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コートの中にいても、
誰も見ようとはしなかった。
明らかに態度が変わったのは、
ミスを連発するようになってからだった。
誰も直接的には責めない。
でも、背中に突き刺さる
無関心という名のナイフは
何よりも鋭かった。
周りの空気が変わった。
食事の時、
同じテーブルだった人が、
無言で席を移る。
練習中、ペアになるべき相手が
目をそらす。
_あぁ、知ってる。
これは拒絶だ。
これは見えない虐めだ。
けれど、訴える相手はいなかった。
彼女は沈黙を選んだ。
だって、声を上げても、
誰も聞いちゃくれないから_