主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
⚠︎注意⚠ ・青桃です ・BL ・攻め→青 受け→桃 ・赤桃、白水要素あり ・途中モブレ ・息をするようにR18((
主のななみ
主のななみ
プロローグ
君はどんな夢を見るんだい?
夢の君は記憶そのもの
君が喜ぶこと、悲しむこと、どっちだってわかる
その夢で苦しんでいるなら、それは君の辛いこと
その夢で君が幸せな思いをするなら、それは君が願うこと
ね?
なんでもわかるんだ
…ああ、君は一体、どんな夢を見ているんだい?
ないこ
ないこ
りうらのことが、好きみたい___.......
If
違う
ないこ
ないこ
If
If
違う
ないこ
If
If
違う
ないこ
ないこ
If
If
違う
If
愛せなくてごめんね
違う___
ないことりうらが失踪してから、そろそろ1年
いれいすは無期限活動休止
今もまだ復帰の目処はたたない
あの一件から、まろは塞ぎ込みいむしょーは個人の活動が忙しくなり
俺たちはもう半年近く会っていない
お互いがどこで何をやっているのかもわからない
もう二度と俺たちが一緒に輝ける日は来ないのだろうか
戻れるなら、戻りたい
楽しかったあの頃
充実していて、毎日が輝いていた
あのことが無ければ、きっと俺たちは今でもずっと活動を続けていたはずだ
悠佑
悠佑
「なんで」
そればかりが頭を巡る
悠佑
悠佑
答えのない問ばかりが
俺の頭を蝕んで
ずっと、ずっと離れない
チュン、チュン、チチチ…
りうら
りうら
愛し合っていたはずだった
俺はまろからないくんを奪ったし、ないくんはまろを捨てた
___全部、俺たちの愛のために
でも、それだけじゃ足りなかった
何かが、決定的に欠けていた
捨ててもだめ、奪ってもだめ
じゃあ、一体何をすればいい?
何をすれば俺たちは満たされる?
愛し、愛され、互いを求め合って、生きることが出来る?
今日も1人には大きすぎるベッドでため息をつく
りうら
りうら
りうら
りうら
原因なんて、考えれば考えるほど出てくる
でも、
りうら
りうら
きっと、そうだ
チチチ…、チュン、チュン…
If
If
If
If
If
ないこ
ないこ
ないこ
If
ないこ
ないこ
If
いつからこんな事になってしまったのだろう
あの日、りうらが好きだから別れて欲しいと言ってきたないこ
俺が承諾した次の日に、ないこはりうらとどこかへ消えた
そして数カ月して、ないこは戻ってきた
ないこのままだった
りうらと過ごしてきた数カ月なんて無かったかのように、俺を見て笑う君
それがあまりにも変わらなくて愛おしかったから、
思わず抱きしめてしまった
それが、失敗だった
結局あの日から俺はないこのいいように使われて、でもそれが心地よい自分もいた
わかってる
こんなのは絶対にしちゃいけないことだってことも
ずっとないこといちゃだめだってことも
ちゃんとみんなを頼らなきゃいけなかったって事も
もうきっと
Ifには戻れないことも
初兎
初兎
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-hotoke-
初兎
初兎
-hotoke-
-hotoke-
初兎
初兎
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初兎
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初兎
初兎
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初兎
いむくんにそう言って台所へ向かう
いれいすが無期限活動休止になってからそろそろ1年だけれど
状態は修復どころか悪化している
今も変わらず活動を続けているのが俺といむくんと悠くんだけという絶望的な状況もあり
未だ尚メンバー間で交流しているのはいむしょーだけだ
それはつまりいれいすの存続は俺たちふたりにかかっていると言っても過言ではない
ないちゃんとりうらを失い、まろも失い
アニキは個人活動に精を出し始めた
あの日から止まったままのいれいすのチャンネルは登録者数43万人を突破し
活動を続けている俺たち3人のアカウントも急激に伸び始めた
正直いって、こんな伸び方は嫌だ
こんなことがきっかけで伸びるなんて
本当は、絶対に嫌だ
でも、俺たちが辞めるわけには絶対に行かない
とくにいむしょーの繋がりは
ここだけは絶対に切っちゃいけない
ここだけが、俺たちだけが、
いれいすの、生命線だ
いつか、気がついてしまった
ないくんが見てるのはりうらじゃない
りうらによく似た別の何か
りうらじゃない
でも、りうら以外の何者でもない
そんな存在を
彼は見ていた
りうら、と呼ぶ声だって
いつだってりうらのことを呼んでいない
誰だろう
彼が見ているりうらは、
一体、誰?
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
ないこ
If
ないこは時々俺を探るような目で見る
まるで俺の中の誰かを見るように
そして、ちょっとだけ辛そうな顔をする
それだけで、俺は罪悪感に押しつぶされる
だからその罪悪感から逃げようとして、俺はないこを愛する
If
ないこ
If
If
ないこ
嬉しそうに、君が笑う
そしてまた、君に堕ちる
彼はよく、寝るのを嫌がった
特に喧嘩をした日の夜などはよく、寝たくないと駄々を捏ねていた
怖い夢を見るから、と彼は言った
怯えるような表情に嘘はなかったけれど
その目はやっぱり、りうらを見てはいなかった
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
If
If
If
If
If
ないこ
ないこ
ないこ
If
If
ないこ
ないこ
If
ないこ
If
If
ないこ
ないこ
If
よくわからないことを言ってまた手元のスマホに視線を戻すないこ
はだけた襟元から除く鎖骨から目を逸らしてため息をつく
ああ、いつまでこんな関係なんだろう
朝起きてキスをして仕事に行って帰って体を重ねる
この関係に名前をつけるとしたらなんだろう
恋人ではない
何故なら俺はないこを愛させてもらえないから
同居人ではない
何故なら体を重ねるから
セフレでもない
なぜなら毎日生活を共にして、体以上の関係があるから
ないこは俺の事をどう思っているのだろう
きっといい返事はかえってこないだろうから聞かないけれど、
こういう時決まって思い出すのは、あの時
俺がないこを愛せなかったあの日のこと
回想
ないこから、来て欲しい、と連絡が来たのが夜中の二時過ぎ
編集で疲れた体を起こして場所を聞くと、電話がかかってきた
わざわざ電話出なくても…と思いながら、もしもし、と返事をする
その瞬間耳に入ってきたのは、ないこの喘ぎ声と聞き覚えのない男数人の声
ないこの乱れた息が耳に響く
ばっ、しょはぁっ////
えきまえっ、のっ、んあ"っ////
ひあっ、ろっかぁッ…ッ////
携帯を握りしめて靴のかかとを踏んだまま外に駆け出す
切る時間すら惜しくてつけっぱなしの通話口から
俺だけが知っているないこの声が聞こえる
降りきった踏切の遮断機をくぐり抜けて、全速力で駅に向かう
そのまま数分走り続け、目の前に駅が見えた時にはもう俺の体力は限界だった
If
If
If
この駅にあるロッカーは3箇所
1箇所目は東口のバスターミナルの前にある大きなコインロッカー
2つ目は北口にある小さなコインロッカー
3つ目は駅の横の小道にある自販機の横のコインロッカー
ないこがいるのは、きっと3つ目のロッカーだ
俺はむせかえりそうに苦しい胸を押さえつけ、再び走り出した
俺が駆けつけた時にはもう事後だった
白濁液がかかった身体にはぐちゃぐちゃになったシャツが放り投げられており、惚けた顔からは感情が読み取れない
If
ないこ
ないこ
ないこがそう言って顔をこちらに向ける
その瞬間、俺はないこに噛み付いていた
ないこ
ないこ
首筋から歯を抜いて、ろくに服も脱がずに一気に奥までツく
ないこ
ないこの喘ぎ声が聞こえる
時々俺の名前を呼ぶないこの口
それすらも無視して、俺はただひたすらにないこを犯し続けた
ないこ
最低なことをしていると自分でも思う
でも、今の俺に優しい言葉をかけてあげる余裕なんてなかった
ないこの乱れた顔も、ぐちゃぐちゃに濡れたナカも
いつもなら可愛いはずなのに、今日だけはどうしても許せなかった
そうして俺は、トぶまでないこを犯した
次の日、ないこは俺に別れ話を持ちかけた
ないくんはどこへ行ったのだろう
ある日突然置かれていた手紙
"ごめんね"
なんで、と思った
でもそれと同時に、やっぱり、と思った
やっぱりないくんはりうらを見てはいなかった
だからこんな事が平気でできる
YouTubeやTwitterのアカウントも凍結しているから情報は全くない
メンバーには本当に迷惑をかけてしまったと思う
今更もう一度いれいすをやらせてなんて絶対に言えない
でも、失ってみて気付く
いれいすは、絶対に消しちゃダメだった
ないくんのことなんて、好きにならなきゃよかった
あの日、一緒にどこかへ行こうと言われて、頷かなければよかった
後悔ばかりが頭をぐるぐると回る
もう戻れないとわかっても、どうしても手を伸ばしたくなる
無理に決まってる
わかっているけど、それでも、どうしてももう一度だけ
ケータイの画面を開いて、子供組のグループチャットを開く
震える手で文字を打ち込む
"ごめんなさい"
フライパンからいい匂いがしてくる
冷蔵庫からワインを取り出し、栓を抜く
フライパンの中のハンバーグにふりかけ蓋を閉じると、じゅわじゅわといい音を立てた
焼けるまで少し休憩しようとケータイを取り出すと、
あの日以来埋まっていたグループチャットにメッセージが届いていた
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初兎
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初兎
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初兎
初兎
初兎
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りうら
りうら
指が震える
既読無視されたらどうしよう
ブロックされるかもしれない
いや、まず相手にされないかもしれない
ブーッ、とスマホが振動する
恐る恐る目を開くと、ほとけっちとしょにだから、それぞれ一通ずつ届いていた
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初兎
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初兎
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初兎
ほとけっちからは
"いつでもいいよ、生きててよかった"
しょにだからは…
"明日、いつもの場所で"
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
If
If
If
If
ないこ
ないこ
If
ないこ
ないこ
___人の心がわかるんだ
If
If
ないこ
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
If
If
ないこ
ないこ
If
If
ないこ
___いつもの場所で
果たしてりうらに通じただろうか
いつもの場所___
いれいすが初めて会った場所
会社員のメンバーを考慮して、夜の八時にこのカフェに集まった
初めて会った時の緊張は今でも覚えている
そして、今のこの感覚も、その時のものによく似ていた
腕時計の短針が8を指す
いむくんの手を握って暗い夜道にひたすら目を凝らす
足音が1つ、俺らの目の前で止まった
顔を上げると、そこには1年ぶりに見るメンバーの姿があった
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
まろの夢に干渉したことがないんだ
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りうら
初兎
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りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
初兎
りうら
初兎
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りうら
りうら
りうら
If
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
If
If
If
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
If
ないこ
If
If
ないこ
ないこ
If
ないこ
If
If
If
ないこ
If
If
ないこ
ないこ
ないこ
If
ないこ
りうら
初兎
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初兎
りうら
初兎
りうら
初兎
りうら
りうら
初兎
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???
If
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ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
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If
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ないこ
If
If
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ないこ
If
If
ないこ
If
ピコーン
If
If
If
If
???
???
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ないこ
If
りうら
初兎
りうら
りうら
初兎
初兎
りうら
初兎
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悠佑
りうら
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りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
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ないこ
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りうら
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りうら
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初兎
りうら
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りうら
ないこ
悠佑
りうら
初兎
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初兎
りうら
初兎
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りうら
ないこ
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初兎
ないこ
-hotoke-
初兎
これからもずっと
こうやって____
オネイロスの夢___fin.
主のななみ
主のななみ
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主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
主のななみ
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コメント
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すごい時差ですすいません 主様を見つけて初めて読んだ物語がこれでしてなんかもう普段僕映画見ても小説読んでも泣かないんですけど少しうるっとなってほんとすごいです。ストーリーの重圧感とか回想の入れ方言葉選び、全てにおいてすきです、フォローブクマ失礼します
なんか言葉ひとつひとつに、みんなの想いを載せてる感じがあって...めっちゃ好き(( 読み応えまっくすだ...( *´꒳`*)✨! 今結構顔びしゃびしゃなんですけど... ほんとに最高でした!