そして僕は
莉犬くんのもとに向かった。
莉犬くんは廊下にいた。
ころん
莉犬くん
莉犬くんは僕を見た瞬間
再度僕を睨みつけてきた。
僕は真っ直ぐに莉犬くんの方へ歩いていく。
ころん
そして莉犬くんの目の前まで来た。
すると、莉犬くんが
莉犬くん
と言いながら頭を下げてきた。
ころん
莉犬くん
ころん
僕は発言するのをやめ、莉犬くんの話を聞くことにした。
莉犬くん
莉犬くん
莉犬くんは悪くないよ、僕が悪いんだよ。
そう言いかけたがグッと堪える。
多分今、莉犬くんを否定しちゃダメだ。
莉犬くんの気持ちに答えなきゃ!
ころん
ころん
すると莉犬くんは
顔をあげて僕に抱きついてきた。
なぜかまた、ため息が出る。
でもこのため息は、疲れたため息じゃないだろう。
僕はそう確信した。
その後も色々なことがあり
やっと夏祭りの日が訪れた。
僕は集合場所のところで待っていた。
もちろん、水色の浴衣を着て。
ころん
僕はスマホをいじって待っていた。
すると、さとみ先輩らしき人が向かってきていた。
ころん
さとみ先輩が走ってきてくれていた。
さとみ
息が荒かった。
ころん
さとみ
さとみ先輩は普通の服だった。
内心さとみ先輩の浴衣を期待していたが
やっぱり私服もかっこよかった。
さとみ
ころん
さとみ先輩はジロジロと僕の浴衣を見ている。
正直結構恥ずかしかった。
ころん
さとみ
結構冷たい反応だった。
でも、さとみ先輩の頬は赤くなっていた。
ころん
その時
莉犬くんから電話が来た。
ころん
莉犬くん
莉犬くん
ころん
莉犬くん
ころん
莉犬くん
ころん
そして電話が切れた。
さとみ
ころん
ころん
さとみ
そう言ってさとみ先輩は人混みに入ろうとしている。
僕も行きたいのに
足が動かなかった。
病気じゃない。正常だ。
それなのに.......
さとみ
ころん
ころん
心の中で思っていることを言ってしまった。
さとみ先輩絶対引いてるんだろうな.......
さとみ
ころん
さとみ
そう言いながら微笑んでくれた。
さとみ
ころん
それから僕達は屋台に行った。
チョコバナナも食べたし
りんご飴も食べた。
金魚すくいもしたし
射的もした。
めちゃくちゃ楽しかった。
でも楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
さとみ
ころん
ころん
さとみ
ころん
さとみ
ころん
そう言ってさとみ先輩は僕の手を引っ張った。
花火会場と反対の方向に走っていった。
そして、着いた場所は
誰もいない展望台だった。
そこからは花火がとてもよく見える。
ころん
ころん
さとみ
僕達は花火を楽しんだ。
花火も綺麗だったが
さとみ先輩の横顔も綺麗だと思ったことは
内緒にしておこう
そう思った。
そしてその後莉犬くんにめちゃくちゃ怒られた。