20☓☓年_____
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アザミ
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会場が盛り上がっている。
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外に出た瞬間 瞬く光が私を照らす。
一歩前に踏み出すと、 そこは私の舞台で、見慣れた世界。
私はレーシングドライバーだった。
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振り返るとそこには 玲香 という名の少女が立っていた。
玲香
一緒なんて嬉しいです。
アザミ
アザミ
彼女は新人で今年デビューした レーシングドライバー。
そして、今日がそのデビュー戦。
玲香
先輩には勝ちます!
先輩と言っても、 年は1歳しか変わらない。
彼女は18歳、 私は19歳。
同じチームに所属していて、 私のほうが早くデビューした。
アザミ
アザミ
玲香
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スタッフが後ろから走ってくる。
アザミ
アザミ
玲香
別れ際、何か呟いていたが 聞き取れはしなかった。
控室に戻り、書類を確認する。
アザミ
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使われていて…
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アザミ
暫くの沈黙が流れる。
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アザミ
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殺人予告まで
出ているんですよ、
書類にはSNSのスクリーンショットと 殺人予告の投稿。
アザミ
アザミ
そう ジャケットを羽織り、 部屋を出た。
アザミ
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先ほど向こうに行くのを
見かけました。
アザミ
相棒の所に行くとそこには 玲香 がいた。
アザミ
玲香
玲香
写真を撮ろうと思って。
アザミ
玲香
待ってたんです。
玲香
玲香の後ろには 私の相棒でもあり、愛車でもある マシンがあった。
アザミ
玲香
その場を離れるとき、 ほんの一瞬 嫌な予感がした。
一瞬しただけだ。