嶋﨑
なあ、樹数学の宿題やった〜?
樹
やったやった!
嶋﨑
めっちゃ難しかったよなぁ…
樹
ホントだよね〜。
歩道橋を渡る2人を見つけた拓哉が2人に歩み寄る。
拓哉
ちょっと待った〜!
樹
え?拓哉くん。
嶋﨑
なんや拓哉。険しい顔して。
拓哉
何ややないわ。
拓哉
何で樹と遊んでるん?
嶋﨑
そりゃ幼なじみやからなぁ。
拓哉
ほぉ〜。じゃあ俺に譲れや。
嶋﨑
は?
拓哉
樹の事、俺に譲れや。
嶋﨑
いや、なんでなん?
拓哉
幼なじみやねんやろ?
拓哉
俺は本気やからなぁ。
嶋﨑
なにがや?
拓哉
いや、樹の事。
嶋﨑
ゴメンけど、樹は俺のモノや。
拓哉
はあ?お前はオサナナジミなんやろ?
嶋﨑
やからって、本気じゃないわけない。のほほんとしてるから言うて、油断してたらあかんで。
拓哉
じゃあ直で対決や。
拓哉
樹が…どっちを選ぶか。
嶋﨑
ええで。もう結果は見えてるけどな。
2人が樹に歩み寄る。
拓哉
じゃあまず俺から行くで。
嶋﨑
行けや。
拓哉
俺…ずっとお前らがそんな風に一緒におるのがイヤで。
拓哉
結構匂わせたりしてたんやけど…。
拓哉
お前は嶋﨑に夢中やった。いつでも。
拓哉
やけどたまには俺も見ろ!
拓哉
いい加減、好きって気づけよ。
樹
う、うん。
拓哉
っしゃ 行け!
嶋﨑
おう。
嶋﨑
なあ、樹。
嶋﨑
俺はお前ともう10年くらいの付き合いで、仲良くしてもろて、ホンマに今が幸せや。
嶋﨑
でもさ…いつまで友達のままなん?
嶋﨑
15歳の中3の受験生がいう事やないやろうけど…
嶋﨑
好きやねん。大好き。
嶋﨑
だから俺だけ好きになってさ。
嶋﨑
これからも隣におってや。
甘くて切ない空気が充満する。
嶋﨑
樹、決めて。
拓哉
俺と嶋﨑、どっちが好き?
樹
…ゴメン、私は…トア(嶋﨑 )君が好き。
拓哉
…そうか。樹が自分の気持ちに素直でおらんと、意味ないから。
拓哉
幸せになれよ。
拓哉
嶋﨑、幸せにしろよ。樹を。
嶋﨑
おい、拓哉。なにカッコつけてんだよ〜!
嶋﨑
…ありがとな。
嶋﨑
お前は俺の戦友や。
拓哉
俺も。
こうして、甘くて切ない初恋は、幕を閉じた。






