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午後11時

透葉

…(カタカタカタカタカタ

透葉

(敦さん以外の方が帰ってしまった……)

正直な所…敦さんは、あまりヤンデレではない

理由は分かりませんが

カタカタカタカタカタ)…

透葉

……

透葉

敦さん

は、はい!

透葉

…(まだ緊張しているのでしょうか…?)

透葉

…私は、そろそろで終わりますが、敦さんは仕事

透葉

進んでいますか?

私は、出来上がった書類を確認し

敦さんの方に目線を向けた

えっと…ま、まぁまぁです

透葉

…ならお手伝い致しましょうか?

い、いえいえ!

じ、自分でやります

透葉

…そうですか…

私は、資料をファイルに挟み

資料を作っていく

ぁ…あの

敦さんが、ぎこちなく聞く

透葉

なんでしょうか?

透葉さんは……なんで探偵社に入社したんですか?

思いがけない質問だった

私は、動かしていた手を止め

額から汗を一粒流す

透葉

……

思い出せない

どうしてか思い出せない

何か大切な理由があったのに…

えっと……

む、無理に言わなくても大丈夫です!

ぼ、僕の興味心の質問でしたから💦

逆に敦さんが焦る

私は……どんな表情を顔に浮かべていたのだろうか、…

透葉

仕事が終わり、家に帰る時

何故か…悔しい気持ちでいっぱいだった

何も分からないのに…

何でこんなに悔しいのでしょうか……

透葉

静かな場所を手に入れる為…?

いや…違う

透葉

スカウトされたから?

違う

透葉

透葉

魅羅透(ミラト)ッ!

静まり返った夜の街に

"彼女"の嘆きが聴こえた

透葉

……

顔の整った女の人が、

ボーっとバスケットゴールを眺めている

魅羅透 ミラト

バスケ興味あんの?

女の人が振り返る

透葉

……だれ?

魅羅透 ミラト

こっちの台詞なんすけど…

男の人は、バスケットボールを持ったまま嫌そうな表情をした

透葉

女の人___透葉は、男の人を見た

まるで、心を読もうとしているかのように

魅羅透 ミラト

…おまえさ

魅羅透 ミラト

異能者?

突然の言葉に透葉は目を丸くした

透葉

…なんで分かったの?

透葉は、疑わしい目で魅羅透を直視し

首元に掛けているヘッドホンに触った

魅羅透 ミラト

…なんとなく?

魅羅透が、跳躍する

その衝動で、手からバスケットボールが引き剥がされる

透葉

透葉は、魅羅透に目線を合わせないまま

透葉

……透葉

魅羅透 ミラト

…え

透葉

私は……透葉

透葉

宜しくはしない

魅羅透 ミラト

魅羅透 ミラト

ははっ

魅羅透 ミラト

俺は、魅羅透

魅羅透 ミラト

宜しくな!透葉

透葉

透葉は、矢張り目線を合わせなかった

自分の心を読み取られてしまわないように

私達は、仲を深めて行った

だけれど、そのせいか

魅羅透 ミラト

…なぁ透葉

透葉

…?

透葉

何?魅羅透

魅羅透 ミラト

俺達……ずっと一緒…だよな?

透葉

…え?

魅羅透が可笑しくなってきてしまった

いや………

"私が可笑しくさせてしまった"

と言った方が正しいかもしれない

透葉

だからッ!

魅羅透 ミラト

ッ…

私は……どうして何時もこうなのだろうか

誰かと仲良くしようとしても

誰かを狂わせてしまう

だから…

もう誰にも心を許さない

透葉

鏡に映るのはきまって私

誰かを変にさせてしまったのも私

そう……全て私が悪い

透葉

なのに……

透葉

なんで皆仲良くしようとしてくるの…?

なんで……

透葉

何度も同じ結末なの?!

終わらない地獄

結末が同じ地獄

何度逃げても追いかけてくる

私と言う存在の裏側

私だって……

透葉

誰かと仲良くしてみたいのに…

自分自身に言い訳をしているだけで

本当は、皆とも仲良くしてみたい

だけれど、私の立ち位置ではそんな事も許されない

だから私は本の世界に逃げ込んだ

終わりがなくて、果てしない本の世界に

透葉

透葉

本は素晴らしい…

透葉

間違いなんてないから

透葉

正し過ぎるから

透葉

私を変えてくれたから

透葉

物静かで、何時も冷静

透葉

完璧主義のツッコミ役

透葉

その理想になれたから…

透葉

昔の自分なんてもう…必要ない

透葉

私は…私の…今の私のままでいればいい

涙と汗でぐちゃぐちゃになった私の醜い顔

本当はボロボロな心

こんな弱いところ…誰にも知られなくていい

次の日

私は、仕事を休んだ

理由は、単純に「今は行けそうにない」と言う理由

透葉

風が涼しげに笑う

私の心とは正反対に……

透葉

…矢張りもう……ッ

そう思った瞬間

頭上からボールが飛んで来た

○○

すみませんッ!

○○

ボール取って下さいッ!

生憎、そのボールは私の頭に当たり、その衝撃でベンチから落ちてしまった

○○

わわわッ!

○○

ど、ど、ど、どうしましょうッ!💦

彼女が、焦りながら慌てている様子を最後に

私の視界の映像は切れた

嫌われたい私は、今日も愛される

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コメント

4

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ごめん、涙が止まらないよ…… 透葉ちゃん、そんな過去が、、 ごめん一生愛すわ 私絶対狂わされないから愛すわ

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