銭場　守

「あと俺バニラ。カップのヤツな。」

金満　潤

うん…じゅんくんアイス買いに行く…。

金満　潤

チ◯コがいいな。ホワイトチョコたっぷりの。

善光　優斗

ほら、金満君服服〜！お洋服着て。お外行くよ、お外！

金満　潤

優斗、俺チ◯コの…

善光　優斗

ってことでコンビニ行ってくるね。もし絵馬君と木生君来たらよろしくね〜。

バタンッ

銭場　守

そう言って善光は、金満を連れて出て行った。

銭場　守

鬼の居ぬ間になんとやらだな。課題進めねぇと。

銭場　守

俺は課題に向き合うと、再び止まっていた手を動かし始めた。

ピンポーン

銭場　守

善光達がアイスを買いに行って数十分たった頃。インターホンが鳴った。

銭場　守

そういや善光、今日家族出かけてるっつってたな。俺が出るか。絵馬達かもしれねぇし。

銭場　守

俺は階段を降り、玄関の扉を開けた。

銭場　守

「はーい。」

絵馬　海龍

チャオー！

木生　葉

……。

銭場　守

扉を開けると案の定、見慣れた顔が二匹。

絵馬　海龍

いやぁ！外クッッッソあちぃわ‼︎早よ中入れてー！

銭場　守

「ん。どうぞ。」

銭場　守

俺は二人を善光の家に入れると、手を洗わせ部屋に戻った。

絵馬　海龍

なぁ！善光は？

銭場　守

「金満とアイス買いに行った。」

絵馬　海龍

そうなんや！チョコミントとか買って来てくれたりすっかなぁ！オレあれ好きやねん。

木生　葉

お前が好きなのは、チョコミントじゃなくてチョコミントが好きな異端な自分が好きなの。あんな歯磨き粉好きとかキモいこと言ってんじゃねぇぞ。

銭場　守

「好きなの食わしてやれよ、お前ほんと面倒くせぇなぁ…。」

絵馬　海龍

へー！ここが善光の部屋かぁ！オレ初めて来たわ！木生は？

木生　葉

おれも初。

絵馬　海龍

へー…あいつぬいぐるみとか置いとるやんけ。女か。

木生　葉

これタグ付いてなくない？これ善光の手作り？マ？上手くね？

絵馬　海龍

お！ええやんけ！今度の動画のネタが決まったな。タダで作らせよう。

銭場　守

二人は善光の部屋が物珍しいのか、いろんな物を勝手に物色している。

銭場　守

「おいおい、あんま勝手に触んなよ。」

絵馬　海龍

ええやんけ別に友達やねんし。

木生　葉

善光の性癖とか知りたいよなー。ああいう地味そうな奴に限って、えっぐい性癖あったりして？！あいつエロ同人とか隠したりしてねぇかなー。

銭場　守

「えっ？いや…お前それは…」

絵馬　海龍

別に善光の性癖はちょっと…興味…ない…わ…うん…。

木生　葉

るぅっせぇな冗談に決まってんだろ。ガチで引くのやめろ。

銭場　守

「……。」

絵馬　海龍

……。

木生　葉

おい、ちょ…！違う‼︎違うから‼︎‼︎

木生　葉

あああぁ‼︎ムカつくぅ‼︎別におれ面白いもん見れるかなぁって思って言っただけだろうがぁっ‼︎お前ら見とけよ、おれが善光のエロ同人どこに隠してるか当ててやんよ！それみっけたら善光いじり倒すのおれだからな！お前らイジんなよ‼︎

銭場　守

「好きにしろよ…怖ぇよお前…。」

絵馬　海龍

それは無理。オレもそんなんイジってまうに決まってるやん。

木生　葉

んじゃお前も探すの手伝え。

絵馬　海龍

うぃー。

銭場　守

「えっ、ちょ、お前ら。ちょいちょいちょい…」

木生　葉

あ？なに？

銭場　守

「お前ら二人…課題写しに来たんだよなぁ？」

絵馬　海龍

せやで。

木生　葉

そうだけど？それがなに？

銭場　守

「いや写せよ。」

絵馬　海龍

あとでするわ、そんなん。今はなんか気分じゃない。

木生　葉

わかる。

銭場　守

「お前らな…。」

テレレッレッレッレッテン！テッテレ…

銭場　守

二人の行動に呆れていると、また着信音。

木生　葉

誰？

絵馬　海龍

オレちゃう。

銭場　守

「俺だ。…善光からだ。はい、もしもし〜」

「もしもし？銭場君？今二人来てるでしょ？」

銭場　守

「おう。来てる来てる。」

「あの根暗とメガネに、人の物勝手に触んなって言っといて。多少の暴力は構わないから。」

銭場　守

「へいへ〜い。ほら、お前ら馬鹿二人。善光が勝手に物触んなってよ。」

絵馬　海龍

はぁ？善光この場におらんやんけ。なんでわかんねん。

銭場　守

「んなもんお前らの行動なんざ簡単に予想つ…」

「僕の部屋、盗聴器と監視カメラあるから。それで全部見えてる。」

銭場　守

「善光ぉ〜⁇‼︎」

絵馬　海龍

善光なんて？

銭場　守

「ちょ、スピーカーにするわ。」

「僕の部屋にさ、金満君がカメラと盗聴器置いてるんだよ。だから今、金満君のスマホでみんなの姿見えてるよ。」

絵馬　海龍

え？マ？やっほ〜！善光〜‼︎

「やっほ〜！」

絵馬　海龍

マジやんけ‼︎

木生　葉

おれが今何してるかあてて。

「中指立ててる。」

木生　葉

マジでこの部屋カメラあんのかよ。

銭場　守

「ごめん、お前らちょっと黙ってて。」

銭場　守

「善光、お前なんでそんなことそのテンションで言えるの？」

「えっ？」

銭場　守

「いやだって…お前盗聴器仕掛けられてんだぞ？あとカメラ。嫌だろ普通。もっと怖がるだろ普通。そんな奴と友達できねぇよ普通。」

「フンッ、優斗と俺は友達なんて生ぬるい関係じゃないんだ。お前らと違ってな。だから問題無い。」

銭場　守

声が変わった。金満か！

銭場　守

「いや友達じゃなかったとしても嫌に決まってんだろ。てか、盗聴器とカメラ仕掛ける仲ってなんだよっ！」

「だから、俺と優斗は前世からの仲で…」

銭場　守

「お前まだそれ信じてんのか⁈それ善光の嘘だぞ。」

「まぁでも防犯に役立ってるから、別に良いんじゃない？」

銭場　守

「一番防ぐべき奴から防犯できてねぇんだよ。」

「優斗が俺に嘘付くわけないだろっ‼︎優斗は俺の運命の相手で、前世は不幸に見舞われて共に死んでしまったから、今世は一緒になる為に共に生まれ変わったんだ‼︎なっ！優斗‼︎」

「うん。」

銭場　守

「お前二度と金満の愚痴を俺に話すなよ。」

「アイスも買えたし、金満君の機嫌も良くなったっぽいし、そろそろ帰るね〜。」

絵馬　海龍

なぁなぁ！チョコミント買った？

「それなら洗面所にあるよ〜！それ食べてね〜！それじゃ！」

銭場　守

善光からの電話が切れた。

銭場　守

「…まぁ、ここは大人しく、課題でも写しとこうぜ。変なことして善光に見られんの嫌だし。」

木生　葉

だな。でも、監視されてるって思うと落ち着かねぇな。よくこんなの我慢できるな、善光の奴。

絵馬　海龍

オレらんなかで一番ヤバい奴善光説あるからな。

銭場　守

「心無いもんな。だから平気なんだろうな。」

ピコーン！

銭場　守

「おっ、通知。善光からだ。」

聞こえてるよ〜後で覚えてろ

銭場　守

「善光怒だわ。」

木生　葉

へいへい。それじゃ、課題するか…はぁ、ダル。

銭場　守

俺たち三人は大きなため息を吐くと、三人仲良く課題を写し始めた。

善光　優斗

ただいま〜！

銭場　守

善光の声が聞こえ、階段を上がってくる音が近づいて来た。

ガチャ

善光　優斗

あ〜！すぅずすぃ〜い‼︎

金満　潤

ふにゃふにゃふんふん！

銭場　守

帰って来るなりエアコンの下へ行き、冷たい風にあたる二人。外は余程暑かったんだろうな。

絵馬　海龍

善光〜！アイスは⁉︎

善光　優斗

箱のアイス買ってきたよ〜！

銭場　守

ジャーン！と言いながらコンビニの袋からアイスを取り出す善光。取り出したアイスは10本入りのバニラとチョコのアイスだ。

善光　優斗

好きな方食べてね〜。

木生　葉

10本ってことは一人2本ずつ？

善光　優斗

…2本も食うの？

木生　葉

あ？別に良いだろうが。テメェは計算もできねぇのか。10本入りならどう考えても一人2本で平等に分けられんだろうがよぉっ‼︎

善光　優斗

いやっ…僕は一本でいいかな。お腹冷えちゃうし…。一気に2本はちょっと…ふふっ、いいかなぁ〜って。

木生　葉

あ？んだよその小馬鹿にしたような態度は。なんかおれ食い意地張ってるみたいじゃんかよ。ヒョロガリ基準のテメェと一緒にすんなボケ。

善光　優斗

あっ！いいのかなぁ〜？そんなこと言って。これ僕の金で買ってきたんだよ。そんなこと言うならアイスあげないよ。

絵馬　海龍

木生にはやらんでええ。早よくれ。溶けてまうで。

木生　葉

んじゃ金払うから早よ寄越せや。

銭場　守

「金払わんけど俺にも頂戴。」

善光　優斗

はいは〜い。ほら、好きなの取って。

銭場　守

善光がビリビリパカッ！と、箱を開けると、オレらは一斉に"２本"ずつ取ってった。

木生　葉

なぁ、お前普通２本ずつならさ、バニラとチョコ、一本ずつ取るだろ。なんでお前チョコ２本取ったりすんの？

絵馬　海龍

えーっ、だってオレチョコ好きやもん。バニラはええわ。嫌いってわけじゃないけど、チョコがあるならチョコの方がいい。

木生　葉

お前マジで空気読まねぇよな。他の奴のことも考えろよ。マジでお前自分のことしか頭にねぇな。

絵馬　海龍

は？なにがあかんのん？

木生　葉

お前がチョコ２本取ったら、誰かがバニラ２本取ることになるだろ。お前の頭は飾りか。少しは考えろよダボ。

絵馬　海龍

いいやん。バニラ２本食いたい奴が食えや。アイスは２本食えるんやから問題無いやろ。

木生　葉

おまっ…流石だよほんと。お前マジで"ホンモノ"だな。

絵馬　海龍

へっへっ、よせやい‼︎

善光　優斗

余った分、冷蔵庫入れてくるね〜。

ガチャ

銭場　守

そう言うと善光は、部屋を出ると階段を降りて行った。

銭場　守

あれ？そういえば、金満アイス貰ってなくね？なんでだ？やっぱ金持ち様は庶民のアイスなんざ食わねぇか？ラクトアイスはお口に合わない？

銭場　守

「金満、お前アイスいらねぇの？」

金満　潤

ハァ…お前らなんかと一緒のもの、この俺が食うわけないだろ。俺はお前らとは別のアイス、優斗に買ってもらったんだ〜！いいだろ！やらんぞ。お前らなんか、土でも食ってろ。

銭場　守

と、言って金満が持っていたのは

絵馬　海龍

おいコイツゥ‼︎一人だけ"タッツ"やぞ‼︎しかもデカいやつぅ‼︎

木生　葉

は？ざけんなやぁっ‼︎お前…それはズル過ぎんだろぉっ‼︎

銭場　守

"タッツ"…。それは、アイスのくせに他のアイスと比べると明らかに値段が高ぇアイス。値段も高ぇくせに、量も少ないが、とんでもなく美味い。だから一般市民はよっぽどのことがない限りタッツを食わない。ちなみにだがこのタッツの一番美味い食い方は他人の金で買ってもらうことだ。買ってもらったタッツは、涙が止まらんくらい美味い。

ガチャ

善光　優斗

ちょっと何〜？何騒いでんの？

絵馬　海龍

おい‼︎なんでコイツだけタッツやねん‼︎オレのは⁈オレのタッツは‼︎

善光　優斗

無いよ。そもそもこのアイスは金満君にお詫びの意味で買ってあげてるんだから。むしろみんなに棒アイス買ってきてあげたこと、感謝して欲しいな。

金満　潤

お前ら仲良くチ◯ポ舐め合いっこでもしてろ。お似合いだぞ。

木生　葉

テメェが善光のチ◯ポシャブってろ。

金満　潤

これ食った後のデザートだな。

善光　優斗

もう！金満君ってば。アイスはデザートでしょ？

金満　潤

ううん。

善光　優斗

んー？

金満　潤

んー？

銭場　守

そうこうしているうちに俺たちはアイスを食べ終え、再び課題を写し始めた。

絵馬　海龍

はぁ…。

銭場　守

課題を写してまたしばらくして、絵馬の手が止まった。クソデカいため息を吐いて、見るからに集中力が切れたようだ。

木生　葉

ため息付くなよ。こっちまで萎えんだろ。

絵馬　海龍

だって課題すんの疲れたんやもん。

銭場　守

「やってねぇだろ俺たちは…。写してるだけじゃねぇか。」

絵馬　海龍

はぁ…なーんでオレ貴重な夏休みの最終日を、こんな何も無いクソつまんねぇ部屋にいるんかなぁ…。悲しくなるわ、こんな部屋いたら。平凡過ぎてつまんねぇ。まぁこの部屋の主がおもんないからな。だから部屋も普通過ぎてクソつまんねぇ。

善光　優斗

絵馬君の今までの人生と比べたらまだ面白いし、いろいろとあるでしょ。

金満　潤

アイツの言う通り、優斗は面白くなくて普通でつまんないんだ。優斗となんて、誰も結婚したがらないよ。けど、優斗がどうしてもって言うなら、俺、貰ってあげてもいいけど〜？

善光　優斗

金満君ってさ、普通だよね。

金満　潤

はぁぁぁぁっっっ‼︎‼︎

木生　葉

チッ…るぅせぇーなぁ…。急にデカい声出すなよ。

金満　潤

なんだと優斗。もう一度言ってみろ…。いくら優斗でも、場合によっちゃあ、手荒な真似をさせてもらうぞ。…俺は優しいからなぁ。もう一度だけ、聞き直してやる。さぁ、優斗。もう一度言ってみろ…。よく言葉を選んでな…。

善光　優斗

僕のこと好き好きってする割には、なんか求愛が普通だよね。想像の域を越えない。theフツー。

銭場　守

「部屋に監視カメラと盗聴器仕掛ける奴は、お前の中では普通なの？」

金満　潤

あ゛？…そうかそうか。わかった。理解した。優斗は無理矢理されるのが好きなんだろ？だが俺が"優しすぎて"手を出さないからそのことに不満があるんだな‼︎…ったく、優斗ってば！ほーんと、仕方ない奴だなぁ‼︎…ほら、抱いてやる。優斗の全身精子まみれにしてやるよ。

善光　優斗

それも違う。

金満　潤

あ゛？

善光　優斗

んー…そうだなぁ。僕のことが好きならなんか自己犠牲してよ。

銭場　守

「ちょっとおつかい行ってきてよ！の、ノリで自己犠牲要求すんなよ。」

金満　潤

なんだ？なにがいい？俺が金満家を抜ければいいのか？今持つ財産を全て手放せばいいのか？優斗為に犯罪でも犯せばいいのか？なぁ？なんでも構わない。優斗が俺の物になるなら、俺はなんにもいらないよ。

善光　優斗

金満君が金満家から抜けたら、地獄のような性格しか残らないから絶対抜けちゃだめだよ。

銭場　守

「他にも残るだろ。可哀想なこと言ったんなよ。」

善光　優斗

じゃあさ、金満君。チ◯皮に"YUTO"ってタトゥー入れてきてよ。僕のこと好きならそれくらいできるでしょ〜。

金満　潤

……っ‼︎‼︎

木生　葉

草。

絵馬　海龍

おっ、善光。たまにはおもろいこと言うやんけ。

善光　優斗

でしょ〜？

銭場　守

「チ◯皮にタトゥーって入れられんの？」

善光　優斗

知らない。けど、できないことを可能にするのが金満君だよ。ね！金満君！

金満　潤

……！

銭場　守

金満は目をガン開きにしながら優斗を見つめる。流石の金満も、やっぱチ◯皮に善光の名前は嫌かな。

金満　潤

…もしもし、俺だ。

銭場　守

金満は善光から目を離さないまま、スマホをポッケから取り出してどこかへ電話し始めた。

金満　潤

…あぁ。設備だけでいい。あぁ。俺がやるから。あぁ。あぁ。じゃ、夜だな。あぁ、じゃあな。

銭場　守

電話を終えたみたいだ。金満はスマホをまたポッケにしまうと善光と向き合う。

金満　潤

優斗…その…えへへ。じゃ、じゃあ…今日の夜。優斗の…その…名前を、その…えへへ、俺のチ◯コに入れるね。

善光　優斗

え？本気ですんの？

木生　葉

おいおい世界一クソダセェチ◯コができちゃうじゃん。

絵馬　海龍

なぁ！金満！タトゥー入れてるとこ動画撮ってええか⁈

金満　潤

あぁ、構わん。好きなだけ撮れ。俺のチ◯ポが優斗専用になるところをな。

善光　優斗

…金満君本気で言ってる？

金満　潤

うん。じゅんくんのチ◯チ◯優斗専用になっちゃった…。

木生　葉

良かったな善光。

善光　優斗

良くないよ。ちょ、金満君冗談だって。入れなくていいよ。もしそれ入れたら僕責任取んなきゃいけなくなるじゃん。

金満　潤

優斗の方からそんなこと言われるとは思ってかなったから…俺、嬉しい…‼︎

善光　優斗

話聞いて〜？

銭場　守

「あーあ善光。取り返しつかないねぇ。」

金満　潤

俺も入れるからさ…優斗のチ◯チ◯にも、俺の名前入れて欲しいなぁ…ダメか？

善光　優斗

ダメに決まってんじゃん‼︎やだよ！そんなことしたらもう一生女の子とエッチできないじゃん‼︎末代までの恥‼︎

木生　葉

このままだとお前が末代じゃん。

善光　優斗

黙ってろ根暗‼︎

金満　潤

…！嬉しい‼︎優斗と俺、お揃いだね…！

善光　優斗

やめて‼︎言ってない！OK出してない！

絵馬　海龍

金満良かったや〜ん。

金満　潤

うん…！

金満　潤

優斗じゃあ今夜俺の家に…！

善光　優斗

待って‼︎

善光　優斗

金満君ごめん！さっきの発言取り消すわ！タトゥー入れなくていい！

金満　潤

え？でも優斗が、俺に愛されてるかどうか不安だからって…

善光　優斗

ごめん金満君、試し行為した！大丈夫‼︎金満君の愛充分伝わったよ！今心がトゥクントゥクンしてる！

絵馬　海龍

でた。善光お得意の、ノリと勢いで乗り切るアレ。

銭場　守

「善光逃げ切るに1000円」

木生　葉

流石に今回は押し負けに1500。

絵馬　海龍

善光逆ギレに1800。

金満　潤

で…でもでもっ、それは嬉しいけどぉ…俺、優斗の名前チ◯コに入れたい。優斗とお揃いにしたい。優斗、ダメ？

善光　優斗

金満君の気持ちはめっちゃくちゃ嬉しいんだけどさ、けどやっぱチ◯コにタトゥー入れるのって、かなり痛いでしょ？僕、金満君にそんな思いさせたくない。だって僕、金満君のことが好きだもん。

金満　潤

……っ‼︎ゆ、ゆゆ優斗俺のこと、しゅきぃっ⁈⁈

銭場　守

「アイツ善光に好きって言われた瞬間、知能指数がトカゲ以下になるよな。」

木生　葉

それはトカゲに対して失礼だろ。

善光　優斗

好きだよ。愛してる。だから金満君に痛い思いさせたくない！優しくしたい‼︎

金満　潤

優斗…！優斗がそこまで俺のこと考えてくれてるなんて…‼︎

善光　優斗

あったりまえじゃん！僕金満君のこと大好きだもん‼︎

金満　潤

えへへ〜♪

銭場　守

「善光逃げ切ったな。金シクヨロォッ‼︎」

木生　葉

チッ。

絵馬　海龍

おもんな。

金満　潤

優斗〜♪

善光　優斗

金満君〜♪

金満　潤

じゃ、じゃあ麻酔したら痛くないから優斗俺とお揃いのタトゥー入れてくれる？

善光　優斗

金満君ほら。一緒にゲームしよ。ほら、車ぶんぶんだよ。車ぶんぶん。

金満　潤

優斗。タトゥー…

善光　優斗

金満君見てよ！今作壁も走れるんだよ‼︎いやぁ、グラフィックも超綺麗！本物じゃん！

金満　潤

優斗。タ…

善光　優斗

ほら、キャラ選んで。僕もう車もキャラも選んだよ。金満君勝ったらご褒美あげるよ！

金満　潤

ご褒美ぃっ⁈やるっ、やるっ！ご褒美って何⁈エッチなことぉっ⁈

善光　優斗

ほっぺにちゅーしてあげます。

金満　潤

hoooooooo‼︎‼︎

木生　葉

きっしょ。

絵馬　海龍

オレもやる！やらせてくれや‼︎

善光　優斗

オーケーだよ！勝ったらキスするね‼︎

絵馬　海龍

それはクソいらん。

木生　葉

おれも参加するわ。ちょっとだけ触ったことあるし、（レート10,000）まぁ息抜きにちょろっとやろうかな。

善光　優斗

キスしないけどいい？

木生　葉

願ったり叶ったりだボケ。

銭場　守

「ちょちょ！お前ら課題は⁈」

絵馬　海龍

えー、後でええやん。別にいつでもできるんやし。

銭場　守

「いやもう時間ねぇだろ今やらなきゃ‼︎」

木生　葉

じゃあお前だけしてればいいじゃん。

銭場　守

「お前ちょ、それは…寂しこと言うなよ。」

善光　優斗

銭場君も休憩がてらちょっとやったら？疲れて作業効率下がってるだろうし、逆に今ここで気分転換挟んだらリフレッシュして作業効率上がるんじゃない？知らんけど。

銭場　守

「んまぁ…そうだな！ならちょっとだけやるか！」

善光　優斗

そうそう！ちょっとだけちょっとだけ！

金満　潤

優斗！ちょっとだけ。先っちょだけ…

善光　優斗

金満君ほら！走るマップ選ばなきゃ‼︎

わいわいがやがや… わいわいがやがや…

銭場　守

「悪いな善光。夕飯まで食わせてもらって。」

善光　優斗

いいよ。お母さんも美味しく食べてもらえて嬉しいって喜んでたし。

木生　葉

マジあのカレー美味かったわ。肉に牛を使ってるところとか、金持ちの味がした。

善光　優斗

それは褒めてんの？

絵馬　海龍

意外とおもろかったわ。また来てやんよ。

善光　優斗

…今度は一人で来なよ。ちゅ。

絵馬　海龍

あぁ…無理。

金満　潤

とっとと帰れ‼︎薄汚い豚ども‼︎二度と来るな‼︎

善光　優斗

馬鹿なこと言ってないで、金満君も帰るよ。ほら、途中まで送ってくから。

金満　潤

ダーーーメッ‼︎‼︎優斗俺と一緒にくるの‼︎俺たちの家帰るの‼︎ここホントの優斗の家じゃないよ⁉︎本当の俺たちの家に帰ろ！

善光　優斗

はいはい。金満君ほら。手繋ご。途中でアイス買ってあげるからね〜。僕の言うこと聞いてね〜。

金満　潤

手繋ぐ‼︎アイス食べる‼︎

木生　葉

あっ、また金満贔屓。

絵馬　海龍

ガキか、アイツは。

善光　優斗

じゃあね、みんな。また明日。

銭場　守

そう言って善光は金満を連れて行ってしまった。

銭場　守

「アイツも大変だな…。」

銭場　守

「まっ、俺らも帰ろうぜ。」

木生　葉

だな。んじゃ。

絵馬　海龍

アデュー。

銭場　守

こうして絵馬と木生とも別れると、俺は一人で夕焼けの道を歩いた。

銭場　守

「おっ、赤トンボ。」

銭場　守

夕焼けに赤トンボ。なんだか懐かしい気持ちと悲しい気持ち、漠然とした不安が、胸から込み上がってくる。…これがセンチメンタルかぁ。

銭場　守

バイトばかりの夏休みだったけど、アイツらとバカやって、なんやかんや充実した、悪くない夏休みだったな。

銭場　守

金満、木生、絵馬。そして、善光。

銭場　守

アイツらの顔を思い出すと、不思議と不安がやわらいでいった。

銭場　守

再び視界に入った仲間と飛ぶ赤トンボ。

銭場　守

さっきと違い、俺の口角は自然と上がって、心のモヤは消え去った。

学校

銭場　守

「ってな感じで…課題終わってねぇでやんす。」

木生　葉

…うっす。

絵馬　海龍

誠にごめんなさい。

常安先生

ンー‼︎欠点‼︎

愛が重いよ、金満君。

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愛が重いよ、金満君。

第20話 - 青い空、白い雲。真っ白な宿題、真っ青な君。

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