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翌日になり彼女に語りかけてみるが返答はない

私の一方的な言葉だけが送られる

けどそれは彼女には届かない

回数だけを消費しその日は無駄に終わる

その翌日も同じように語りかけてみる

それでも結果は変わらない

さらに別の日も試してみる

しかし私の言葉は虚空に消えていく

久しぶりにこの孤独感を味わった

いや、正確に言えば元以上に孤独を覚えてしまっている

だって最初は私一人だけ…

周りには敵か赤の他人かの『人の形をした何か』ばかりだった

でも、今は違う

『千夏ちゃん』という確かなお友達がいてその子が突然消えた

1だったものが0になったのだ

人とはなんと愚かで欲深い生き物か……

1度でもその環境に慣れた時以前の暮らしでは満足できなくなる

もとより私はベースが満足してるものではなかったにしろ

その時はなんとも思わなかった

けど、友達が出来たことで見る世界が変わっていき

そしてそれに慣れたが故に、元に戻った時の反動は考えられないもので

活力というものが私の中から消えていった

これが『失う』ということ…

私の心は絶望の闇に喰われた

いつしか彼女を助けることさえ私の中ではもう消えかかっていた…

アヤメ

アヤメ

ねぇ、チナツちゃん?

アヤメ

もう私の声は聞こえてないかもしれない

アヤメ

だからこれは独り言になるのかもしれない

アヤメ

独り言でもなんでもいい……

アヤメ

今の私の気持ちをここに残すね

アヤメ

アヤメ

私ね…

アヤメ

私貴女に会えて嬉しかった

アヤメ

友達のいない私にとってあなたは救いであった

アヤメ

そしてそれは貴女もそうなんだと勝手に思ってたんだ

アヤメ

人とちゃんと会話が出来たことすごく嬉しかった

アヤメ

最初は一方的な会話になって感じがあるけど

アヤメ

それでも良かった

アヤメ

私の言葉に耳を傾けてくれるのが嬉しかったの

アヤメ

それから少ししてちゃんと会話が成立するようになって

アヤメ

もっと楽しく嬉しくなってた

アヤメ

勝手ながらこんな関係がずっと続くと思ってた

アヤメ

でも今はそうじゃない

アヤメ

貴女が知りたかった『名前』をおしえた

アヤメ

それから貴女は私の前には現れなくなった

アヤメ

それでも諦めないで私は会話を続けようと努力してきた

アヤメ

なのに貴女は私の声に耳を傾けなくなっていた

アヤメ

私はまた孤独になった

アヤメ

それも友達に裏切られたような気持ちを残して

アヤメ

アヤメ

気づいてたんだ…

アヤメ

私は貴女に依存してるって

アヤメ

初めての友達だからこそ失いたくないって思ってて

アヤメ

そんな考えが、思いがあったせいで孤独をより強く感じてしまったんだ

アヤメ

悲しいね

アヤメ

貴女に会えたことでこんなにも日々が輝いてたのに

アヤメ

貴女と会ったことで別れが辛いものになるなんて……

アヤメ

もう私のこのつぶやきも消えていくんだろう

アヤメ

だから聞こえてようがそうじゃなくても

アヤメ

最期の言葉は残しておくね

アヤメ

アヤメ

ありがとうチナツちゃん

チナツ

チナツ

チナツ

『行かないでアヤメちゃん!!』

全てを諦め別れの言葉を紡ぎ、ソウマに事の全てを話そうと思った時

数日間姿を現さなかった彼女が現れた

チナツ

『ごめんねそんなに思いつめるようなことしちゃって』

チナツ

『言い訳かもしれないけど私も思い詰めてたの』

チナツ

『アヤメちゃんから私の名前を教えて貰ったあと』

チナツ

『私の中で”記憶”が生まれてきた』

チナツ

『そしてその記憶の底を見つけて掘り出してみると』

チナツ

『そこに居たのは私が”人”であった頃の記憶だった』

チナツ

『その記憶の映像を見て私の境遇も全部全部確認した』

チナツ

『それを現実として直視するのに私はいっぱい時間を使いたかったの』

チナツ

『だからアヤメちゃんの問いに私は答えられなかった』

チナツ

『その結果アヤメちゃんに苦しい思いをさせてしまった』

チナツ

『ごめんなさい。本当にごめんなさい』

チナツ

『私も苦しんでアヤメちゃんも苦しんで』

チナツ

『それじゃあ誰も救われないよね』

チナツ

チナツ

『それでね、私はそれだけの時間を使って辿り着いた答えがあるの』

チナツ

『それが可能であるかどうかなんて確証はないけど』

チナツ

『それでも私でも望みたいことがあるの』

チナツ

『言霊アプリとして使われてきた私が願うのは変かもしれはい』

チナツ

『でも、今は私”高坂 千夏”として願いたいことがあるの』

チナツ

『聞いてくれる?』

アヤメ

アヤメ

うん……聞くよ

チナツ

『私ね……』

チナツ

『私、”確かな明日が欲しい”』

チナツ

『私という存在がちゃんと確立されてて』

チナツ

『出来ることならアヤメちゃんの隣に並んで歩きたい』

チナツ

『そんな明日が欲しいの!』

アヤメ

チナツちゃん……

チナツ

チナツ

『できなくてもいい…』

チナツ

『でも、この数日間で私が見てきたもの』

チナツ

『それはこのアプリのせいで人の人生を沢山狂わせてきたこと』

チナツ

『なら、その全ての人に謝罪の意も込めて私を消して欲しい』

チナツ

『私が消えればきっと同じように苦しむ人はいなくなるはずだから』

チナツ

『だから私を消して…』

チナツ

『前者のは私の本音』

チナツ

『後者は私の心からの願い』

チナツ

『苦しめた私がいい思いするのは違うと思うから』

チナツ

『だから後者の方でいい』

チナツ

『そっちの願いを叶えて欲しいな』

アヤメ

アヤメ

分かった

アヤメ

貴女の気持ち全部受け止めるよ

アヤメ

私もあれだけんわがまま言ったからね

アヤメ

辛いこといっぱい吐き出したから

アヤメ

もう挫けないよ私は

アヤメ

チナツちゃんの願い事絶対叶えるね

チナツ

『うんお願い』

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