3月上旬
私の人生は終わった
努力しても無駄なんだと思い知らされた1日だった
たかが番号があったか、なかったかで、人生がこんなにも左右されるなんて思ってなかった
言い忘れてたけど、これは高校受験に落ちた私が3年後、大学受験に成功するまでの話だ
柚稀
今日は高校の入学式
柚稀
高校に来るまでに中学の同級生にこんなに会ってしまうなんて知らなかった
柚稀
最悪だ
柚稀
朝から見たくもない人の顔ばっかり
夏
あっ、柚稀ー!!
夏
え、その制服ー!!!
夏
私立高校のだよね?
夏
えっ、柚稀って、単願だったけ?
柚稀
違うけど
夏
あっ、ごめんー!
夏
落ちたんだっけ?
夏
あの高校にw
夏
まー、そうだよねー
夏
偏差値60後半の高校、柚稀が受けるなんて身の程知らずだったんじゃない?
柚稀
···············
柚稀
あたし、忙しいから
夏
ばいばーいw
柚稀
··········
柚稀
くそっ
柚稀
くそっ、くそっ、
柚稀
なんだ、あいつ
柚稀
自分がまあまあの高校行ったからって
柚稀
ふざけるな
そうこうしているうちに来た、電車に乗る
電車の窓から見た空は透き通るくらい綺麗な青空だったのに、私の心は暗く曇ったままだった







