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1話伸びた✨ 負傷者多いけど大丈夫かなぁ、、、、💦 続き楽しみにしてます!
今回も美味しゅうございました😽💭 スカイさんどのメンバーでも相性抜群でそれぞれへの思いがあって…愛が伝わります😭 計画が大幅にズレてしまっているけどスカイさんなら誰1人しなせず生きて英雄になると思って楽しみにしてまーす🥹 小規模なスカイさんから魔王討伐を任されるまで大きくなれた…これはきっと奇跡を作るために努力してきたのが伝わります… soraさんの文章ほんとに大好きです💘
ちゃんと怒りを顕にする勇者と素直に気持ちを話す黒魔がいい……!! 人間の感情を一般論や倫理的に推し量る魔族……ぞっとしないねぇぇ……。 狩人が起きるか段々心配になってきた…(((( '-' ))))
ハイサイ! 修学旅行で沖縄に行ってました✨️
投稿遅くなってごめんなさい! もう少しで完結ですね...本編どうぞ!!
(その前に少しおさらい...)
ついに魔王討伐を開始した人類側。 順調だと思われたが、左大臣の不意打ちにより狩人が致命傷。 その上、毒使いも頭を打ちつけ意識不明。 新しく立てた作戦は、左大臣をCグループとDグループ(黒魔がリーダー代理)が倒し、右大臣をA・Bグループ(リーダーは勇者のみ)を倒すという、勇者の負担が大きいものだった。 白魔は狩人を救えるのか。勇者に作戦を伝える術はあるのか。 予想外だらけの魔王討伐が、終盤戦に向かって動いていく__
2025/06/08投稿
第79話
「人間vs魔族(前編)」
P.S.あまりにも長くなりそうだったので "前編"としました! てことで1話伸びます!!
赤
大きい集落の入口に棒立ち状態。 どこだ、ここ。俺はさっきまで何をしてたんだっけ?
赤
俺は間違いなくここを知っている。 夢の中とかで見たのかな?でもそんなことありえるのだろうか。
シェイラ
え?
シェイラ
赤
赤
何も変わってない。昔と同じ。
赤
赤
ギュゥッ
シェイラ
シェイラ
赤
相手の鼓動が聞こえる。 息遣いも温もりもわかる。
赤
シェイラ
赤
生きてる。今、俺の腕の中に居る。 どれだけ想像しただろう。最後の記憶が血まみれの彼だったから、こんなに穏やかな感覚が呼び起こされたのは初めてかもしれない。
もっと触れていれば。話していれば。 感謝を伝えていれば。 そんな後悔ばかりが胸に残っていた。
神様が許してくれたのだろうか。 いろんなこと頑張ったから、ご褒美をくれたのかな。
赤
シェイラ
シェイラ
頭を優しく撫でながらそう笑う。 手の温もりを感じてまた視界が霞んだ。
やっぱり特別なんだ。 りうらの家族は、この人だけ。
赤
シェイラ
シェイラ
赤
赤
赤
シェイラ
赤
赤
赤
今思うと、シェイラは俺の未来をわかっていたのかもしれない。 「輝ける場所を見つけろ」って言われたけど、それは俺が別のパーティーに所属して仲間と出会うことだったんだ。
シェイラ
シェイラ
赤
赤
赤
シェイラ
シェイラ
シェイラ
赤
赤
シェイラの手を力を込めて握る。 今も充分大きいけど、俺の手が大きくなっているからか、少し小さくなった気がする。
本当の家族は初兎ちゃんたちって言ってしまったら、まるでシェイラが本当の家族じゃないみたいだ。
シェイラ
赤
シェイラ
大切な人にそんなことを言われて怒らない人は居ないだろう。 適当に「嘘だよ」なんて言われて信じるわけがない。
本気で問い詰めているのに、俺がただ拗ねてるだけみたいに頭を撫でてなだめられる。
シェイラ
シェイラ
赤
シェイラ
赤
あぁ....やっぱり夢だった。
俺は魔王討伐をしてたんだ。 王都を出て、魔王城について..... 頭を打って気を失ってたんだ。
ほとけっちは大丈夫かな。 もしかして治療してくれてるのかな。 じゃあ早く起きないと。
赤
赤
赤
シェイラ
シェイラ
その言葉で確信した。
ここは天国に近い場所なんだ。 黄泉と常世を繋ぐ、どこでも無い場所。
そしてシェイラはもう死んでいる。 「久しぶり」なんて言っていたけど、もう人の世にはいない。 りうらはそんな場所にいるんだ。
赤
シェイラ
シェイラ
赤
赤
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラとした約束....
赤
シェイラ
シェイラ
シェイラの生き方の正しさを証明するためにそうしたんだ。別に約束を破りたかったわけじゃない。
見ててくれたんだ。 証明できたのかな。
シェイラ
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラ
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラ
赤
ギュッ
シェイラ
本当は離れたくない。 もう少し抱きついていたい。 俺がどれだけ貴方と会いたかったか。
一緒に暮らしたい。幸せになりたい。 魔王が居なくなった世界で、親子として、兄弟として、師弟として、同じ屋根の下で笑っていたい。
けど....俺は仲間を助けなきゃ。 まだ死ねないんだ。
もし俺が次ここに来るときは、魔王を倒したその後か、シェイラの願った90年後かのどっちかだ。
赤
シェイラ
満更でもなさそうな顔で笑う。 この人もこんな感じで照れるんだな。
赤
シェイラ
赤
赤
シェイラ
赤
赤
白魔
ほとけっちの友達の白魔さんだ。 やっぱり魔王城の中。 どれくらいの時間が過ぎたんだろう。
白魔
白魔
水
赤
水
水
赤
ズキッ
赤
頭を何かに貫かれたような痛みが走る。 頭が割れそうな感覚。
でも耐えられないほどではない。 こんなところで止まってはいられないのだから。
水
赤
あんなに強く打ち付けられたんだ。 傷もきっと深かっただろうに、完璧に塞がっている。さすがほとけっち。
赤
赤
桃
赤
なんでここに? りうらとないくんは最後に合流する直前まで合わないはずなのに。 いや、治療されにきたのか。
それにしてもこんなに怪我してるないくん初めて見た。血まみれじゃん。
シェイラが死んだときみたい....
赤
赤
赤
水
半分パニックになりかけた俺を、ほとけっちが落ち着いた声で制する。 意識が無いだけって...その傷でそんなことありえるの? だって、お腹完全に貫通してるじゃん。
水
赤
赤
周りを見ると兵士たちの姿も無い。 1人だけ残っているようだけど、どこかの援護に向かったのだろうか? 今の状況がまったくわからない。
水
水
赤
ないくんは大怪我。 まろが俺の代わりにDグループを率いて本来向かうはずだったアニキのところへ合流しに行ってる。 初兎ちゃんのところには3グループが固まっていて、連絡は取れない...
俺とないくんが戦闘不能だから、右大臣の相手をする枠に誰も居なくなった。 そしてその枠を初兎ちゃんに任せるつもりだったらしい。
赤
赤
水
水
赤
赤
魔道具を見せつけ、それを握った拳を差し出す。ほとけっちは恥ずかしそうに拳を返してくれた。
コツン、と拳同士が当たる音がする。
赤
水
赤
水
紫
キツイ...!!!!!!
過去イチ!!キツいんやけど!!!
三大貴族:ハイドランジア
こいつ全ッ然倒れへん...!!! 確実に攻撃は当たっとんのに、そのすました顔がひとつも崩れない。
しかも__
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
もう一体増えた。
正直こっちのほうが強い。 きっと三大貴族の中の頂点だ。 おまけにポピーとハイドランジアとは違って、連携が上手い。
俺が出会ったことのある魔族の中で、1番"人間に近い"気がする。 容姿の面では無く、仲間がいる時の戦い方というか、言動というか、俺らへの喋りかけ方というか....
魔族と人間は根本的に違う。 同じ言語を喋ろうが、形が同じだろうが、考え方も感じ方も違うのだ。
三大貴族:リホック
こいつも然りなはずなのに。 なんだろうこの違和感は。 違和感というより、嫌悪感だろうか。 ジトっとした気持ち悪さ。
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
そう。もう1つ問題がある。
魔道具の存在に気づかれ壊されたことで、連絡手段が無くなった。 三大貴族がそろった(ポピーはもう倒したが)ことを連絡しようとしたら、目の前で粉々に破壊されてしまった。
あれ国宝って言うとったよな.... 値段を想像すると背筋が凍る。
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
ほら。こういうところだ。 俺の大切なものが仲間なことを見抜いて、俺の不安を煽ろうとしてくる。
三大貴族:リホック
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
これは鎌をかけているのか。 それとも事実か。
実際、目の前の相手が魔王城内部で起こったことがすべてわかるのも有り得る話だ。 そしてそれは俺が最も知りたいこと。
だけど__
紫
紫
三大貴族:リホック
紫
三大貴族:リホック
紫
紫
メンバーは絶対死なないし周りの冒険者を死なせない。 みんなと過ごした3年間が、そう断言出来る証拠だ。
俺の仲間は、約束を絶対に破らない。
紫
ガキーーーーンッッッ
三大貴族:リホック
紫
剣が嫌な音をたてて押し返され始めている。魔族のパワーは恐ろしい。 俺にとってはこっちのほうが恐怖だ。
三大貴族:リホック
紫
三大貴族:リホック
紫
三大貴族:リホック
紫
火の鎌に周囲を囲まれる。 三日月形のそれはメラメラと燃えていて、切れ味はきっと最高だ。
カキーーンッ
紫
少しずつ押されていた剣が完全に跳ね返された。 吹き飛ばされる途中、火の鎌がかすって横髪が焦げた。
もし皮膚に当たったら、どんなに激痛なのだろう。 想像するだけで背筋が凍る。
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
紫
三大貴族:リホック
俺と目の前の敵の間には、生きている時間の巨大な壁がある。 そもそもの構造の話、はるかに長寿の魔族には人間はどうあがいても勝てないのだ。
人間が一生をかけたとしても、魔族ほどの領域にたどり着くことは無い。
紫
紫
三大貴族:リホック
紫
紫
紫
紫
昔、りうちゃんが言っていた。
「魔族は何年も、人間を嫌な手口で殺している。人の形をした化け物だ。」
当時は理解できなかった。 知能がある。つまり感情がある相手だと俺は認識していたし、話し合えばわかるんじゃないかと思っていた。
三大貴族:リホック
紫
そうだ。 俺は魔族を倒す時、心のどこかで相手に同情している。
分かり合いたい。言葉で解決したい。 俺はいまだにそう思っている。
けど、それが無理だということも知っている。 だから俺は魔族を倒すのだ。
紫
紫
紫
紫
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
なにかブツブツ呟いて解析を始めるリホック。
100%人のためで何が悪い。 俺はそういう勇者になりたいんだから。
あぁ、やっぱり嫌悪感を感じる。
論理的に、科学的に、一般論で俺の仲間への気持ちを量ろうとしてくるその態度が、とても不愉快だ。
紫
紫
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
あぁ....本当にこいつとは相性が最悪だ。
俺の怒りのツボをここまで確実に突くなんて、以前の省長とこいつだけかもしれない。
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
ゴォッッッ
周りを炎で囲まれる。 まろちゃんがよく使う魔法と同じだ。 火力は圧倒的にこっちのほうが強い。
けどそれがなんだ。
紫
まろちゃんはもっと頭のいい戦い方をする。仮に模擬戦をしたとしても、俺が絶対に動けない状況下の保険としてこの魔法を使うほどだろう。
だって彼は、俺がこの魔法の打開方法を持っていることを知っているから。
紫
三大貴族:リホック
盾を構えればこんな炎なんてことない。 どんなに火力が強くとも、盾があれば俺は俺を守れる。
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
紫
壁を蹴って高く飛び上がる。 そうすると、今の状況がよくわかる。
俺以外の仲間はハイドランジアの方に向かってくれているみたいだ。 向こうはあきらかにこちらが優勢。 ...あれ?なんか人数多ない?
紫
まろちゃんの姿は無い。 ないちゃんと合流したんじゃなかったのか?もう左大臣を倒し終わった?
いや、それは無い。 どんな奇跡が起きてもそんなに早く終わるはずがない。
魔道具を壊されたから、今の作戦がひとつもわからない....
三大貴族:リホック
紫
ガキーーンッッ
しまった。また力比べみたいな状況になってしまった。 パワーじゃ勝てないことはわかっているのに...
紫
冒険者
紫
冒険者
後方から叫び声で状況を伝えてくれる人の声にハッとする。 かといってそちらを向くわけにもいかないので、目の前の敵と睨み合ったまま返事をした。
紫
冒険者
紫
冒険者
"左大臣を倒すのが不可能な状況"...?
それとまろちゃんが居ないことには関係あるんか?ないちゃんとこのグループまで来てるってことは、ないちゃんになにかあった...?
紫
今のこの状況だと、左大臣は誰が倒すんだって話になる。
そして、それはきっと俺だ。
紫
紫
三大貴族:リホック
紫
スキル名を何度も叫ぶ。 手のひらとつま先に力が集まってくる。
パワーで勝てないなら、根性で勝つ。
紫
ザシュッッ
三大貴族:リホック
紫
ザシュッ
三大貴族:リホック
ザクッ
紫
カキーーンッッ
紫
紫
思いっきりリホックを睨みつける。 そうしないと、疲労による足と手の震えが止まらない。
額から流れているのが血なのか汗なのかわからないくらい感覚がおかしい。 さっき頬をぬぐった左手は赤く染まっていたから、多分どこかが切れている。
紫
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
紫
なんでずっと俺を煽るのを楽しんでいたこいつが「お喋りがすぎた」といきなり会話を中断したのか。
多分、時間がどうこうじゃない。 今までの2人も、リホックも、時間を気にしている戦い方じゃなかった。
何かを気にしている。
紫
紫
顔が焦っている? ポーカーフェイスのつもりだろうが、瞳の挙動が少し変わった。
そういうことか。
紫
三大貴族:リホック
グググッ....(剣
紫
大丈夫。 "もう準備はできているはず"。
紫
ザシュッ
紫
胸から足の付け根までを相手の鎌がかすって血が吹き出す。 やはり切れ味は最高らしい。
でもこちらの勝ちだ。
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
赤
潜伏していたりうちゃんが上から落下するように現れる。 警戒していない上にあの距離まで近づかれれば、抵抗は間に合わない。
紫
三大貴族:リホック
赤
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
三大貴族:リホック
紫
紫
赤
塵になって消えていくリホックを上から見下ろす。 別に好かれても困る。心の中にはびっくりするほど冷たい気持ちしか無かった。
紫
赤
赤
紫
赤
敵が倒れて仲間が傍に来たおかげか、力が抜けて倒れてしまった。 顔も血まみれらしいし、我ながらさっきまでよく立っていたなと思う。
紫
紫
赤
紫
赤
紫
冒険者たち
紫
逃げた....?
紫
紫
赤
紫
赤
赤
りうちゃんが俺の頬に手を添える。 顔は泣きそうになっていた。
潤んだ彼の瞳に映る自分を見ると、たしかに俺の顔は血まみれだった。 さっき切られたところからも血がまだ出ているし、返り血なのか自分の血なのかわからない。
りうちゃんの顔をもう一度見る。 怖がらせてしまっていたのだ。
紫
紫
リホックへの怒りがつのりすぎて、周りが見えていないところがあったかもしれない。 落ち着かないと。
でも、落ち着くってどうやって? なぜだかさっきの冷たい気持ちがどんどん大きくなっていく。 リホックへの怒りだったのに、魔族への怒りに変わっていく。
俺、前までどんな考え方だっけ? 仲間とどんな話をしてたっけ? なんで思い出されへんの....
ギュッ....
赤
赤
紫
赤
赤
紫
紫
どうやら俺は、何かに対して焦りを持っていたらしい。
それが魔王を倒すことなのか、仲間を守ることなのか、自分の魔族への気持ちなのかわからないけど、りうちゃんが「大丈夫」って言ってくれるなら、大丈夫なのだと信じられる。
赤
赤
紫
赤
紫
赤
紫
赤
紫
赤
赤
紫
赤
紫
上の服を脱ぐと、リホックから受けた傷は人生初めてレベルの大怪我だったことがわかる。 思ったよりも深い。
どれだけの傷かがわかったことで、痛みが一気に襲ってきた。
紫
赤
紫
赤
赤
紫
赤
不安そうに俯くりうちゃん。 毒を調合しながら、魔道具が壊れたせいで俺が知らない情報を全て話してくれた。
赤
赤
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赤
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赤
紫
赤
赤
赤
紫
紫
赤
紫
まろちゃんが立ててくれたらしい作戦。 もちろん従うし、今のこの状況なら妥当な作戦だと思う。
俺の役割が増えたのは、まろちゃんが俺を信用してくれているからだ。
紫
紫
赤
赤
紫
りうちゃんの手の中には、ぶくぶくと泡を立てている緑色の液体。 おとぎ話の魔女がつくってるアレやん。
ジュワッ(薬)
紫
紫
紫
赤
紫
赤
冒険者たち
紫
紫
黄
黄
青
左大臣を探しているのだが、もちろん、こんな広い城の中から探し出すのは一筋縄ではいかないようだ。
個人的には勝手に出てきてくれそうな気がするから、そこまで心配はしていないけど....
それよりもまろだ。
青
黄
殺意が丸わかり。こんなに気持ちをむき出しにするなんて、まろらしくない。
さっきまでは俺の顔を見てほっとしていたのに、左大臣を探し始めたらこれだ。
おかげで他の冒険者も萎縮してしまっている。指揮官がこんなだから、当たり前と言えば当たり前だ。 俺だって今のまろを怖いと思ってしまっている。
黄
青
黄
青
青
青
青
青
青
「それが許せへん」と、目に怒りを宿しながら俺に訴えてきた。
意外すぎて前に出す足が止まった。
黄
青
黄
黄
青
黄
黄
仲間への愛なんて滅多に語らない奴だ。 しかもこんなに直接的な言葉で。
まろの顔がみるみる火照っていく。 照れてるって誰か見てもわかるくらい真っ赤になったところで、俺の両肩を掴んで揺さぶってきた。
青
青
黄
青
今になって恥ずかしくなったのか、悶えながら俺の腕をポカポカ殴ってくる。 痛い。そこ怪我しとるんやけど。
黄
青
青
黄
青
黄
黄
青
黄
青
青
大切なものは失ってからその存在の大きさに気づくっていうのはよく聞く。
でも失ってからでは遅い。 だから、失いかけた時にちゃんと気づけるかどうかが大切なのだと思う。
パーティーメンバーとはなんども死にかけて、離れ離れになりかけて、すれ違ったままになりそうだったときもあるけど、だからこそ、その大切さを痛感することができたのだ。
黄
青
黄
青
黄
青
黄
黄
青
渋々了承してくれるのだから、彼も本気で嫌なわけではないようだ。
黄
青
黄
青
黄
家族も仲間も居る。 俺はまだまだ死ねない。
絶対生きて帰って、盛大なセレモニーでも開いてもらって、今までにない豪華な報酬をもらって.... その後のことはまぁ気分だ。
青
黄
青
カチッ
青
黄
まろが一歩踏み出すと同時に、床全体が消え去った。多分何かの魔法だ。 ここまで気配を感じないトラップがあるなんて、信じられない。
冒険者全員が落ちていく。 下は暗くて見えない。
青
黄
魔族はこんな手口で人を殺さない。 まろの話を聞いても、左大臣は戦いを好む様子だった。
強制的に戦闘が始まるだけで、相手を探していた俺らにとってなんら支障は無い。
黄
黄
続く