太宰
私はそう聞きながら、“ある紐”を握り締める。
探偵社員
皆は返事をし、私と同じように“クラッカー”の紐を握り直した。
敦
太宰
敦
太宰
その数秒後、2つ足音が聞こえてきた。
恐らく翠ちゃんと乱歩さんだろう。
タン、タン、タンッ
太宰
小さく声を発すると、ドアノブが曲がり、扉が開く。
パンッ!
翠
探偵社員
入社おめでとう!
翠
翠ちゃんは目を見開いていたが、その瞳の奥には驚喜に満ちていた。
翠
彼女は幸せそうに笑みをこぼした。
乱歩
翠ちゃんの後ろから出てきた乱歩さんが、胸を張りながら云う。
国木田
潤一郎
乱歩
すると、乱歩さんが私の所に近付いて来る。
待っていたかのように、私はポケットから未使用のクラッカーを取り出す。
乱歩さんは其れを受け取ると、翠ちゃんの方を向き、紐を引っ張る。
パンっ!
乱歩
翠
翠
硝子の酒坏に、仕入れたての日本酒を注ぐ。
太宰
日本酒を一口呑み、横に視線を移すと、其処には難しい顔をしながら、電卓を握る国木田君の姿があった。
太宰
国木田くんの肩に自分の肘を乗せる。
太宰
国木田
太宰
太宰
翠ちゃんの方に視線を移す。
まだ少しぎこちなかったが、彼女は笑顔を見せていた。
太宰
国木田
国木田君は、そうポツリと呟いた。
国木田
太宰
国木田
太宰
国木田
太宰
国木田
太宰
国木田
酒坏に入っていた残りの酒を呑み、机の上に置く。
国木田
太宰
国木田
潤一郎
敦
翠
敦に誘導された方に行く。
敦
翠
敦
乱歩
敦
翠
敦
敦
乱歩
敦
乱歩
敦
翠
二人の会話に思わず笑みが溢れる。
乱歩さんと敦は驚いた表情をした。
翠
椅子に腰を下ろす。
翠
敦達は視線を交わした後に、小さく笑みをこぼす。
二人
其後、明日まで呑み明かそうと、ハイテンションになって話していたが(主に与謝野さんと太宰が)国木田さんが否認した為、今日は御開になった。
太宰
翠
太宰
太宰は小さく微笑んで云った。
敦
鏡花
太宰
翠
太宰
そう云いながら、太宰は背筋を伸ばす。
翠
太宰
翠
太宰
太宰が外套を脱ぐ。
翠
太宰
翠
翠
太宰
翠
太宰
翠
太宰
扉を開く。
翠
机の上にあった携帯を取る。
翠
視線を扉に移した一瞬、何かが光を放った。
翠
それは…窓から差し込む月光を反射ししていた。
翠
太宰の机の中からだ。
本当はしてはいけない、その事は理解していた。然し何故か………
その光に強く惹きつけられた。
翠
そう。アルミ缶の箱が、月光を反射させていたのだ。
箱を開けると、鶴や花の折り紙が目に入った。
そして_______
【ママへ】
翠
それは…私がまだ幼い頃に書いた、一枚の手紙だった。
翠
思わず腰を抜かし、床に膝をつく。
翠
翠
あの人達に送った物…
ガタンッ!
アルミ缶の箱が床に落ちると同時に中に入っていたものが空に舞う。
花の折り紙
鶴の折り紙
母へ宛てた手紙
幼い私が写った 写真
ドクンっ!
翠
翠
震えを堪えるかのように、私は腕を握る。
一番に頭の中に浮き出てきたのは
恐怖だった。
あの時のように、捨てられてしまうのか、という恐怖。
翠
翠ちゃん
翠
翠
バサッ
視界に、一枚の紙が映り込んだ。
それには_______、
翠
太宰
戻ると其処には太宰が居て、笑顔で私を迎えてくれた。
丁度布団を敷き終わったようだった。
太宰
翠
翠
太宰
太宰は優しく笑った。
翠
翠
翠
『生きたい……』
翠の死まで
五十ニ日
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
♥️お願いしますっ!
コメント
5件
面白かったです! 続き頑張って下さい!!