江戸川さんは
ずっと手を握ってくれた
何も出来ない
この手を
離さずぎゅっと握ってくれた
私はそれに
零花
ポロポロ
泣いていた
乱歩
どうしたの?
零花
なんでもないよ、
乱歩
なんでもなくないでしょ?
零花
ほんとになんでもない。
乱歩
名探偵に嘘とは
乱歩
なんでも分かっちゃうんだから
乱歩
お話してみて?
零花
...わかった。
江戸川さんは屈んでくれた
とても話しやすかった
全てをさらけ出すように
嘘偽りなく話した
零花
(こんな話、笑うよね)
乱歩
そっか
乱歩
きっと辛かったよね
乱歩
もう大丈夫だからさ
安心してよ!
そして江戸川さんは
ポンッと頭を撫でてくれた
とても心地よかった
零花
ありがとう。
乱歩
いいんだよ。
乱歩
辛いことはお話しよう?
零花
うん
零花
わかった!
そしてまた
手を繋いでくれた。