case.3
うらた×坂田
関係:幼馴染
うらた
目が、覚めた。
身じろぎする度にジンジンと痛む 体の感覚に、顔を歪める。
……ああ、俺コタツで寝てたんだな。
なるべく痛くないように、 ずるずると体を滑らせて コタツから脱出する。
真昼間から寝ていたのか、 カーテンも開け放したままで 部屋は真っ暗だ。
……そういえば。
今日、新年早々遊びに来てた あいつの姿が無い。
うらた
しん…と、部屋は静まっている。
うらた
ノックもせずに入ってきて、 挨拶もせずに出ていく彼。
ため息をついて 一応、困った的な態度をとるけども、 すんなり受け入れてしまうのも事実。
昔からそうだ。
彼のすることは、大概許してしまう。
これは、 俺たちが幼馴染だからだろうか。
……それとも。
……いや、少なくとも相手にとって 俺はただの幼馴染だよな。
おさななじみ、 なんて特別感のある響きの 慣れきったようで、縛られた関係。
俺が抱いている感情は そんな、なかよしこよしな平和なもの では無いと言うのに。
うらた
ふと、彼に貸した服が 部屋の隅で脱ぎ散らかされているのに気づいた。
おもむろに、手を伸ばす。
うらた
まるでその服が彼であるかのように ぎゅうっ、と抱きしめた。
嗅ぎなれた柔軟剤に混ざった、 太陽みたいな匂い。
一体、この気持ちは 何処へやったらいいと言うのだろう。
この関係を続けていくことが、 最良の方法であることなんて とうの昔から気づいているのに。
別の答えを、何度も探してしまう。
俺はいっそう力を込めて、 服を握りこんだ。
うらた
うらた
届けることすらできない言葉を 聞いているのは、彼の抜け殻だけ。
きっと、これからも繰り返す。
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
コメント
3件
通知来て誰だろうって思いながら観察してたら「あ、あぁ!ノンカフェインさんだぁ!?」ってなりまして......はい、 ...お久しぶりです。()