一方…
ステラ
あなた…
ステラ
一体どういうことですの…
フォレンと瓜二つな人
…
フォレン
…っ…
ステラ
フォレン…どういうことですの?
ステラ
貴方…親族はもう居ないと言っていましたわよね!?
フォレン
確かに…もう居ないわ。
フォレン
「複製体」を含まなければ…。
ステラ
複製体…?
フォレン
私も…
フォレン
その1人よ。
フォレン
人体実験に関わった身体よ。
ステラ
人体…実験?
フォレン
…
フォレン
ある兄弟が居たわ。
フォレン
兄は活発で、お調子者。
フォレン
弟はシャイで、少し独特な部分があるわ…。
フォレン
その兄弟が今生きているかは…まだ私は知らないけど、、、
フォレン
例え話よ。
フォレン
…にしても、久しぶりね
フォレン
何年ぶりなのかしら…
ステラ
(明らかに、この場所でかつて何が起きたか…知っていますわね)
ステラ
もし生きて帰れたら…承知しませんわよ…ッ!!
フォレン
えぇ…
フォレン
それなりの代償は払うつもり。
あれから数分…。
ベリル
はぁ…
ベリル
ルエレって、どんなところなのかしら…
メイカ
行ったことないの?
ベリル
ないわよ、私はずっとこの砂漠で生きてきたの
ベリル
ここはまぁ…ルエレの入口みたいなものだけど
メイカ
そういえば…
メイカ
ベリルさん達って、今までこの境遇で生きてきたの?
ベリル
…。
ベリル
えぇ…そうね…
メイカ
…
メイカ
さっきから…顔暗いよ?
ベリル
あら、そんなに表に出てたのかしら…
ベリル
…
ベリル
昔話をしたい気分だわ…
リーズ
…どっちのだ…
ベリル
アタシ達の両親よ
リーズ
だが…その話は…お前のトラウマだろう…
ベリル
アタシが話すって決めたことに、あんたがとやかく言う資格はないわ
メイカ
えっと…
ベリル
あ、そうだわ
ベリル
あんた達の意見を聞いてなかったわね
ベリル
聞きたい?
メイカ
う、うん…
メイカ
ソミウがアイツらのことを殴りたがってた理由も知りたいし…
ベリル
あら、知ってたの…
ベリル
話が早いわね
ベリル
…アタシが15歳の頃…10年前の話ね
ベリル
あの時はまだ、この近くまであいつらは繁殖していなかった
ベリル
だから警戒心も少し緩くて…油断してたのよ
ベリル
そんで、アタシとソミウはこの森を探索していたの…
ベリル
その時よ…食料に困ったあの愚か者共が
ベリル
アタシ達を連れ去ったわ…
ベリル
あの時はアタシ達が死ぬべきだったわ…
ベリル
いや…死ぬべきだったなんて、言うべきじゃなかったわね。
ベリル
アタシ達が食われそうになった時…
ベリル
アタシの親と、ソミウの親が死ぬのを止めに来たわ…
ベリル
アタシ達の目の前で、腕が引きちぎられたり、首が引きちぎられたり…
ベリル
気づいたら、アタシ達は血まみれになって…
ベリル
あの「フォレン」のところへ逃げていたのよ…
リーズ
…
リーズ
(吾も…先輩が居なければ死んでいたのか…)
ベリル
そういえば、ソミウが戻ってきた理由なんだけど…
ベリル
ちょうど通りかかった時、あんた達が捕まりそうなのを見たらしくてね
ベリル
怒りに任せちゃったらしいわ
ベリル
(それで間違えてメイカ達蹴っちゃったらしいわね…それっぽいこと言って誤魔化してたし)
メイカ
でさ…ソミウちゃん…あそこで何したの?
ベリル
あぁ…
ベリル
それね、
ベリル
素足であいつの首を落としたわ
メイカ
え?
ベリル
そりゃそうなるわね
ベリル
特異体質なのよ、
ベリル
ちっさい頃はかなりやばかったわ
ベリル
うーん…昔話も2重に咲きそうね
メイカ
昔話かぁ…
メイカ
私は両親がもう居ないから、あまり話せることはないけど…
ベリル
いいのよ、
ベリル
でも…話しても良い奴かしら
ソミウ
別に良いよ、聞かれても困ることは無いし
ベリル
いつの間に…ってもういないし
ベリル
まぁいいわ…
─知らない方へ 詳細は「人物史 5話「変化の成し遂げ」をお読みください。
ベリル
8歳の頃に、口調の問題で虐められてたわ
ベリル
そんときは、アタシしか話を聞ける人は居なかったわね。
ベリル
どっかの記者にも、あまり話はしていないようだったし
ベリル
そういえば…
ベリル
リーズとソミウとあんた達
ベリル
あの団長と面識ありなの?
リーズ
ぬ、先輩は恩人だ。
メイカ
初めてこの世界で会った人だね
ベリル
アタシも面識はあるっちゃあるんだけど…
ベリル
持病のことしか話したことないのよね。
メイカ
持病?
─知らない方へ(2) 詳細は「人物史 4話「瞳のバツ印」をお読みください。
メイカ
持病って…どんな?
ベリル
いつかアイツらみたいな化け物になるか、
ベリル
死ぬかの二択しかエンディングが無い病気よ…
ベリル
治療法なんて、ないやつね…
第四幕─Ⅱ