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片思い−続編−

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片思い−続編−

6 - 観覧車で

♥

260

2021年10月28日

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レトルト

はぁ…はぁ…

レトルト

怖すぎ…

お化け屋敷から出て 荒くなった息を整える。

キヨ。

生きてる?

キヨ。

レトさん俺ら生きてる?

レトルト

生きてる…

レトルト

てかさ…手が…

キヨ。

ん?

キヨ。

あー…ごめんごめん…

ずっと手を繋いでいたみたいで 恥ずかしくなる。

レトルト

キヨくん、さっき言ってたの
気になってたんだけどさ

レトルト

口実とか言ってたのって…

レトルト

…どういう意味だったん?

ずっと気になっていたことを聞いてみた。

キヨ。

……

キヨ。

それ聞いちゃう?

レトルト

だって知りたいじゃん

キヨ。

でもさ…

ちらっ横を見て 俺にアイコンタクトをする。

何だろうと思い 俺は横を向いた。

レトルト

!!!!!

そこには気まずそうな顔をしたガッチさんと うっしーが俺たちを見ていた。

レトルト

なんで声かけてくれないのぉ!?

牛沢

だってねぇ?

ガッチマン

すごくいい雰囲気だったから

レトルト

いや何言ってんの笑

レトルト

そんなわけないじゃん!

牛沢

あーそう…

牛沢

残念だなぁ…

キヨ。

なんだよそれ笑

キヨ。

ほら次行くぞー!

ガッチマン

すーぐ誤魔化すんだから

キヨくんの真意は聞けないまま 他のアトラクションに向かうことに。

牛沢

あ゛ーーー怖かった!!

レトルト

うっしーマジでうるさかったからね!

牛沢

俺もうしばらく絶叫いいわ

ガッチマン

楽しんでもらえてよかったよー

ガッチマン

誘って正解だったね

キヨ。

じゃあ最後、観覧車乗ろうぜ

レトルト

あれも結構高くない?

ガッチマン

しかも下見えるからね

絶叫ほどではないけれど かなりスリルがありそうだ。

牛沢

俺下で…

ガッチマン

はい、強制!!

うっしーと肩を組みながら 観覧車に向かうガッチさん。

レトルト

完全にガッチさんのペースだよね

キヨ。

うっしーも不憫だねぇ

レトルト

じゃあ俺らも乗ろうか!

キヨ。

んー

レトルト

みてみて!

レトルト

すごい綺麗だよ!!

空は綺麗な夕焼けで 園内はライトアップされている。

キヨ。

俺このくらいの明るさが好きだなー

キヨ。

黄昏時っていうやつ?

レトルト

情緒あるやん

レトルト

キヨくんのくせに

キヨ。

くせには余計だわ!

レトルト

でもいいよねー

レトルト

この感じ俺も好きやわ

外の景色を撮りながら ゆっくり動くゴンドラに揺られている。

キヨ。

レトさんさ…

レトルト

んー?

俺はスマホをいじりながら 空返事をした。

キヨ。

さっきの話の続きしていい?

レトルト

さっき?

レトルト

ああ…あれね…

珍しく神妙な雰囲気のキヨくんに スマホを閉じて答える。

キヨ。

あれで気づいてるかもしれないけど

キヨ。

俺…レトさんに邪な考え持ってるっていうか…

レトルト

うん

何この空気…

すごくドキドキする…

キヨ。

今日のこれは正直仕組んだところもあって

キヨ。

うっしーとかガッチさんに相談して
やってもらったのがあるんだよね

レトルト

……

キヨ。

このメンバーで遊びに行きたいとかさ

キヨ。

ガッチさんが言い出してくれたから
よっしゃ!みたいな感じで

レトルト

…うん

キヨ。

4人でっていうか、まぁ
俺がレトさんと出掛けたかったというか…

キヨ。

二人になる口実を無理やり作ったりしちゃったのよ

レトルト

そう…だね…

キヨ。

あーーー!だめだ!!

キヨ。

回りくどい言い方苦手だから
ストレートに言っていい?

レトルト

……

俺の顔を凝視するように 見つめるキヨくん。

その顔は普段の実況のときと違って 真剣な顔をしていた。

まるで射抜かれるような視線に 若干の焦りが出る。

キヨ。

…俺、レトさんが好きです

キヨ。

俺もレトさんも男だけど

キヨ。

ずっと一緒にいたいって思うように
なったんだよね

キヨ。

俺と…お付き合いしてくれますか?

レトルト

っ………

その瞬間、俺の目から涙が溢れた。

レトルト

うっ…っ……

キヨ。

ちょっ

キヨ。

レトさん!?

キヨ。

ごめん、嫌だった?

キヨ。

俺だけ一方的に言っちゃって――

レトルト

違うんやって!!

自分を咎めようとする キヨくんの言葉を制止する。

レトルト

おれも…

レトルト

きよくんが…好きや……

涙をこらえてこらえて

声を絞るように出す。

だってこんなに嬉しいこと… 泣くなって方が無理やろ…

キヨ。

マジで……?

キヨ。

夢じゃない?

レトルト

ばかじゃないの…

俺はキヨくんの頬を思いっきりつねった。

キヨ。

いってぇえ!!!

レトルト

夢じゃないやろ?

レトルト

俺も好きだって言ってんの!!

キヨ。

そっか…

キヨ。

いやほんとに…はぁ…

そう言って大きいため息をつく。

キヨ。

なんか今俺無性に抱きしめたいんだけど

レトルト

いやだめだってここは

レトルト

見えちゃうじゃん……

キヨ。

じゃあ、帰ったらしていい?

レトルト

えっ…

レトルト

俺んち泊まるの?

キヨ。

ここまできて一緒にいないなんて
男じゃねぇって

レトルト

わかったよ

レトルト

帰ったらね…

キヨ。

っしゃ!!!

観覧車が一周する頃には 俺も泣き止んでいて

キヨくんは嬉しさが滲み出ているようで ずっとニヤニヤしていた。

TO BE CONTINUED...

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