彩姫
ふぁ〜
ピトッ
彩姫
ひゃあッ!
三ツ谷
よっ、
三ツ谷
はいあげる
彩姫
わぁ、ありがとうございます!
彩姫
あったかい
三ツ谷は上司。
ファッション関係の職だ。
三ツ谷
うまくできてるか?
彩姫
いや、それが
彩姫
ここの部分のいい案が思い浮かばなくて
三ツ谷
ん、なら
三ツ谷
こうとかどうだ?
彩姫
わぁっ!
彩姫
素敵ですね!
彩姫
さすが三ツ谷さん!
三ツ谷
俺はまだまだだけどな
彩姫
三ツ谷さんは私の憧れの上司ですからね!
三ツ谷
頑張れよ
彩姫
はい!
蘭
不在着信
蘭
不在着信
蘭
不在着信
彩姫
ごめんね
彩姫
今仕事終わったから
蘭
迎えに行く
蘭
待ってて
彩姫
はーい
彩姫
三ツ谷さん
三ツ谷
ん?
彩姫
私帰りますね
三ツ谷
おう、
三ツ谷
明日な
彩姫
はい、さよなら!
彩姫
……。
ギュッ
彩姫
んわぁ!
蘭
おかえり
蘭
こっちむいて
彩姫
ん、
ぎゅー
彩姫
(あぁ、まただ)
彩姫
(キツい香水の匂いがする)
彩姫
(蘭はこんなの絶対付けないから)
蘭
寒いから車早く行こうぜ
彩姫
蘭ちゃん
蘭
ん?
彩姫
手繋ご…!
蘭
いいよ♡
彩姫
蘭ちゃん手暖かいね〜
蘭
そう?
彩姫
うん…
彩姫
(あ、ほら)
彩姫
(私のじゃない高そうなリップ)
彩姫
(誰のよ…)
蘭
なぁ、彩姫
彩姫
ん?
蘭
さっき男といたでしょ
彩姫
あぁ、上司だよ
彩姫
でもなんでわかるの?
蘭
男の勘ってやつ?
彩姫
なにそれ…w
蘭
舐めんなよー?
彩姫
舐めてなんかないよ
蘭
流石俺の女
彩姫
蘭ちゃんの隣に立てるように努力してるから
彩姫
(でもこの努力は)
無駄
彩姫
(だってことはとっくに知ってる。)
彩姫
んー!
彩姫
疲れたッ
蘭
俺が癒してあげるー!
蘭
おいで
蘭
ん、
ぎゅッ
彩姫
んー、
彩姫
蘭ちゃん
蘭
ん、?
彩姫
愛してる
蘭
?!
蘭
俺も
蘭
俺には彩姫しかいねぇから
ちゅ
彩姫
んんッ…
くちゅ…ぢゅ
彩姫
あぁ…んっ
どんどん浅い口付けから
深い口付けに変わっていった
蘭
可愛い♡
彩姫
////
蘭
こっちむいて
プルルルル
彩姫
蘭ちゃんスマホ…
蘭
いいよ無視して
彩姫
大事なやつだったらどうすんの?
蘭
はーい
蘭
もしもし
蘭
は?
蘭
所詮お前は──
私はここまでの会話しか聞こえなかった
でも分かる
どうせ──
蘭のセフレだろ
蘭
ごめんごめん
彩姫
蘭ちゃん誰だった?
君はいつもこういう
「さあね」
蘭
「さあね」