拓海
守り神について
(その2)
華竜院の家は守り神としてお白様を祀ることで栄えてきたのだという。そして何百年もの時を経てきた。
だがそれは偽りだったのだ。真実をお話ししよう。この村では昔ある病気が流行し多くの死者が出た。
それを救ったのはお白様なのだがそれを疫病神のせいにして殺してしまった。そして今度はその祟りを恐れた村人達は 生贄の儀式を行い、お白様を殺した上で儀式を行った。すると不思議なことにそれ以降流行病が収まった。
しかし、お白様の怨念によって村は滅びてしまった。それ以来村の人間はお白様の恨みを鎮めるためにお白様の霊を祀っている。
そして、お白様はずっと村に災厄をもたらし続け、今でも夜になるとお白様は現れる。だからお白様には絶対に近づかないようにしなければならない。
6月1日 今日は学校が終わったあと、みんなで神社に行く約束をしていた。しかし研人は巴の家に呼び出される。
そこで巴は自分は本当は華竜院の人間ではないということ、自分は華竜院家の血を引いていないということを知らされる。そして巴の母である女性が華竜院家に 監禁されていたことも。さらに巴が実は男装していることも。そして巴が華竜院家の当主になることが決まる。
そして巴は自分が当主になった暁には、今まで華竜院家を縛りつけてきた全てのものを解放することを宣言する。
一方研人と仲代達は神社の近くの公園に来ていた。そして祠の中にあったものは何かを話し合っていた。
仲代は華竜院家は昔、このあたり一帯を支配していた豪族の末裔だということを話す。
そしてその豪族こそがお白様と呼ばれる一族の先祖だったのではないかという話になり、 そして華竜院家とは何なのかという話になる。
7月2日 夏休みに入る。
今日は巴が別荘へ
