2nd stage 永遠に続く迷宮 人の一生は短く儚い。多くの人間を見てきた彼女らにとって、人間とは一体どのような存在だったのだろうか。
霊夢
霊夢
飛んでいるうちに霊夢は木が生い茂る森林に入った
幾千幾万の葉で地上は覆い尽くされ、日光は一筋も入らない
そのせいか独特の匂いが辺りを漂っているようだ
霊夢
霊夢
そうね…大体20年前かしら
霊夢が記憶を辿っていると、どこからか聞き馴染みのある声がした
霊夢
八意永琳
八意永琳
軽く自己紹介を済ませると永琳は続けて話した
八意永琳
八意永琳
霊夢
今回も首謀者だったり?
八意永琳
霊夢
八意永琳
まずそもそもあれは追ってきた月の民を入れないためにトラップを作っただけよ
霊夢
鼻で笑う霊夢に愛想を尽かしたのか、思わず溜息が出る
八意永琳
霊夢
不服そうに眉をひそめる霊夢を見て永琳は笑いそうになるのをなんとか堪えた
八意永琳
八意永琳
霊夢
戸惑う霊夢には目もくれず、永琳は不気味な笑顔を浮かべながら話した
八意永琳
八意永琳
霊夢
そうして2人の幻想少女は堂々とした態度で真正面から弾幕ごっこを始めた
八意永琳
霊夢を若干狙っているような赤と青の粒状の弾幕が出てきた
それだけではなく、使い魔まで出てきてしまっている
本来なら先程の数倍以上避けにくい弾幕だが、霊夢は全てを見通しているかのように軽い身のこなしで避けてみせた
八意永琳
霊夢
八意永琳
ちょこまかと動いて…潰したくなるわ
霊夢
いたずらっぽい表情で見てみると、どうやら永琳を怒らせてしまったようで、少し震えていた
八意永琳
霊夢
八意永琳
霊夢
八意永琳
八意永琳
そう言った瞬間、霊夢は永琳を睨み付けた
霊夢
八意永琳
八意永琳
八意永琳
2つの固定交差弾がランダムな角度で交わっている
弾密度が高く、軌道もかなり読みにくい
いくら歴戦の巫女とは言えども、本気で妨害しにくる相手の迫力に押され、少し動きが鈍くなっている
霊夢
八意永琳
霊夢
その後も決着はなかなかつかず、両者とも疲れが表情にも動きにも本格的に見えてくるようになってしまった
八意永琳
霊夢
八意永琳
突然笑いだす永琳に霊夢は警戒した
霊夢
八意永琳
霊夢
月面着陸を目指していたときに宇宙船機械船の酸素タンクが爆発して宇宙船の酸素とかの供給が損なわれたあれでしょ?
八意永琳
その事故のせいで月面着陸は中止になって計画失敗に終わったわよね
霊夢
ここはアメリカじゃないわよ
じりじりと弾幕が体力を削っていく
本当なら今すぐにでも抜け出したいのだがただのお遊びでもないため、徐々に鈍く重くなる身体に鞭を打って避け続けるしかない
それすらも限界に近づいていたとき、ようやく永琳が口を開いた
八意永琳
先程までの疲労はどこに行ったのやら、弾幕はさらに加速し密度を上げ軌道もよく分からなくなっていった
元から限界に近かった霊夢は倒れそうになっている
八意永琳
八意永琳
ようやく倒れる─────そう永琳が思ったその時
霊夢は何度も何度もボムを使い始めた
八意永琳
このスペルカードの弾、ボムじゃ消えないわよ
霊夢
八意永琳
焦って思考を巡らす永琳を見て、霊夢は優越感を感じながら言い放った
霊夢
八意永琳
膝から崩れ、霊夢を見上げる形になった
霊夢
霊夢
霊夢
霊夢
霊夢