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天才故の悩み、かぁ......複雑............ 青くんが出てくる予感......!?((
おぉ……っ!!水くんの過去編! 投稿ありがとうございます!! 水くんもペーター君もすげぇ…… ライバル的な存在みたいなの めっちゃ好きです…っ!! 今回の水くんくらいの歳って 色々考えちゃう時期 らしいですからね〜…。 ってか次回、 ベルリナ家の集会ですかね!? 楽しみにしてます!( ˶>ᴗ<˶)
更新ありがとうございます!✨ 普段は幸せなはずなのに「さすがベルリナだね」と言われて 元々の力のおかげなのか、自分は努力をしていないのではないかと 悩んでいる時期があったなんてびっくりしました、、Σ(º▵º*) 複雑な気持ちを抱えている水くんがこれからどうなるのか気になります!✨そういえば、題名の「無色」の意味が気になりました🤔 続き楽しみにしています!頑張って下さい!(๑•̀ㅂ•́)و✧
や、やっとスマホを触れます....!!! お待たせしました!!
2024/01/12投稿
第41話
「僕は無色」
当主様の部屋には、歴代のベルリナ家の肖像画が飾られている。
自分はよく大人につられて見るように促されていた。別に偉大なご先祖さまに関心があるわけではなかったけど。
でもその時間は苦ではなかった。
水
白ばかりのこの部屋にある唯一の色。 額縁で飾られている人達の髪や瞳の色をずっと見つめていた記憶がある。
水
本棚を目で追ってそれらしきものを探すが、なかなか見つからない。
水
イム・ベルリナ・ミファイ。 ベルリナ家32代目当主の孫。
肩書きだけはキラキラしてる普通の子。
ご飯の時間が楽しみで、親と遊ぶのが楽しみで、なんの不安も無く寝れるような、そんな生活。自分を不幸だなんて思ったことは1度たりとも無かった。
水
水
グラッ
水
父
父
水
伝統的な家系の本家と言っても、両親は一人っ子の僕に溢れるほどの愛を注いでくれたと思う。
僕が他のいとこと比べて大人しめで、当主様に気に入られていたからかもしれないが、きっとその愛は本物で.... 子供の僕には十分すぎる温かさだった。
水
父
水
水
父
父
水
初等部に入ってからはそんなに遊ぶことは無くなったけど、まだ無邪気な頃はこうやって結構遊んでもらった。
そう思うと、この頃が1番楽しい時期だったのかもしれない。
ドキドキの入学式。
水
白魔の学校を前にして思わず足が止まる。
正式には 「ヘーリオス系白魔術師育成学園」 僕は10歳なので初等部だ。
普通の学校の初等部は6歳からだが、白魔を育てるための学校は10歳から。 それなりに成長してないと、教えることのレベルの低さに限界がくるらしい。
白魔術師の勉強や実践に必要なのは 「頭脳」と「器用さ」 やんちゃな6歳児には限界がある。 だからキリよく10歳だ。
同級生1
水
同級生2
同級生2
イム・ベルリナ=ベルリナ家のご子息 らしい。 ちなみにあの子たちと一言も喋ったことは無い。なんだか恥ずかしいな。
でも、友達になったら楽しそう。
水
同級生1
同級生2
水
水
同級生1
同級生1
同級生2
友達ができるか不安だったが、意外と友達作りは簡単かもしれない。
お互い照れながら名前を聞き合う。 今まで親戚の人や家の使用人としか関わりがなかった僕の心臓は高鳴っていた。
水
学校....きっと、とっても楽しい場所だ。
2年後
水
水
本を抱えながらスキップする。 実技テストのおかげで僕のテンションは結構高い。
年に2度ある大型実技テスト。先生たちが一人一人の魔法を見て、成績を付けていく大きな行事だ。 「実技大会」と言った方が正しいかもしれない。そのくらいみんな燃えてる。
成績上位の者は入口に名前が張り出され、その中でも特に優秀な人は表彰される。そりゃみんな燃えるわけだ。
このテストのために魔法の授業をちゃんと聞いて、授業中の実践もなるべく手を抜かず頑張ってきた。 家での復習は.....微妙かもだけど。
先生
水
水
注意されるかな..... てか普通に何も無いのにスキップしてるの恥ずかしい奴じゃん!!
水
先生
先生
別にスキップの件じゃないようだ。 じゃあなんだ....? 何かをやらかした記憶は無い。
先生
水
先生
水
水
初等部3年の中で1番.....それを聞いて 心底安心した。
実は今まで1度も1番を取ったことが無かったのだ。いつも2番とか、3番とか。ずっとそんな感じだった。
さすがに初等部の間に1回はトップに立たないとという焦りが僕の中でもあったので、肩の力が抜けるのを感じる。
先生
水
水
先生
先生
水
最近特にこう言われることが増えてきた気がする。
「さすがマーティ様の孫だ」 「さすがベルリナ家だ」
最近気になり始めただけで、きっとそんなにおかしな事では無い。前からだ。 ベルリナ家に産まれた者として当たり前だと思ってる。
水
.....ベルリナ家、ねぇ。
水
張り出されたボードを囲んで喜んだり褒めたたえたりする声が聞こえる。 この雰囲気は嫌いじゃない。
友人は褒めてくれるだろうか。 12歳にもなって恥ずかしいかな。
でも褒められてなんて言ったらいいんだろう。
「ありがとう」「頑張ったからなぁ」
「そんなことないよ」
「まぁ、ベルリナ家だし」
水
言葉選び苦手なんだよなぁ。 昔は何も考えずとも人と楽しく話せたのに。これも成長なのかな。
水
同級生1
同級生2
人混みから手をブンブン振って知らせてくる友人たち。 随分と興奮気味だ。
水
同級生1
同級生2
同級生1
水
水
水
選ばれたのはこの言葉だった。 なんか、もうこれしか無い気がした。 だって事実だし、こう言っとけばみんな「だよな〜」で終わるし。
我が家の株も上がる。 そうだ。僕はベルリナ家のいむだから。 きっとこうなるのが自然。
同級生1
同級生1
水
確かに昔は褒められたら「さすがベルリナ家だね」と言われようがなんだろうが「まぁねっ!」って笑顔だったな。
自分の家に誇りを持ってたんだろうな... でも今も持ってるよね? ...なんだこれ。分からない。
僕のこの肩書きは__
同級生3
水
水
後ろから声をかけられる。 同級生の....大型実技テストがこの前3位だった子だ。
1年前は学級委員長だったな。 本好きで有名で、誰もが認める努力家。 よく面白い本を教えてもらっていた。
相手が苗字呼びなので、僕もなんとなく 「ペーターくん」って呼んでいる。
同級生3
同級生3
水
水
同級生3
同級生2
同級生3
水
同級生1
同級生2
同級生1
同級生3
水
同級生3
同級生3
水
水
門番達
門番達
水
父
母
父
水
父
父
水
水
水
「ベルリナ家」が大切だよね? 僕は幸せ者なんだよね?
なんでこんなに違和感があるんだろう。 みんな「ベルリナ家」だから僕を見てるのだろうか。
「ベルリナ家」じゃなくなった僕は、 きっと今のままじゃいられない。 それがなによりの証拠な気がして、心がぐちゃぐちゃになる。
水
こうも「自分がベルリナ家」ということを考えていると、自分の力もベルリナ家のおかげなのではと思えてくる。
僕は「努力」と呼べるほどの事をしてきたのだろうか。
ただちょっと真面目で、魔法が元々得意なだけで.....僕自身の頑張りは「努力」と名付けていい量じゃない気がする。
ペーターくんは誰が見ても「努力」と呼べる頑張りを積み上げてきている。 僕は本当は彼に勝っていい頑張りをしていない。
水
僕...すっごくズルい奴なんじゃ...?
1年後
同級生3
水
中等部になっても悩みは解決しなかった。むしろもっと悩んでる。 けど生活に変化は無くて、僕も僕の周りも初等部の頃と変わらない
ずっと悩んでるわけでは無いのだが、 小さなきっかけや何かのひょうしに 考え込んでしまう。
まぁ誰しもひとつくらいは悩みがあるよねっていうくらいの軽さで向き合っているが、この悩みは解決しようが無いから追いやる場所に困っている。
僕がベルリナ家じゃなくなる時は来ないし、自分の頑張りを努力と言える日もきっと来ない。
水
同級生3
水
水
ほら、また考え込んじゃった。
同級生3
水
同級生3
水
水
自信もって「目指してる!!」って言えればかっこいいんだろうな。
目指してるといえば目指してるが、そこに向かって努力してるかと言われると、そんなに。 あることうろ覚えなくらいだし。
同級生3
水
同級生3
水
あの悩みを持ってから、「努力しよう」って何度も思った。 何回も机に向かおうとして、いつも以上に授業に集中しようとして....
でも、僕の集中力は物凄く低いらしい。 結論から言うと、無理だった。
「努力しよう」と思って誰もが認める努力をできるほど、僕はキラキラした 主人公じゃない。
同級生3
水
自分の力がベルリナ家のおかげなのがしんどくて、努力しようと思ってもできなくて、
もう一度努力しようと思っても、自分の今の実力で満足してしまう。
このジレンマの答えは どこにも書かれていない。
水
絶賛お掃除中。 今日はベルリナ家の集会で特別な日だ。
もう年の終わり頃なので、十数人の使用人さん達はほとんどが自分の家に帰っている。
「ベルリナ家の集会」っていうのは、 ベルリナの親戚同士が集まり親戚だけで「親睦を深める」というか「家族団欒」というか......
って感じが表向きの、各々の1年の様子を報告する会だ。
さっき言ったように使用人さん達はほとんど居ないので、このベルリナ家の屋敷に居る人達で他の親戚をもてなすのだ。
僕の係は5年前くらいからずっとここ。 ある客間の掃除担当だ。
水
水
美味しいもの多いんだよなぁ..... シェフさんだけは残ってくれているから、感謝して食べないと。
〈コンコンッ
水
水
〈ガチャッ
母
パーティー用の服を着たお母様に声をかけられる。 真っ白で、スタイリッシュなドレス。
ベルリナ家の集会はみんな白い服で来ないといけないから、もちろん母だって僕だって白色だ。 今は掃除中だから普段着だけど。
母
水
母
水
僕のいとこと言えば....この屋敷に居る 3人と、あとは他の屋敷に居る8人くらいだ。
この11人とは会ったことあるし全員 いつも集会に出席する。 ということは初対面のいとこ?
水
母
ベルリナ家にそんな人が居たのか.... みんな問答無用で集会に出席しているのかと思っていた。
母
母
水
母
水
水
母
水
母
水
続け