テラーノベル
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静かな嵐が青葉城西に迫っていた。
『制服の切れ端』
『脅迫文』
『校内犯』
全てが揃ってなお、真相は霧の中にあった。
岩泉 一
控え室で岩泉が問う。
及川はわずかに口を結び、視線を宙に彷徨わせる。
及川 徹
及川 徹
及川 徹
岩泉 一
それは親友としての警告だった。
その日の放課後。
夜空は図書室で偶然あのノートを見つけた。
落ちていたのは誰かの持ち物と思われる古びたメモ帳。
中には歪んだ文字でこんな言葉が並んでいた。
『壊してしまえばいなくなる。』
『彼女のせいで私は失った。』
『あの時のようにまた全部消えればいい。』
(この文字、見覚えがある。)
手が震える。
思い出したくもない記憶が頭の奥から這い出してくる。
(この筆跡、中学の時私を追い詰めた彼女と同じ…)
天音 夜空
夜空は震える声で言葉を絞り出した。
七瀬は図書室の入口で立っていた。
七瀬
七瀬はゆっくりと近ずいて来る。
その瞳には憎悪と何処か哀しみに似た光が宿っていた。
七瀬
七瀬
天音 夜空
七瀬
七瀬
七瀬
夜空の瞳が揺れる。
七瀬
七瀬
天音 夜空
七瀬
七瀬の笑顔は、まるで壊れたガラスのようだった。
七瀬
七瀬
天音 夜空
夜空のその言葉に七瀬の表情がピクりと動いた。
七瀬
天音 夜空
涙が頬をつたう。
天音 夜空
天音 夜空
天音 夜空
その姿を及川は静かに見ていた。
後日、七瀬は全てを認め停学処分を受けることになった。
脅迫の真実は明らかになり、学校にもようやく静けさが戻り始めていた。
コメント
2件
あと1%…また明日…いや限界までいくか? 今回も最高すぎる