愛紗
恭也
恭也
恭也
恭也さんはまだ私が自分を好きだと思い込んでいた
二年前、私にしたことも水に流せると思っている
私がどんな気持ちになったかわかっていない
恭也
恭也
愛紗
愛紗
恭也
恭也
本当に何もわかっていないみたいだ
本当にもう帰りたい
早く帰って丈ちゃんと話したい
愛紗
恭也
恭也
二年前
私は恭也さんに嘘をついた
あの時は別れるための嘘だったけど
今度は嘘じゃない
愛紗
愛紗
恭也
愛紗
愛紗
恭也
恭也
愛紗
恭也
どうしたら信じてもらえるの?
私は本当のことしか言っていないのに
二年前に嘘をついたからって
また嘘だと疑われるなんて……
愛紗
恭也
恭也
愛紗
いきなり腕を掴まれて叫んでしまった
道行く人の視線が集まる
それでも恭也さんは掴んだ手を離してくれなくて
愛紗
恭也
そのまま抱き締められそうになって
恭也
思わず鞄で殴って逃げた
恭也
もう本当に限界だった
追い付かれるかもしれない
そう思うと怖くて不安で
涙が止まらなくなって
愛紗
そう思った時……
鞄の中のスマホが震えた
愛紗
丈太郎
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
丈太郎
愛紗
愛紗
愛紗
丈太郎
丈太郎
丈太郎
愛紗
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
丈太郎
愛紗
愛紗
声を聞くだけで会いたくなって
だから遠くて会えないこの距離が辛い
会いたい
丈ちゃんに会いたい……
丈太郎
愛紗
プップー!!
突然のクラクション
愛紗
丈太郎
道路の向こうに丈ちゃんがいた
路肩に止めた車の中から手を振っている
愛紗
愛紗
丈太郎
愛紗
愛紗
丈太郎
愛紗
愛紗
愛紗
愛紗
丈太郎
愛紗
愛紗
愛紗
愛紗
嬉しくて
嬉しくて嬉しくて
丈ちゃんの胸に飛び込んだ
運良く車が途切れた瞬間
全速力で道路を横断して丈ちゃんの元へ
車から降りて両手を広げた丈ちゃんの胸に……
愛紗
丈太郎
丈ちゃんは離れないように
ぎゅっと抱き締めて頭を撫でてくれた
優しくて温かい丈ちゃんの腕の中で
私は心からホッとして更に涙が溢れる
丈太郎
愛紗
もしここに恭也さんが来たとしても
丈ちゃんが絶対に守ってくれる
丈太郎
愛紗
丈太郎
丈太郎
丈太郎
さっきまでの不安も恐怖も全部
丈ちゃんが消してくれた気がした
丈太郎
愛紗
丈太郎
もう二度と過去は振り返らない
もう波瑠と関わるのもやめる
過去を思い出して泣くのも今日で最後
恭也
恭也
恭也
恭也
だって私には……
丈ちゃんとの未来があるから
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