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女性

ここが私の家よ。

女性がそう言って立ち止まった。

(うおぉ…!)

女性の視線の先には、いかにも金持ちが住んでいるようなマンションが建っていた。

(こ、こんなとこに住んでるとは…)

(恐れ入った…。)

女性

さ、入ろう。

(お邪魔しまーす…。)

部屋の中は白を基調としたシンプルなデザインで、生活する上で必要最低限の物しか置いていないという感じだった。

(もうちょっと高そうな物が置いてあると思ったが…)

(…ん?)

俺は、ラックの上に写真が置いてあるのに気が付いた。

その写真にはあの女性と男の人が写っており、

その下に「HAPPY BIRTHDAY TO MIYUKI」と書かれていた。

(ミユキって名前なのか。)

(隣に写っているのは…彼氏?)

(それにしてはミユキの表情が…)

(口角は上がっているが、目が全然笑っていない。)

ミユキ

ああ、その人は私の恋人よ。

ミユキ

写真は誕生日にくれたの。

ミユキ

いい人、なんだけどね。

ミユキ

そう、いい人…なのよ。

ミユキは自分に言い聞かせるようにそう言った。

(…?)

ミユキ

ううん。この話はもういいわ…って、私が勝手に話し始めたのにね。ごめんね。

ミユキ

それより、君、これからどうしようか?

(え?)

ミユキ

このまま一緒に暮らすのが一番なんだけど…

ミユキ

私、彼氏と同棲していてね…

ミユキ

あの人、犬が嫌いだから…

ミユキはそう言うと、怯えたような目になった…ような気がした。

ミユキ

今はまだ仕事だから大丈夫だけど…

( ´・ω・`)ショボーン

ミユキ

あっ!?

ミユキ

そ、そんな顔しないで…

ミユキ

そうだ。これから、あの人がいない間にどこかで会うっていうのはどう?

ミユキ

それなら寂しくないでしょ?

(まあ、それなら…)

ワンッ!!

ミユキ

うん。じゃ、そうしようか。

ミユキ

場所は…。そうだ。柊公園なんてどうかしら?

ミユキ

あそこなら雨をしのげる小屋もあるし…。

ミユキ

寝る時だって、そこで寝ればいいと思うわ。

ミユキ

どう?

(そんなことまで考えてくれたなんて…。)

ワンッ!

ミユキ

うん。じゃ、そうしよっか!

ミユキ

公園まで連れて行ってあげる。

ミユキはそう言って微笑んだ。

その時の優しい笑顔が目に焼き付いて離れなかった。

(…ん?この感じ、前もどこかで…)

(いや、気のせいか。)

〈とある少女の話〉

道端を歩いていると、突然指を指され、笑われた。

男子1

やーい、天使様のお通りだー!

男子2

近づくと天国に連れて行かれるって噂だぞっ。

男子1

ひえー、こわいこわい。

男子1

俺まだ死にたくないよーww

天使(えんじぇる)

(誰がそんな噂…)

男子2

悪い天使は退治しないと駄目だなぁ

天使(えんじぇる)

えっ…

男子2

分かってるよな?え・ん・じぇ・る・ちゃ・ん?

腕をガッと掴まれる。

天使(えんじぇる)

や、やめ…

???

おい、やめろよ。

皆が声の方を向く。

そこには…

天使(えんじぇる)

…犬峰君?

クラスメイトの犬峰涼太(いぬみねりょうた)が、柴犬を連れて立っていた。

男子1

お?ヒーロー登場か?

涼太

おい、聞こえなかったのか。

涼太

手を離せ。

男子2

はっ!誰がお前なんかの言うこと聞くんだよ!

男子1

そうだそうだ!

涼太

…夜桜。

夜桜

ワンッ!

犬峰君がそう呟くと、柴犬が男子の方へ走っていった。

そして私の腕を掴んでいる男子に噛み付いた。

男子2

いってー!

夜桜

ワンッ!ワンッ!

男子1

うわっ!こ、こっち来んな!

男子1

逃げろーっ!!

男子2

え、ちょ、待ってー!!

男子達は走り去っていった。

涼太

おい、怪我はないか?

天使(えんじぇる)

大丈夫。

涼太

それなら良かった。

天使(えんじぇる)

…あの。

涼太

ん?

天使(えんじぇる)

ありがとう。

天使(えんじぇる)

助けてくれて。

涼太

いや、俺は人として当たり前のことをしただけだ。

涼太

ていうか、助けたのは俺じゃなくて夜桜の方だからな。

涼太

礼を言うなら俺の相棒に言ってくれ。

そう言って涼太は足元に座っている柴犬を見た。

天使(えんじぇる)

あ、ありがとう。

夜桜

ワン!

涼太

じゃ、俺は行くから。

そう言って犬峰君は去っていった。

天使(えんじぇる)

人に助けられるなんて初めてだ。

ヒーローなんて物語の中にしかいないと思っていた。

だが、彼が私にとってのヒーローになるかもしれない。

天使(えんじぇる)

…ふふっ。

そう思ったら、自然と口角が上がった。

目が覚めたら犬になっていた

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