莉犬くんの話を聞きながら、ずっと思っていた
青猿
るぅとくんとは真逆であった。
初っ端から彼に嫌われて。ビール瓶で殴り倒したいなんて言われて。
優しさなんて一ミリもなかったし温かさなんて感じなかった。
それでも馬鹿な僕は彼と友達になりたかった。
ドМとかそういうんじゃなく、彼にひかれたのだ。
嘘だとわかっていても彼の笑顔は綺麗だった。
周りの人たちのウソをすぐ見破る僕は自分も嘘をつく人も嫌いになっていた。
僕が好きだった女の子も。
優しかった両親も。
面白かった先生も。
全員嘘にまみれていた。汚い心でけがれていたのだ。
でもるぅとくんは違った。大嫌いなウソに紛れて、心の奥底に潜んだ気持ちを見つけた
"愛されたい”
”愛したい”
”素直になりたい”
それは他の何物でもない純粋な気持であった。
、、、ここまで来ると僕は人の心を読める能力があるのかなとも思うけど←
赤崎
素直なるぅとくんを見てみたい。本当のるぅとくんと友達になりたい。
そう、思っていたのかもしれない。
同情から生まれた気持ちかもしれない。
正義のヒーローぶってたかもしれない
青猿
君と出会えてよかった。
親友になれてよかった。
「、、、別に腹黒いるぅとくんでも僕は好きだよ」
「あ、そうそう。全校集会で君を見た時の笑顔。嘘だってわかってたけど、すごく綺麗だった」
「だからさ、親友、、、っていうのもあれかな。友達になりたいって思った」
大嫌いな性格だったのに。
腹黒いるぅとくんでも僕は好き。
嘘でもその笑顔が綺麗だった。
親友になりたかった。
全てが本音だ
青猿
だけど、あと一歩踏み出せばわかりそうだ
君が僕にとってどんな人なのか
青猿
赤崎
僕らが笑いあった瞬間。HRのチャイムが鳴り響いた
赤崎
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