この作品はいかがでしたか?
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主
主
主
主
主
気が付くと、また朝になっていた。
赤
朝を迎えられるのは後何回だろうか。
肌寒い早朝の風が俺の肌をなでる。
相変わらず痛む頭とふらつく体を支え、俺はリビングへ向かった。
赤
赤
コーヒーを片手に持ちながら、俺はテレビのスイッチを入れる。
ちょうど、街灯インタビューのコーナーが放送されていた。
「将来の夢は?」と聞かれ、幼い女の子が 「長生きすることです!」 と答える。
赤
赤
俺は普通じゃない。 そんなこと、とっくに知っている。 ……だって、誰だって自分から進んで手術を拒み、 訪れる死を楽しみに待たないだろ?
赤
俺は部屋に吸い込まれそうな溜め息をつき、荷物を取るために自室へと急いだ
今日は、すとぷり会議がある。 病気の事は隠そう。 笑顔だ、笑顔。 バレてはいけない。
赤
俺は無駄に広い無人の部屋にそう呟き、家を出た。
株式会社STPRにて
会議室に入ると、誰もいなかった。一番乗りのようだ。
赤
赤
青
突然、耳元の近くで大声が響き、 俺は後ろにのけぞった。
大声が頭に響く。それが頭痛と相まって痛い。
赤
少し大声の主を睨みながら、俺は振り返る。
赤
青
朝から元気だな、コイツは。
赤
そんなやり取りをしていると、続々とメンバーが入ってきた。
黄
青
赤
桃
赤
紫
橙
赤
いつもと変わらない朝の1ページ。 大丈夫だ。このまま振る舞えばいい。
紫
すとぷり(全員)
橙
青
桃
赤
黄
紫
すとぷり(全員)
紫
紫
橙
……。薬を飲んだとは言え、まだ少し頭が痛い。 楽しそうに話すメンバー達を見ながら…。 この笑顔を壊したくない、と思った。 いつまでも笑顔でいてほしい。 俺はすとぷりが大好きだから。
桃
青
橙
黄
紫
赤
青
紫
赤
赤
赤
黄
橙
桃
しまった。俺としたことが。慌てて皆を盗み見ると…気にしてないみたいだ。
赤
俺は誰にも聞こえないように、ホッと息を着いた。
俺が余命宣告をされてから、1ヶ月がたった。
まだ、誰にも…。気付かれていない、と思う。
配信でも、会議でも、youtubeでも、プライベートでも なるべく平然を装った。 元気を見せた。
赤
弱い俺を見せないように頑張っているのに 頭痛はそれを裏切るように襲ってくる
赤
赤
頭痛は酷さを増す一方だ。
赤
我慢しなくちゃ。
みんなの笑顔の為に。
桃 side
最近、赤の様子がおかしい。 絶対におかしい。
赤とは、もう何年も一緒にいる。 何かを隠していることくらい、見え見えだ。
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
絶対、赤は何かを抱えている。
桃
桃と赤のLINE
俺は、赤に聞き出してみることにした。
桃
赤
桃
赤
桃
通話
00:00
桃赤の通話にて
桃
赤
やっぱり、おかしい。何かを堪えているような、そんな声に聞こえる…。
桃
赤
桃
赤
赤
ほら、やっぱり。少し黙った。 「これは嘘ついてるな」そう確信した俺は、問い詰めることにした。
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
うーん、なんか怪しい。 でも、「ない」って言ってたから、信じるかぁ…。 俺は、モヤモヤしたまま眠りに着いた。
赤 side
ビックリした。だって、急に桃ちゃんから電話しようとか言われたから。
どうしたのかな?配信の事かな? そう思ったら、急に「隠してることあるだろ」だった。 思わず、持っていたコップを落としそうになった。 もしかしてばれてる⁉ そう思いながら、俺はなるべく平然を装った。 ……。桃が心配してくれてるのに、俺は何で嘘をついてしまったんだろう。 正直に話すべきか。 「実は…」そう入力をしようとしたが、やめた。 ここまで来て、話すなんて、隠してきた意味がない。
どうせ、最後には、ばれるから。 だったら最期にばれて欲しい。
すとぷりと、リスナーさんの為に。 笑顔でいてほしい。幸せになってほしい。 今、俺が伝えたら、それを壊してしまうから。 悲しませてしまう。迷惑をかけてしまうから。
俺は、改めてこの「爆弾」を死ぬまで守り抜く、と誓った。
赤
赤
赤
赤
赤
主
主
主
主
次回予告
主
主
大大大大大大大大波乱です
主
主
主
コメント
6件
物語書くの上手すぎです‼️
ふぉろーしつれしいます。
フォロー失礼します🙇♀️🙏