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住人たち

あーっ、お兄ちゃん達!また来たの?

杜若 蓮

おっ、レンにルカ!元気か?

住人たち

うん。あっ、うちのリンゴあげるね!

木槿 苺

わー、美味しそう!!ありがとう〜!

杜若と木槿が軽くしゃがんで、 駆け寄ってきた子供たちに目線を合わせていた。

今は、表界でいうと土曜日。 あっちは初夏で暑さが鬱陶しかったが、 こっちは風が冷たくて心地良かった。

菖蒲 千

うん、特に変わり無く平和だね。良かった

杜若 蓮

はーっ、やっぱ裏界は何回来てもテンション上がるなー!

杜若 蓮

洋風って感じの街並み!ファンタジー漫画でしか見たことない!!

木槿 苺

分かります!!!

緋 晴斗

お前ら、昨日まで喧嘩してたろ…。

濡羽 透

喧嘩するほど仲が良い、ってことだね

水縹 凛音

そういえば…濡羽先生、また女子生徒に告白されてましたね

彼は濡羽 透…、M高校の養護教諭だ。 どうやら菖蒲先生と仲良しらしい。

濡羽 透

え?はは、見られてたか。

水縹 凛音

ほんと、大人気ですね?

濡羽 透

若いうちは大人が魅力的に見えてしまうものだ、無理は無いよ

2人はそのルックスから、男女共に人気があった。

緋 晴斗

(濡羽先生は性格も良いから、そりゃ人気だよな…。)

菖蒲 千

裏で生徒と遊んでなきゃいーけどなぁー!?

木槿 苺

えっ、濡羽先生、そうなんですか…!?

杜若 蓮

えっ……!?先生、マジかよ……

濡羽 透

はぁ?いやいや、するわけないだろ。千、軽率にそういう事言うのやめて

緋 晴斗

僕らは雑談しに来たんじゃないですよ

そう、今日みんなで裏界に来たのには目的があった。

水縹 凛音

あぁ、だね。

水縹 凛音

行こうか

明るい声が絶えない街の中にある裏道を抜けると、 薄暗い通りに出る。 菖蒲がそこにある家の扉をノックすると、 黒いフード付きポンチョを羽織った人物が出てきた。

情報屋

…うわ。アナタたちですか

情報屋

何の用ですか?

会った途端にその反応はどうかと思ったが、 彼の機嫌を損ねたらお終いだ。 緋たちは出来るだけ簡潔に、彼に用件を話した。

情報屋

……なるほど

情報屋

ディアブレインについて、知りたいと…。

緋 晴斗

あぁ、頼む。

緋 晴斗

お前なら知っていることがあるんじゃないのか

彼は情報屋だった。 これまでも何度か世話になったことがあるが、 常に相手を見下しているような目線……そして 狡賢く陰湿そうな雰囲気を好きになれはしなかった。

情報屋

ええ、勿論ですとも。

緋 晴斗

本当か?助かる

情報屋

ふふ、ハルトさん。

情報屋

僕は、知っていることを教えるなんて一言も言ってませんよ

緋 晴斗

……。

情報屋

分かっているでしょう?

情報屋

私の情報が欲しいなら、対価をください。

情報屋

それに釣り合う対価をね

水縹 凛音

だっる…。

木槿 苺

そんなケチなこと言わず、教えてくださいよぉ

木槿 苺

情報屋さんの大切な魔道具が壊されそうな時、守ってあげたのは誰ですか〜?

菖蒲 千

俺らでーーーっす!!!!

情報屋

うるさ。その借りは前に返したでしょ

緋 晴斗

(相当な対価を渡さないと口を開かなそうだな…。)

濡羽 透

(どうしたものか…)

杜若 蓮

対価、があれば良いんだよな?

情報屋

…?えぇ。用意できますか?アナタたちに

杜若 蓮

対価は、裏界を救うこと。

杜若 蓮

充分だろ?

ディアブレインは、裏界の支配を目的としている。

そしてそのトップの名前は、“ウィステリア”。 この世界で最もヒトに近い形をした、ヒト科の住人。

彼らの最大戦力は、そのトップと、 最恐であるディアブレインの四天王的存在、“四智”。

四智たちは1人1つ、全員で4つの属性を持ち合わせる。 四智のリーダーは過去。そして未来、論理、感情。

情報屋

で、彼らが本拠地としている国…シャーマ。

その中心部にあるのが、シャーマ城。 彼らはその城で様々な作業をしているらしい。

情報屋

四智は強く、賢い…。

情報屋

いつ、平和が侵されてもおかしくありません

水縹 凛音

……。

緋 晴斗

…やっぱり、強いのか

情報屋

ですが彼らは恐らく、力ではなく頭脳で攻め込んでくるでしょう

情報屋

それに、四智は4人集まることでやっと“最恐”になる。

情報屋

1体ずつ戦う事が出来れば、アナタたちが勝つ可能性は有ると思います

菖蒲 千

なるほどね…。

濡羽 透

これは、良く考える必要があるかもね

緋 晴斗

情報屋、シャーマへの地図は

情報屋

…ありますけど。

緋 晴斗

くれ

木槿 苺

!?

木槿 苺

せ、先輩。まさか本当に目指す気ですか

緋 晴斗

それ以外、ねぇだろ

木槿 苺

っ、待ってください!みんなで良く考えてから…

緋 晴斗

木槿は来なくても良い

木槿 苺

…………っ

緋がそう言い切ると、木槿は一瞬身じろいだ。 だが次の瞬間には、まっすぐと緋を見つめていた。

木槿 苺

…ついていきますよ。ズルいじゃないですか

情報屋

…本当に、此処を救うんですね?

緋 晴斗

信じてくれ。

情報屋

……ふっ、くく……っ。ははは…

情報屋

気に入りましたよ、ハルトさん

情報屋はそう言って、丸めた地図を緋に放り投げた。

情報屋

分かっているとは思いますが、犠牲が出ない可能性は低いですよ

緋 晴斗

……。

もし、この計画のせいでこの中の誰かが居なくなったら 自分はどう思うだろうか。耐えられるだろうか。

そんなことを考えている緋の肩を、杜若が叩いた。

杜若 蓮

望むところだよ。

杜若 蓮

な、晴斗!

緋 晴斗

……あぁ

緋 晴斗

だな。

一色

どうも。

一色

表界側のキャラのビジュは、ご想像にお任せとします。

一色

裏界側は描くと思います。多分。

一色

今回はガーネットです。

一色

モチーフの宝石はガーネット。

一色

いいね・コメント・フォローお待ちしています。

一色

それでは、また次回でお会いしましょう。

カラーレコード—今、こっちの世界では—

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