涼太side
朝ごはんを作りながら
翔太が言っていた言葉を思い出す
"久しぶりに、顔みたいっ"
見せれるもんなら見せてあげたい…
ただ今の翔太は
悪化していくにつれて
目がだんだん閉じてきている
大好きなあの可愛い目で俺を見て
"涼太"
って呼んでほしい…
それがもう無理だと考えると
泣けてくる…
起きてまだ1時間も経たないのにね…笑
翔太 りょーたー?どこー?
寝室から俺を呼ぶ翔太の声が聞こえてきて
余計に泣いちゃいそう
涼太
翔太おはよ
翔太
おはよっ。
涼太
今日は自分から起きれたねフフッ
翔太
今日はパチっと目が覚めたの〜
涼太
すごいねっナデナデ
翔太
///
この姿見てるだけで
耳と尻尾が見えてきて
ワンちゃんかな?って本気で思っちゃう
翔太
りょた捕まらせてっ。
涼太
フフッいいよ
涼太
朝ごはん出来てるよ〜
翔太
ありがとっ。
涼太
どう?ニコッ
翔太
おいしぃ。
翔太
今日のパンいつもと違うね。
涼太
おぉ!
涼太
よく気づいたねフフッ
翔太
ちょっと甘いの。
涼太
俺もたーべよ
翔太
りょたっ。
涼太
ん?
翔太
お箸っ、ないっ、
涼太
もう少し右にあるよ
翔太
…ないっ、
涼太
取ってあげるね
翔太
…ごめんねっ、
涼太
謝らないで?
涼太
全然大丈夫だよ
翔太
…ありがとっ、
涼太
いーえ
翔太が沢山食べてくれてよかった〜
目が見えてなくても綺麗に
食べてくれるのが本当に翔太のすごいところ
ガッシャーン
え?なんの音…?
涼太
翔太ー?
翔太 助けてっ、りょたっ、
続く







