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更新ありがとうございます!✨ 水くんの過去編めちゃくちゃ良かったです! 「努力」を認めてもらえる最高の仲間に出会えて良かったなと思うし、水くんのアイデンティティとして認められた時、 感動しちゃいました、、(T^T)最後に「自分は白魔として仲間を 支える」と決意していて凄いなと思いました!(*´˘`*) 続き楽しみにしています! soraさんのペースで頑張って下さい!(๑•̀ㅂ•́)و✧
え、もしかして神だったりしますか? 最高すぎでしょ...💎くんの心情書くの上手すぎ...神...✨️
コメント遅れてしまって ごめんなさい!! 水くん、のベルリナを愛してくれる素敵な仲間に出会えて良かったぁぁぁぁ😭 sora様!自分のタイミングでゆっくり投稿してくださったらこちらも嬉しいです!次回も待ってます!
投稿遅くなってすみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!!(土下座)
2024/01/21投稿
第41話
「僕は白色」
水
久しぶりに駅まで来た気がする。 すっごく遠いわけでもないけど、すっごく近いわけでもない。 散歩にはちょっと遠いかなくらい。
向こうも白い服来てくれてるのかな。 それなら分かりやすくていいんだけど....
男性
白魔術師?
白い服の同い年くらいの子が手首を掴まれて困っている。 あの紋章....白魔術師?
男性
白魔術師?
水
こここんな治安悪かったっけ.... てか普通に15歳くらいの子脅してるのダメでしょ。助けなきゃ。
水
男性
今まで関わった事の無い系の人だ。 ちょっと左足が後ろに戻りたがったが、相手の手をぐっと握り直す。
水
1部だけ力を上げる強化魔法。 この前補足的な感じで習ったやつだけど、興味本位で練習してみたら意外と役に立つものだな。
まだ自分の身体の小さい範囲しか魔法はかけられないが、握力だけ強くなって欲しい今は十分だ。
男性
男性
水
男性
水
男性
水
男性
ちょっと盛りすぎではないか。 そこまで強く魔法かけたつもりは無いんだけどな....
水
白魔術師?
水
水
確かこの子の名前は....
白魔術師?
水
青
水
いふくんの手をひいて駅の出口へ向かって行く。
ぱっと相手を見てみると、真っ白な服と深い青色の髪のコントラストに目を惹き付けられた。
多分同い年だが、僕より白魔の正装が 似合っている。 背も高いし、親戚のお兄さんに似てる。 まぁ血が繋がってるから当たり前か。
少し煙のような匂いがするのは汽車で タバコを吸っている人の近くにでも居たからだろうか。
水
青
水
青
水
他のいとことは少し違う雰囲気の子だ。 今までなんで集会に出てなかったのか気になるけど....タブーな気がするので聞かないでおこう。
コンコンッ〉
入っていーい?〉
青
ガチャッ〉
水
集会終了後。 いふくんが1人で別の部屋に逃げるように去っていってしまったので、お母様から言われたのもあるが心配で来てみた。
机に突っ伏していたようだ。 髪の毛が少し跳ねている。
水
青
水
ドアを閉めてトレーを両手で持ち直す。
水
青
青
青
水
確かになんかコップがカチャカチャいってる気がするけど、机に置けば全部解決する話だ。
水
水
青
ガッシャーン
水
青
魔法は器用に使える方なんだけどな.... こういうのは僕に向いてないのかもしれない。
1年後
水
青
遠くの方に青色の頭が見える。 今回も案内役はイム・ベルリナだ。
会うのは2回目だが、なんだかもうずっと前から知っている友達のような感覚。
僕にとって彼は「特別」だった。 普段会わない、たまにしか会えない。 それに加えて面白い奴で、僕が知らない向こうの土地の話をよく知っている。
1回会っただけでこれだけ彼の事が分かったのだ。多分去年は相当話したんだろうな、と物覚えの悪い頭で考える。
水
青
水
水
青
水
あんまりというか、見たこと無いかもしれない。みんないふくんみたいな深い青じゃなくて、淡い色の髪だ。
水
水
青
水
青
青
水
水
ベルリナだから白魔以外の道とか、考えたこと無かったな。そう思えばいふくんも同じ境遇だったのかな。
いふくんも立派な白魔に見えるが、 自分に自信が無さそうだ。
水
水
青
水
水
自分の力の話をしたら、いふくんは共感してくれるだろうか。 まぁ同じベルリナだから出来ないけど。
僕にも腹を割って話せるような仲間みたいなものが現れてくれないかなぁ。
ワイワイガヤガヤ
同級生1
同級生2
水
同級生1
水
なんだか初めて1位をとったテストからずっと1位な気がする。 うろ覚えだけど多分そうなんだろうな。
1位が僕で、2位がペーターくん。 差はどんどん縮まっているのだが、 ずっと抜かれなかった。
同級生1
同級生1
水
水
同級生2
同級生2
同級生1
同級生1
水
いつだっただろうか。 中途半端に悩みのことを相談してしまい、僕がベルリナであることを口に出すのが少しタブーな雰囲気になってしまった。
最後まで話そうとすると、どうも息が詰まって声が出なかったのだ。 "同じ白魔術師"っていうのが僕の不安を煽ったし、相談しにくい理由であった。
水
同級生2
同級生1
同級生2
水
同級生2
同級生2
同級生2
イメージ....たしかに医療系につきそうな雰囲気があるのはすごく分かる。 けど、本人も同じ気持ちなのかな。
同級生1
同級生2
同級生2
同級生2
水
そっか....親孝行...... 僕にとって何をすることが親孝行になるのだろうか。
水
水
同級生2
同級生1
水
同級生2
同級生1
同級生1
ずっと前から言ってたもんな。 目標があるってすごいと思う。「冒険者になるため」というエネルギーは日常生活でも感じるほどだった。
大体冒険者は冒険者でしか稼げないが、白魔術師は医療系という道もある特殊なジョブだ。
冒険者が無理でも他に道があるということは、それだけ必死さに欠けるというか、熱量が少なくなるというか__ そういうことがあるらしい。
水
出会ってから8年だが、ずっと冒険者になりたいという夢を貫き通してきた。 その熱量はすぐには消えないだろう。
同級生1
同級生2
※白魔の宗教には「ヘーリオス」「カラドリウス」「ネイト」の3つの宗派が あります。
水
同級生1
同級生1
水
「ベルリナ」という居場所に違和感を持っている自身と重なった気がして、変な質問をする。
同級生1
同級生1
真っ直ぐな瞳で答えられる。 迷いが無い、真実しか映らない瞳。
「僕とは違うんだ」 その表情は僕にとって、友と自分の差を感じるには十分な真っ直ぐさだった。
同級生1
同級生1
水
それが出来ないから弱虫でずるい奴なんだよなぁ....僕。
同級生2
水
同級生1
水
水
同級生2
水
水
同級生1
同級生1
同級生2
水
水
母
父
水
高等科に入ってからはそれはもうビュンビュン時が進んで、いつのまにか卒業してしまった。
子供のままで居たいとか言ってられない。 面接して、就職して、自分で生きていかないといけない。
自分を生かすのも殺すのも自分なのだ。
母
水
ここからは"さすがベルリナ"という言葉も少なくなるだろう。 白魔ばかりじゃ無い世界。
悩みから解放されたような、それとは 裏腹に自分の翼をもがれたような、 そんな2つの気持ちが入り交じった複雑な感情だった。
医療系に進めば「ベルリナ」という名も僕の大切な出世への切符なのだろうが....
水
水
水
母
父
水
冒険者A
冒険者A
冒険者B
冒険者B
冒険者B
冒険者C
冒険者C
冒険者C
※宿
水
全ッッッ然 OKしてくれないッッ!!!!
え、そんなに? そんなに需要無い??
申し訳なさそうに断る人、話す間も無く去って行く人、僕のダメなところを一方的にトゲトゲ言ってくる人....!!
てかダメなところってなに!! まだ1分も時を共にしてませんけど!? それってほぼ偏見じゃんというか人の話ちゃんと聞いてよぉぉぉ!!!!
水
水
水
水
僕らしく無いってわかってるけど、焦りと不安も相まってさらに中身の無い反論を心の中でぐちぐち並べてしまう。
物に当たることも人に当たることもしないが、さすがに頭の端に居る冷静な自分が頭パンクしてる自分を結構ヤバい奴だと認識し始めた。
水
ちょっとゆるそうなパーティーに入ってみて、冒険者を体験してみて、 そこからまたどうするか考えていこうと思っていた計画が今全部崩れている。
誇らしく見送ってくれた家族の元へ帰るなんて出来るわけない。
つまり、今僕は完全なる1人だ。
水
水
翼をもがれた白魔は、どうすればいいのだろうか。
水
水
時は変わって3ヶ月後。
行き詰まった就職のことを忘れたくて、 気分転換に中心広場に来ただけなのだが、これがまた運命的な出会いを呼ぶ。
過去の僕から言わせれば "好奇心の扉のドアノブ"
今の僕から言わせれば "晴れた夜空の北極星"
北極星と例えたように、
「僕の人生の道標」
と言っても過言ではないような人に 出会うのだ。
紫
紫
それがこの駆け出しの剣士。
ショウ・オリウィンこと"初兎ちゃん"
紫
水
水
困ってる人は見捨てられなくて、無茶でも行動しちゃう。 そんな、僕が今まで出会ったことのないくらい真っ直ぐな人。
特別賢くなくても、特別強くなくても、
彼は間違いなく"主人公"だと、 僕は思うのだ。
これが大好きなメンバー「初兎ちゃん」との出会い。
のちスカイという名がつくことになるパーティーの初期メンバーは3人だ。
黄
水
こちらも駆け出しの武道家。
ユウスケ・ガルティアンこと"アニキ"
水
黄
筋肉ムキムキ。でも優しい。 ちょっと大袈裟かもしれないが、いつも息をするようにさっと助けてくれる。 まさに"アニキ"と呼ぶのに相応しい人。
それと同時に強くて博識。 たくさん守ってもらっていると思う。
笑顔が頼もしい頼れる人物だ。
これが大好きなメンバー「アニキ」 との出会い。
次に出会うメンバーも、これまた個性が強い人だった。
桃
水
C+ランクの狩人。
ナイコ・ミヴェーニュこと"ないちゃん"
水
桃
とっても賢くてとっても強い。 前までは大型パーティーに所属していたらしい。
でも強くて賢い反面、トマトが嫌いだったり意外と子供っぽかったり.... ただの完璧人間じゃないところがまた いじりやすくて好きだ。
常に冷静に物事を見れる落ち着きと、 的確に指示を出せる頭の回転の速さは 見習いたいと思う。
これが大好きなメンバー「ないちゃん」 との出会い。
このメンバーは....僕にとって「特殊」で「特別」なメンバーだった。
水
青
深い青い髪色の黒魔術師。
そう。あの"いふくん"。
水
青
青
その一言が心を掻き乱した。 いふくんに対するいろんな感情が入り交じって、その時は整理なんてまともにできなかった。
彼は黒魔で、僕は白魔で__ 「ほとけの方が白魔っぽいと思うけど」 あの時言ったこの言葉は、ただそのままの意味じゃなかったことに気づく。
きっと僕は、彼が彼にとって辛い場所へ嬉々として連れて行っていたのだろう。
水
まだいふくんの過去は飲み込めてない けど、知れてよかったと思っている。
前までの様には接すことができなくて、ギクシャクしちゃう時はあるけど... 彼の良いところはちゃんと認めてるし、尊敬だってしてる。
これが、大好き....と言うのはちょっと癪だけど、大切なメンバー「いふくん」 との"再会"。
今いるメンバーの中で最後のメンバーに出会ったのは、寒さが深まってきた頃だった。
バシッ(手
赤
水
最年少の、怪盗で毒使い。
リウラ・スタティアンこと"りうちゃん"
「助けなくてよかったのに」 「死にたかったのに」 そう言ったまだ少年の彼。
そのボロボロの背中にどれだけのものを抱えて、その痛々しい足でどれだけのものを支えていたのだろう。
はらわれた自分の手は、痛いのと同時に「彼を絶対に助けたい」という使命感みたいなものがふつふつと湧いていた。 白魔としての意地だったと思う。
水
水
赤
なんやかんやあってりうちゃんがパーティーに入ることになった時は、 「可愛い弟分ができた.....!!!!」 と兄貴ずらする気満々だったが、
この子、出来る子すぎるのだ。
ほんとに16?僕より年上じゃない? ってほど優秀少年で、実年齢よりひとまわりもふたまわりも大人びた性格は、 ただただ凄かった。
守られることも何度もある。 けど、怪我したら恥ずかしそうに治されにくる姿は子供だなと感じることが出来る、そんな可愛い1面もある。
これが大好きなメンバー「りうちゃん」 との出会い。
水
水
寝る前だけに話すなら2日で終わると思っていたのに、1週間くらいうだうだと続けていた。
1分で終わると....思ったんだけどな。
話したのは17年間だけど、きっとみんなと出会ってからの話をしようとすると同じボリュームで話せるのだろう。
それくらい今の生活は濃くて、大切で、 かけがえのないものなのだ。
黄
黄
水
赤
一瞬で否定された。 迷いのない、揺らがない声で。
あれ....1週間もかけて語ってきたはずなんだけどな。そんなにキッパリ言っちゃう?
赤
赤
水
赤
赤
赤
泣きそうな声で言われると、どんな言葉をかければいいのか分からない。 相槌するべきか否か。 パッと選択するのは苦手だ。
みんながりうちゃんの言葉を待っていたけど、言えそうにないことを悟ったのか、意外にもいふくんが口を開く。
青
水
青
難しい質問をされる。 というか「どう受け止めてほしい」って、僕が受け止め方を設定できるわけじゃあるまいし。
水
できる...ことなら.....
水
水
水
青
青
水
いふくんの言葉がストンと心の底で音を立てて落ちる。 なんだかスっと入ってきた。
紫
紫
紫
初めて言われた言葉。 僕がずっと悩んでいたことに対して、 なんともなさそうに答えを出してきた。
紫
水
そういうことか。
僕がベルリナに生まれた意味。
水
水
水
涙が溢れて毛布にぼとぼと落ちていく。 それを拭う気にはなれなくて、 両手で受け止めて、
背中をさすってくれる手に身を任せて。
水
僕に"僕"をくれたメンバーに、 恩返しをしないといけない。
僕の力を、ベルリナの力を、
使うべきはここだったんだ。
水
僕はやっぱり、白色だ。
続け