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主。

みなさんこんにちはっ!!

主。

こちら、『太陽が沈む、その前に。』の第七話となりますっ

主。

注意事項等はプロローグ確認

主。

それでは、いってらっしゃいませ!!

Akの様子に違和感を感じた次の日の土曜日、 午前授業がある俺はいつもより早く登校して Mzを連れずに1人で図書室に来ていた

Pr

(なんか、朝に来るのは初めてやな、、、)

元々そこまで人が多くない図書室であるが、 現在が始業前である影響か本を読みに来ている生徒は少なく、 普段より静かな空間がそこにある

どうしてこんな時間に図書室に来ているのかと思われるかも知れないが、 特にそこに意図はなく、自然と足が図書室に向かったのだ

文庫本を漁るでもなくぼーっとAkの異変について考えながら 俺が時間を浪費していると、 いつも早くに出勤しているらしいTg先生が声をかけてきた

Tg

あれ、Prくん?

Tg

こんな時間に珍しいね

Pr

あ、Tg先生、、、

俺が彼の方を振り向くと、 彼はしばらく俺の表情を見て何かを察したかのように微笑み、 読書スペースの椅子をひいて俺の隣の席に座った

Tg

Prくん、何か悩み事?

Pr

え、

図星を刺されて俺が戸惑っていると、 Tg先生はやっぱり、とつぶやいて優しい笑顔を浮かべる

Tg

Mzくんのことでは、、、なさそうだね

Tg

てことは、いつも本を借りてあげている友達のことかな?

Pr

なんでそこまで、

俺が的確なことを言ってくる彼に驚いてそう尋ねると、 先生は俺の全てを見透かしているように笑ってこんなことを言ってきた

Tg

なんていうか、、、

Tg

Prくんって、昔のおれと少しだけ似ている気がするんだよね

Tg

君ほど人気者ではなかったけど、w

Pr

それはどういう、、、?

Tg

ねえねえPrくん、ちょっとだけ昔話を聞いてくれる?

Pr

わ、わかりました

俺の了承の返事を聞いたTg先生は、 にこりと笑って彼の高校時代の話をしてくれた

高校時代のおれは、本を読むのが大好きだったこと以外は 特に特筆することのないいたって平凡な高校生だった

Tg

早く昼休みにならないかなぁ、、、

特別仲がいい友達がいるわけでもなかった当時のおれにとって、 学校での楽しみといえば昼休みに図書室でゆっくり読書をすることぐらいで、 おれは毎日昼休みが待ち遠しくって仕方がなかった

キーンコーンカーンコーン…

Tg

昼休みだっ!!

4限目終了の合図を示すチャイムが鳴った瞬間、 あらかじめ買っておいた購買のおにぎりを高速で胃に納め、 図書室に直行する

そんな毎日を送っていたおれが 今後誰よりも大切な人となる男の子に出会ったのも、図書室だった

おれと彼が出会ったのは、なんの変哲もない平日の昼休みの図書室

おれと彼が同じ本を同時に取ろうとしたのがきっかけという、 今でも漫画みたいだと2人で笑ってしまうような出会いだ

Tg

えーっと、探している本は、、、

Tg

あった!!

おれが探していた本を見つけて その本が見せてくれるであろう新しい世界にワクワクしながら手を伸ばすと、 視界の端から誰かの手が伸びてきた

Tg

わっ!?

Kty

うぇ!?

驚いてその手が伸びて来た方向に目を向けると、 おれと同じようにびっくりした顔をした、のちの恋人が立っていた

Kty

えっと、ごめんなさい僕なんかが、、、

Kty

お先にどうぞ

Tg

あ、いえいえこちらこそ何かすみません、、、

当時のおれは驚いてパニックを起こしていたので、 彼の物言いがどうにも自嘲的であることに気が付かなかった

しばらく2人でどうぞどうぞと譲り合いを繰り返していたが、 やがて根負けしたおれが先に本を借りることにした

Tg

あ、じゃあおれが借りますね、?

Kty

全然どうぞ、自分は後から借りるのでっ!!

そう言っておれに本を譲ると彼は、 近くの棚から同じ作者さんの別の本を取り出す

Tg

この作者さん、好きなんですか、?

おれが世間話のつもりで本の表紙に書かれた著者の名前を 指さしながらそう尋ねると、彼はキラキラした笑顔で返事をする

Kty

はいっ、すっごく好きなんですっ!!

Tg

!!///

当時のおれは全然気が付かなかったけど、 今覚えばこの時点でおれは彼に心を奪われていたのだ

Tg

(もっと、お話したいっ、!)

Tg

あの、えっと、、、

Kty

どうかしました?

Tg

おれ、この作者さんの作品に手を出すの初めてで、、、

Tg

この本を読み終わったら別のも借りてみようと思ってたんですけど、
なんかおすすめのやつとかありますかね、?

おれがそう尋ねると、彼は嬉しそうに目を輝かせてマシンガントークを始める

Kty

この人の作品はどれもいいですよっ!!

Kty

なんか、元気づけられるというか、、、

Kty

でも、特にイチオシの作品はと言われるとやっぱり、、、

幸せそうに本の話をしている彼の言葉をおれがうんうんと聞いていると、 数分後に彼はハッとしておれにこんな謝罪をした

Kty

ごめんなさい、話し過ぎちゃいましたよね、?

Kty

自分の好きなことになるとつい、、、キモいってよく言われます

Tg

え?おれはあんまり気にしませんけど、、、

Tg

それどころか、本の話がいっぱい聞けて嬉しいです!!

Kty

!!

Kty

本当ですか、?

Tg

おれはこんな嘘つきませんよーっ!!

Kty

そっか、、、

ちょっと嬉しそうな顔をしている彼におれも嬉しくなって、 そういえばと彼の名前と学年を尋ねる

Tg

えっと、お名前は、?

Kty

Ktyです!!高校1年生、、、

Tg

(一個下の子か、、、)

Kty

あなたは、?

Tg

おれはTg、高校2年生ですっ!!

Kty

Tg先輩ですね!!覚えましたっ!!

Tg

えっと、敬語と呼び捨てで大丈夫だよ?

Kty

えっ、でも一応年上の方ですし、、、

Tg

気にしない気にしないっ!!

Tg

おれがいいって言ってるからいーのっ!!

Kty

わ、わかった

Kty

じゃあTgって呼ぶね?

Tg

うんっ、そうして!!

その後おれは昼休みは読書をしながらKtyと話すようになり、 今までよりも一層昼休みが待ち遠しくなった

しばらくおれ達の間のコミュニケーションといえば本の話ばかりだったけど、 やがて仲良くなったおれ達は期末前に2人で勉強会をしたり、 街の図書館に2人で行ったりもするようになった

そんなある日おれが次の授業の準備をしていると、 自身の筆箱の中にKtyの消しゴムが入っていることに気がついた

Tg

(あ、これKtyの消しゴムかな?)

Tg

(昨日の勉強会で紛れ込んじゃったかな、、、)

教室の壁にかけられた時計を確認したおれは、 まだ次の授業までは時間があると判断し、Ktyにその消しゴムを 返しに行くことにした

Tg

(えーっと、確かKtyのクラスは、、、)

おれは事前に彼から聞いていた彼のクラスに出向き、 一番ドアの近くにいる生徒に声をかけた

Tg

ごめん、ちょっといい?

Ktyのクラスメイト

はい、どうかしました?

Tg

おれ2年のTgっていう人なんだけど、、、

Tg

Ktyくんって、いる?

Ktyのクラスメイト

……え、Ktyですか?

Tg

そうだけど、、、何か変なことでもあった?

Ktyのクラスメイト

本当にKtyですか?ピンク髪で本の虫の?

Tg

(本の虫って、、、)

Tg

その子であってるけど、、、

Ktyのクラスメイト

えー、センパイあいつ童貞の非モテなんで
嘘告罰ゲームの対象なんかにしたら可哀想ですよー?www

Tg

(この子は何を言っているんだろう、、、)

Tg

別に罰ゲームとかではないけど、、、

Ktyのクラスメイト

まじですか?まあいいや、Kty呼びますね

Ktyのクラスメイト

おーいKty、えらい可愛い先輩がお前のこと探してるけど
本当に知り合いなのかよ?w

Kty

え、?

窓際の奥の方に座っていたKtyは読んでいた本から顔をあげて、 扉に目を向けておれの姿を認識する

すると彼は少し驚いたように目を見開き、 本を机の上に置いてこちらに向かって歩いてきた

Tg

Ktyやっほー、消しゴム混ざっちゃってたから返しにきたよ?

Kty

あ、ありがとう、、、

Ktyのクラスメイト

なんだよお前、可愛い先輩に構ってほしくて
自分の消しゴムその人の筆箱に放り込んだわけ?w

Kty

え、ちが、、、

Ktyのクラスメイト

自作自演じゃん、キツwww

Ktyのクラスメイト

この先輩も本当はそう思ってるんじゃね?www

Ktyのクラスメイト

同学年の奴らにモテないからって他学年の先輩に
手を出したってお前みたいなやつが見向きされるわけねーだろwww

ニヤニヤと意地の悪そうな笑顔を浮かべる彼らに、 おれはなんとなくKtyが置かれている状況を理解した

Ktyをばかにするような物言いと今までのおれらの関係を 全て嘲笑うような発言に怒りが湧いたおれは、はあ、とため息をついて 気がついたらこんなことを言い返していた

Tg

あのさ、君たちがKtyのこと嫌いだかなんだか知らないけど、、、

Tg

人のこと勝手に決めつけてバカにするのやめなよ、ダサいよ?そーゆーの

Ktyのクラスメイト

え、

予想外の方向から反論が飛んできて彼らは驚いているのか、 目をまんまるにしてこちらを見ている

今まで平穏な学校生活を送ることを信念としていた 理性的な自分が焦って口から飛び出る言葉を抑えようと試みるが、 荒れ狂う感情の波はそれらを全部跳ね除けてしまった

Tg

まあその人が嫌いかどうかっていうのは本人の自由だし、
そこをとやかく言うつもりはないけどさ

Tg

おれは自分の意思でKtyと一緒にいることを選んでるの、
それに関してどうこう言われる筋合いはない

ポカンと口を開けておれを見ているKtyのクラスメイト達から目を逸らし、 同じく呆然としているKtyに満面の笑みで声をかけた

Tg

ごめんねKty、また図書室で会お!!

Kty

う、うん、、、

おれが教室から出て自分のクラスに向かった後、 少し上擦った声でKtyに何かを聞く彼らの声が聞こえたが、 Ktyに対する悪口ではなさそうだったので放っておいて教室に戻ることにした

その日の昼休みにおれは、 休み時間に思わずあんなことを口走ってしまったことを後悔しながら Ktyが今日も来てくれるか不安な気持ちで本を読んでいた

Tg

(ううっ、集中できない、!!)

Tg

(いくら好きな子をバカにされたからってあれは感情的すぎ、
後から冷静になってみればめちゃくちゃ恥ずかしい、、、)

Tg

(あのせいでKtyの立場が悪くなってないといいんだけど、、、)

当時のおれはまさに百面相をしていたのであろうことは 今考えてみても明白なことであった

図書室にいると言うのにそわそわと落ち着かない気分になっているおれが 全然進まない読書をしていると、いつもの時間より少し遅れてKtyが来た

Kty

えーっと、Tg、?

Tg

Kty!!

Tg

さっきはごめん、Ktyのことバカにされてすごく腹が立っちゃって、、、

Kty

あ、いやそれは全然大丈夫、、、というか嬉しかったんだけど

Kty

Tgの立場が悪くなっちゃわないか心配で、、、

Tg

あのクラスメイトの子達と仲良い陽キャとかは
特にクラスにはいなかった気がするから

Tg

大丈夫だと信じたい、、、

Kty

ごめんねTg〜、、、

Tg

おれが独断で勝手にやったことだから気にしないで、、、

その場にしばらく沈黙が落ちるが、 やがてKtyがその空色の瞳を揺らしながら不安げに聞いてくる

Kty

あのさ、Tg

Tg

どうしたの、?

Kty

今日Tgも察したと思うんだけど、僕はクラスで結構立場が弱い方で、
あんなふうに言われたりすることも少なくないんだけど、、、

Kty

失望、しなかった?

Tg

へ?

思いもよらない質問におれが間抜けな声をあげると、 Ktyはぎゅっと目をつむって続ける

Kty

だってだって、みんなにバカにされているやつとか、、、

Kty

あんまり関わりたくないでしょ?

Tg

え、あのさKty

Kty

Tg

そんなことで失望するくらいの友情なら、
あんなふうに言い返したりしなくない?

Kty

え、、、本とかではそうだけど

Kty

僕、友達だって胸を張って言える人がTg以外にできたことなくて、、、

Ktyのその言葉を聞いて少し喜んでいたおれは、 ちょっとひどいよなと今でも思う

Tg

と、とりあえず

Tg

Ktyがいじめられてるって知ったところで、
おれは今後Ktyに対する態度みたいなのを変えるつもりはないよ

Kty

!!

Kty

ほんと、?

Tg

ほんとほんと!!

Tg

おれは、これからも本のことに限らずKtyとたくさん話したいと思っているし

Tg

今まで通り、2人でどこかに遊びに行ったり勉強会したりもしたい

Tg

もっともっと仲のいい友達同士がすることだって、
いつかKtyと一緒にやってみたいなと思ってる

Kty

Tgっ、!!

Kty

ありがとー!!

今まで溜まってきた痛みが全部あふれてしまっているのか、 彼は少しだけ泣きながらおれにぎゅっとくっついてきた

おれはその頭をよしよしと撫でながら、 まあおれはKtyともっと先にも行きたいと思ってるけど、なんて 考えていたが、そんな口説き文句を口にする勇気なんてあるわけがなく、 あくまで先輩として彼に寄り添っていた

Tg

(ちょっとずつ、だよね)

その後おれ達は以前と同じように2人で仲良く学校生活を過ごしていき、 おれの高校の卒業式の日にKtyが告白してくれて晴れて恋人になった

彼とは現在も交際を続けており、 今は2人で一緒に同じ家で暮らしている

Tg

あーいうことがあったから、
おれは今でも図書室って場所が大好きで、
司書の先生になったんだ

Pr

そうだったんですね、、、

Pr

てゆーか

Pr

Ktyさんの恋人ってTg先生だったんですか!?

Tg

あははっ、そうだよ

Tg先生から昔話を聞いて判明した様々な新事実に驚愕している俺を見ながら、 彼は楽しそうに笑い転げていた

Pr

だから俺の悩みもすぐわかったんか、、、

Tg

Ktyからいろいろ聞いてるからねーw

Tg

それで、この話をしたのは
別に大好きな恋人について惚気たかったわけではなくて

Tg

こういうふうに辛い思いをしている人って、
それを隠しがちなんだけど、心のどこかでは助けてほしい、だったり
気づいて欲しい、って気持ちがあるんだって言いたかったの

Pr

!!

Tg

何も事情を知らない人が無責任に問い詰めたって、
彼らにとっては偽善に見えることも少なくないけど、、、

Tg

Prくんは昔Akくんの身に起こったことを知っているし、
彼の一番の親友だよね

Tg

だから、上辺では隠していても
きっとAkくんだって本当は気づいて欲しいと思ってるよ

Pr

そう、なんかな、、、

Tg

万が一気づいて欲しいって思っていなかったとしても、
Prくんに問い詰められて
嫌だって思うなんてことはないんじゃないかな

Tg

ああいう子達はすごく繊細だからね、
言い方とか問い詰め方は気をつけなければいけない

Tg

でも、そこさえ気をつければ
Prくんなら彼の傷に触れてもいいんじゃないかと思ってる

Tg

まあ、これはあくまでおれの意見だから、
今後どうするかはPrくんの判断に任せるけど、、、

Pr

……。

いろいろなことを経験してきた“大人”であるTg先生の言葉には 大人ならではの安心感と説得力があって、 その優しい表情からも彼が本当に俺達のことを考えてくれていることが伝わる

Pr

(俺はAkの一番の親友で、Akのことが好きだから
寄り添ってあげたいし俺を頼ってほしい)

それでも迷っていたAkに関することの決断を、 今のTg先生の言葉がそっと後押ししてくれる

Pr

俺、Akに寄り添いたい

Pr

Akの心の弱いところも、一緒に受け入れたい

Pr

あいつに、自分のことを頼って欲しい

Pr

でも、、、

Tg

でも?

Pr

変に問い詰めて嫌われるのは、絶対にやだ

Pr

Tg先生のアドバイスをもらっても、やっぱり不安

Pr

どうすればええんやろ、、、

Tg

……恋っていうのは、
どうしようもない不安がずっとまとわりついてくるよね

Tg

相手に嫌われたくないってキモチが友達に対するものよりも
大きくなるし、相手のキモチが見えないから億劫になってしまう

Tg

その気持ちは、本当によくわかるよ

Pr

……。

Tg

だから、いきなり核心をつくんじゃなくて、
それとなーく聞いてみるっていうのはどうだろう

Tg

おれはAkくんのことを
ちょっとした事情と名前しか知らないから、、、

Tg

そのあとどう行動するかっていうのは、
Akくんのことを誰よりも知っている君次第だよ

Pr

もし、失敗したら、?

Tg

その時は、おれでよければ慰めてあげるよ

Tg

そのあと、2人でこのあとどうすればいいか考えよう

Tg

おれだけじゃなくて、きっとMzくんも助けになってくれるよ

そう優しく言ってくれるTg先生に俺が目を見開いた時、 予鈴が鳴ってもうすぐ朝礼が始まるということを知らせた

Tg

そろそろ授業始まるよ、教室に戻ってね

Pr

あ、はい、、、

俺は図書室の扉を開けて外に出る時、 Tg先生の方を向いて感謝の言葉を告げた

Pr

先生、ありがとうございますっ!!

Tg

いいんだよー、生徒の相談に乗るのも先生の役目なんだから

そう言いながら優しい笑顔を浮かべた先生にぺこりとお辞儀をして、 俺は図書室をあとにした

図書室から外に出ると、 そこには見覚えのあるツートンカラーの髪の毛をもつ男子がいた

Pr

あれ?Mzやん

Mz

ビクッ

Pr

聞いとったん?

俺がそう尋ねると、どうやら感情表現がヘタクソらしい友人は 気まずそうに視線を逸らしながら言った

Mz

ごめん、オレ本当に盗み聞きするつもりはなくて、、、

Pr

あ、いやそれは全然気にしとらんのやけど

Pr

きいとったんかな、って思っただけで

Mz

聞いては、いたけど

Mz

えっと、その、、、

Mzはしばらく瞳を泳がせながらあちらこちらに視線を動かしたあと、 気恥ずかしげにうつむきながらこんなことをつぶやいた

Mz

オレ、今日予定より遅めにAkのお見舞い行くから

Mz

だから、えっと、、、

Mz

まあ、頑張れよ

Mz

オレも、できることは手伝ってやらんこともない

Pr

!!

Pr

ふふっ、www

あまりにも不器用すぎる友人に俺が笑いを堪えていると、 Mzは不服そうに文句を言ってきた

Mz

何笑ってるんだよ!!///

Pr

いや、頑張ったんやな、って思って、、、www

Mz

うるせえっ、さっさと教室戻るぞ!!

そう叫んでずんずん歩いていくMzに、俺は笑いながらついていく

目の前を歩いていく彼のおかげで、 俺は少しだけ数時間後の自分に勇気を持つことができた

太陽が沈む、その前に。

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