私は本音がいつも言えない
いつも努力してるからだよ
雪
私はボブの方が好きだし
雪
なんで自分で決めちゃいけないの
雪
そうやっていつも自分の気持ちに蓋をしたまま
本当の自分ってなんだろう
雪
私はベンチに座り上を見上げる
雪
この桜冬に咲く。しかし山深くにありめったに人が来ない場所だ
私は嫌なことが会った時、いつもここに来る
白い息を出しそれを見つめる
月に照らされている桜はとても綺麗だ
しかし立派にたっている桜が少し羨ましい
雪
雪
雪
雪
雪
雪
サクラ
雪
雪
サクラ
サクラ
サクラ
雪
雪
サクラ
サクラ
雪
サクラ
そう言って隣に座ってくるサクラ
雪
サクラ
雪
何も言えなかった
こんなことまでも声が出ない
声が震える
雪
雪
サクラは私がどれだけ小さく震えた声でも聞きとってくれた
あなたなら
サクラなら
雪
雪
サクラ
私は全てを話した
初めてあったこの子に
自然と言葉が溢れていた
溢れて、溢れて、抑えきれなくなって
サクラは静かに話を聞いてくれた
あなたなら私の気持ちが分かってくれる
大丈夫って、大変だったねって
そう言ってくれるはず
そう思っていた
しかしその期待はすぐに壊された
サクラ
サクラ
雪
雪
雪
サクラ
サクラ
雪
サクラ
サクラ
雪
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
サクラ
……
あぁ……そっか
私は同情とか心配なんかして欲しかったんじゃない
弱い自分に気づいて欲しかったんだ
雪
サクラ
サクラ
雪
サクラ
サクラ
私に気づいてくれてありがとう
あの日からサクラはあそこには来なくなった
でも私は覚えている
サクラが私の気持ちに気づいてくれたことを
これからも忘れたりなんかしない
必ず
そう思いながら鏡を見る
ボブになった自分を見て
私は笑った
コメント
4件
わぁぁ…好き← サクラはその桜の木の化身だったりしたのかな…