アカバ
__っは、クロノ、ッ…
夜中、アカバは自身の部屋にいた
アカバ
――隣の部屋なのに、接触できないっていうのが虚しいのう……なんちゃって
現在、クロノは任務中。 確かシライと一緒だとアカバはレモンから聞いた。
アカバ
はあ……
アカバ
……体が、熱い
アカバ
熱いと言うより、寒い……
風邪をひいてしまったのかもしれない。 まずい、風邪だけはひきたくなかった、最悪だ、と思いながら寝っ転がった。
アカバ
………ぁー、彼女が欲しい
なんて、いつもなら思ってもないことを呟いてみる。 しかし、今は本当にそう思う。もっとわがままを言えば、クロノが彼女だったらいいのに。 あいつが彼女だったら、世話とかもしてくれるんだろうな、なんて妄想した。
アカバ
おいレモン
レモン
あなたから来るなんて珍しいわね
レモン
どうしたの
アカバ
風邪ひいた
レモン
……あなたが?
アカバ
文句あるのか
レモン
いや、あなたも風邪をひくんだなって
アカバ
わしをなんだと思っとるんじゃ!!!
レモン
アホ
アカバ
なんだと…
レモン
そうやってすぐに頭に血が上るとこ。
やめておいた方がいいんじゃないの
やめておいた方がいいんじゃないの
レモン
まあ、べつにいいけど
レモン
計算も簡単になるし
アカバ
どういう意味じゃ!!!
レモン
で、風邪をひいたからなに?
レモン
クロノに言えばいいの?それとも私が看病すればいいの?
アカバ
ひとりでできるわ!!!
レモン
へえ
レモン
じゃあ頑張って
アカバ
ぁー…
ついカッとなって1人でできるとか言ってしまった、なんて後悔しながら体温を計った。
アカバ
……42…
まるで風呂のような温度だななんて冗談げに思っていると、一気に眠気が増し、瞼を閉じた。