バイトから帰ると必ず寝室から聞こえてくる悠真の声と女性の声
玲奈
付き合ってた時から知ってたのにな…

玲奈
悠真が浮気性なのも分かってた。

玲奈
だけど、もう…いやだよ…私だけが一途なのは

玲奈
今日はもう我慢できない…今日はどっかに泊まろうかな…

いつもなら家に帰り自分の部屋で悠真の遊び半分の「行為」が終わるのを待っていた
悠真
悪いことをしてるのは知っている

悠真
玲奈は一途で浮気もしない

悠真
それをいいことに俺は遊びまくっている

悠真
玲奈の優しさに漬け込んで

悠真
遊んでいる

悠真
悪いのは知っている。ただ

悠真
悲しくて、苦しかった

悠真
玲奈だって忙しいのは知ってる

悠真
ただ…この気持ちが玲奈の迷惑になるくらいなら

悠真
遊びで埋めなきゃ

悠真
そのくせ俺は独占欲が強い。玲奈の遊びは絶対に許さない。おかしいだろ…知ってるよ…でも、寂しさを埋めるには

悠真
それしか俺には選択肢がなかった気がしたんだ。

悠真
だから今日も、俺は遊ぶ。

悠真
俺の遊びで玲奈が妬いている所を見るのも俺は好きだ

悠真
愛されている自覚ができるから。

悠真
今日も許してくれるだろう

悠真
そう思ってたけど。

悠真
(女の子もねたし…玲奈帰ってきてるかな…)

悠真
…え…帰ってきてない

悠真
いつもなら帰ってきてるのに…

悠真
もしかして遊び人の俺に呆れてほかの男のところに…

悠真
探さなきゃ…誰のところにも行かせない。

玲奈
泊まるところなんてないや…どうしよう…

玲奈
もう、今日は公園のベンチでもいいや…

玲奈
帰るよりましだ…

悠真
ハッ…ハッ…ハッ…いた…

悠真
こんな所で寝て…

悠真
こんな綺麗な顔誰にもみせたくない…

悠真
ギュッ

悠真
ほら、帰るよ?風邪ひいちゃうからね。

玲奈
家のベットはふかふかで温かかった…

玲奈
けれどそれとは別に

玲奈
甘い香水の匂いが混じって香っていた。

玲奈
ここで昨日も一昨日も

玲奈
私以外の女と遊んだ。

玲奈
私があなたの事を考えている時には

玲奈
あなたは他の人に夢中なんだ

玲奈
…もういいか…もういいよ…もういいや…

悠真
起きた?おはよ…

悠真
(遊びのことはバレているだろう…今日はどういう顔するのかな…)

玲奈
ねぇ、悠真。

悠真
どうしたの?

玲奈
私達

玲奈
終わりにしよ。

悠真
え…今なんて?

玲奈
終わりにしよ?

玲奈
もういいの。悠真は遊んでいいのよ。遊びか分からないけど。本気ならその子を本気で愛してあげて

悠真
ま…どういうことだよ。

玲奈
こーゆー事だから。じゃあね…大好きだった

悠真
まてよ!!行かないで…パシッ

玲奈
離して!!

私…この人と終わるの…自分から言ったことだけど…辛すぎる…早く手を離してよ…振り払って…
離された手は熱くて冷たい。私はその手で鉄に手をかけ「ガチャッ」と言う音とともに彼から離れた。
悠真
こんなはずじゃなかった。違うんだ。

悠真
ただ俺は…

悠真
今離したらこいつ他の人のところに行くのか?

悠真
それだけは嫌だ…

悠真
何としてでも俺のものにしなきゃ

悠真
絶対に俺のものなんだ

悠真
誰にもわたしはしない。
