ひろし視点! ひろし主人公多くてすみません🙇♀️ あとシーンめっちゃ多くなりました!
ひとしを見かけるたび胸の奥がざわつくようになったのはいつからだろう。 ラブ子が彼の話をする時の、あの鮮やかな声。 俺なんかじゃ出せない色がそこにはあった。
最初は嫉妬だった。 でも、その感情は 静かに形を変えていった。
--ラブ子を苦しませるくらいなら、 --あいつがいない世界のほうがいい。
そう思った瞬間、心が冷えていくのが分かった。
その夜俺はひとしの姿を追っていた。 夜の散歩を装って。 でも本当は……自分でも分かってた。 戻る気はなかった。
暗い道。 街灯の届かない影。 ひとしの足音が、 俺を導くように響いてた。
どこで声をかけたのか、 何を話したのか、 はっきりしない。 ただ-- あの瞬間だけが、やけに鮮明だった。
ひとしの足音が、ふっと途切れた。 それきり、二度と聞こえなかった。
野原ひろし
自分の声じゃないみたいだった。
冷たい空気が頬を撫でていく。 手は震えているのに、 心は妙に落ち着いていた。 そんな自分が1番怖かった。
でも--
これでやっと、 ラブ子は俺を見てくれる。
そう思った瞬間、胸の奥が痛んだ。 後悔かもしれない。 安心かもしれない。 もう自分でも分からなかった。
ただひとつだけ分かっているのは、
俺は確実に ひとしを この世界から消した
という事実だけ。
もう戻れない。
ひろしは静かに夜道を歩きだした。
暗闇だけが、黙ってついてきた。
コメント
2件
は?え、?嘘でしょ?ひとしぃぃ!!!!😭