私
ひま…
シュウサクさん
なんか言ったかい?
私
いや、暇だから暇って言っただけです
シュウサクさん
ふぅん。じゃあ
シュウサクさん
今度から暇って言ったら
シュウサクさん
1000円
シュウサクさん
罰金ね?
私
はぁー!?
私
それは無いでしょう!?
コンコンっ!
私
あーもうこんな時に!!!
私
はい!!
私
なんでしょうかっっ!!!
?
ひぇっ…
シュウサクさん
怖い
私
あ、ごめんなさい
?
あの、私…
?
この事務所に入れてください!
私
はぁぁ?
私
名前は?
?
スガノカナミといいます
私
カナミ…ちゃん?
シュウサクさん
年齢は?
スガノカナミ
20歳です。
シュウサクさん
よし採用
私
はぁ?
シュウサクさん
異議があるのかい?
私
年齢聞いただけで採用って
私
ダメじゃないですか!
シュウサクさん
お金が増えるからいいだろう?
スガノカナミ
お金?
私
いや、こっちの話よ。
私
…あ、そだ。ねぇカナミちゃん。特技は?
スガノカナミ
えっと…自慢できるほどでもないですが、鼻がいいです。
私
は、鼻?
スガノカナミ
えぇ。犬並みにいいって家族に言われました。
ドンドン
私
はーい?
シュウサクさん
来客が多いな。
私
はい?
ハソダガロウ
あの私、ハソダガロウと申します、
私
はいはい?
私
なんでしょうかウグッ…
シュウサクさん
おい君、何をした!
シュウサクさん
く、くさい(ボソッ)
スガノカナミ
なんですかあなた!
スガノカナミ
直ぐに『私』さんを離して下さい!
がしっ
私
プハ…シ、シュウサクさん!何やって!
シュウサクさん
手首を抑えれば、君を封じてる力が減ると思って…ウッ!
ハソダガロウ
強盗だが、ちっと、500万このカバンの中入れてくんねえか?
スガノカナミ
はぁ?
ハソダガロウ
じゃなきゃ、こいつの命はねえ。
私
(待って待ってこの急展開)
私
(なにこれ)
私
(作者もビックリよ)
私
(やばいよやばいよー)
私
(これは静かな捻挫なんてしてられないわ)
私
(やばいよやばいよ…ん?このタトゥーどっかで…?)
ハソダガロウ
うがぁ!
私
!!!
スガノカナミ
みぞおちさえ殴れば動けないでしょ?
ここで一件落着したんだけど
なんか出来すぎてない?
てかなんで急に襲われたの私
それにあのタトゥー
スガノカナミ
取り敢えず、『私』さんが無事で良かったですー…
シュウサクさん
そうだね
シュウサクさん
…じゃあ君も、そろそろ帰ってくれないかな?
シュウサクさん
カナミくん
スガノカナミ
え?
シュウサクさん
君さ、素直にこの事務所に入りたいわけじゃないよね?
私
は?どういうことですか?
スガノカナミ
っ、そうですよ!なんです?急に。
シュウサクさん
嗅覚。
シュウサクさん
タトゥー。
シュウサクさん
さっきの男。
シュウサクさん
まず嗅覚から。
シュウサクさん
カナミくん、君は鼻がいいと言っていたよね。なのになんでさっきの男の匂いに気づかなかったんだ?
スガノカナミ
に、匂いにまでいちいち嗅いでられません。
私
で、でも、確かに匂いはきつかったです。
シュウサクさん
確かにこれだけだとあれだけど
シュウサクさん
タトゥーは?
シュウサクさん
今すぐ、右手の腕を見せて
スガノカナミ
は?
スガノカナミ
な、なんでよ。
シュウサクさん
いいから、早く
スガノカナミ
嫌よ!
シュウサクさん
なんで?
スガノカナミ
それは
シュウサクさん
タトゥーがあるからだろ?さっき、あの男に1発食らわせた時
シュウサクさん
ちらっとだが
シュウサクさん
自らの尾を噛んだ蛇のタトゥーが見えた
シュウサクさん
それは、『ウロボロス』
シュウサクさん
だよね?
私
ウロボロスって言いますと…
私
古代の象徴や、宗教等、色々意味しますよね。
私
自分の尾をかみ、輪を作ることで完全を意味し終わりが無いことから不老不死も意味します。
シュウサクさん
そして、詐欺グループのウロボロス
シュウサクさん
その象徴でもある。
シュウサクさん
そしてあの男の右手にもウロボロスのタトゥーがあった。
シュウサクさん
君はアイツらの一味何だろ?
目的は何だ。








