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25 - 第25話 パーサーとシェフの悩み事

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2025年01月25日

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・パーサーとシェフの悩み事

一臣

瑠美子さん

高坂は厨房へ入った。コックと話していた留美子は高坂に気づき、高坂の元へ行く

厨房には留美子と数人のコックがいた

一臣

ごめん。忙しいのに頼み事して…他の人は…なんか少ないね?

高坂は辺りを見回して留美子に皿を渡す

瑠美子

大丈夫。昼食の調理が終わって一段落したところ。他の奴らは奥で少し休憩中やら皿洗い中。それにしても嬉しいねー。こんな綺麗に食べてくれて…作った甲斐があるよ

留美子は皿を見て微笑む

一臣

あ、お客様がとっても美味しかったです。ありがとうごさいましたと

瑠美子

ますます嬉しいね。ありがとう

留美子はカウンターに皿を置き、高坂に視線を戻す

瑠美子

それにしても珍しいな。お前が人に頼み事なんて

一臣

そうですか?

高坂は留美子に返事をして俯く

一臣

彼女、会ってから1度も俺と目を合わせてくれない

高坂は落ち込む

瑠美子

男が…パーサーがそんなでどうする!

留美子は高坂の背中に喝を入れて思い切り叩いた

一臣

痛ー…すみません!

高坂は姿勢を正す

瑠美子

まぁきっと理由があるんだろ?この食べっぷりでお前のことは嫌っていないと思うし。それに、何かあったら向こうから話しかけて来る。その時が来たら親身になって話を聞いてやれ。その為のパーサーだ

留美子の言葉に高坂は力良く頷く

一臣

深入りはしない、わかってるよ。やっぱり留美子さんに聞いてもらえてよかった。ありがとう。ーさて、そろそろ戻らないと…ーあと

高坂は留美子に微笑んだ

一臣

船長に話した方がいいよ…“あの事”。大丈夫。船長は全部受け止めてくれるよ…じゃあ!

高坂はそう言って厨房を出た

瑠美子

はぁ…やっぱり高坂に“あの事”話すんじゃなかった…何が大丈夫だよ、受け止めてくれるだよ…ー絶対に無理だよ…

留美子は誰にも聞こえないように呟いた

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