森の奥に向かう足取りは重い。
思い立ったときは
”これしかない!”
という閃きの喜びはあったものの
陰鬱な森を歩けば歩くほど
”それでいいのか?”
という自問が脳裏を過る。
タナキエル
タナキエル
何と言ってもここは、
”どんな願いでも叶えてくれる”
そんな悪魔の住まう森。
容易に会えるわけがない。
甘言を囁く下級の悪魔や
幻を見せる魔物も多く住んでいる。
が、
今、ここを歩いているのは
そんな下級悪魔も魔物も
彼を恐れて息を潜め存在を隠す
上位悪魔。
それゆえ、
あっさりと森の奥にある
屋敷に辿り着いた。
フェニエル
屋敷の主は両手開きで出迎えてくれた。
タナキエル
フェニエル
フェニエル
”願いを叶える悪魔”フェニエルは
満面の笑みを浮かべて
奥の部屋へと案内した。
タナキエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
フェニエルは使い魔にそう命令する。
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
フェニエルは小さな声で”羨ましい”と呟いた。
タナキエル
フェニエル
”原種”とは
この世界が出来た瞬間から生まれた悪魔のことをさす。
普通の悪魔は一つしか能力を持たないが、
”原種”は複数の能力を持ち、
それを人に貸し、
悪魔に変える能力も持っている。
タナキエル
フェニエル
そこで使い魔が良い香りを漂わせるティーポットを持って来た。
真っ赤なテーブルクロスがかけられた机の上に
真っ黒の皿を並べ
そこに切り出したケーキを置く。
ケーキは見た目重厚そうなチョコレートケーキ。
スポンジの間から真っ赤なフランボワーズのソースが見えた。
フェニエル
フェニエルは紅茶を入れたティーカップをタナキエルの前に置いた。
タナキエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
言いながら彼はケーキを口に運び、
フェニエル
と嬉しそうに言った。
フェニエル
フェニエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
フェニエル
フェニエルにはニヤリと笑った。
フェニエル
タナキエル
タナキエルは呆れたように言い放つ。
フェニエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
タナキエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
タナキエル
タナキエルの言葉に
フェニエルはただただ笑うだけ。
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
フェニエル
タナキエル
タナキエル
フェニエル
フェニエルの言葉に、
タナキエルは苦笑いを浮べた。
タナキエル
フェニエル
タナキエル
フェニエル
タナキエル
タナキエルは悪態をついて
冷めきった紅茶を口に運んだ───。
END
コメント
3件
続きがあるかは知らんけど(作者)