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ゆず

3話目です!

あれから毎日、同じ時間帯同じ場所で美里と話をしたり遊んだりした。

美里と出会った日を忘れないよう、毎日日記をつけている。それが役に立っているのか美里との思い出は色褪せない。

そして今日は美里と出会ってちょうど一週間。

理玖の母親

貴方っ!また理緒くんにっ!!

理玖の父親

うるさい!社会不適合者のあいつが悪いっ!

これは俺の家での日常茶飯事。

…少し俺の家族の紹介をしよう。

俺が物心ついた時にはもう、家族の形は壊れていた。

理玖の母親

貴方が理緒くんにまた何か言ったんでしょ!?

理玖の父親

あぁ!そうだよ!あいつが…あいつがいるせいでっ!

俺の家族構成はこうだ。

母親、父親、年の離れた兄。

母親が呼んでる理緒という名前は兄の名前だ。

兄は自分のからに閉じこもって部屋から出てこない。

俺が物心ついた時から部屋に閉じこもっているから俺は兄の声も顔も何もかも全て知らない。

兄が唯一心を許しているのは母親だけだ。

母親は兄に何でもしてあげたい人で、兄の部屋に風呂とトイレまで設置してしまった。

父親はもちろん怒って、母親を狂わせた兄の事が大嫌いみたいだ。

そこから父親は俺に甘くなって母親はそんな父親を見て今まで見た事のない顔をした。

つまり、母親は依存的に兄に付きっきりで父親は母親からの愛に飢えて俺に甘い。俺に愛を求められても困るけど。

そして母親と父親は毎日対立している。

壊れた家族の中まともでいられたのは叔父が度々会いに来てくれたからだ。

そんな叔父ももう空へ旅立っているけど。

理玖(りく)

…今日も美里に会いに行こう

家族のことはどうにかしなきゃいけないけど勇気が出ない。だから美里に会いに行く。

これは美里に会いに行くという口実をつけて現実から目を背けているだけかもしれない。

けれど、今の俺にはそれが精一杯だ。

一月の人生を君に捧げる【完結】

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