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アヤメ

アヤメ

久しぶり

ソウマ

連絡つかないから心配したよ

ソウマ

チナツはどうなったの?

アヤメ

ここ数日連絡無かったけど

アヤメ

いまさっき話してきた

ソウマ

それで?

アヤメ

あの子の願いを叶えたい

アヤメ

どうすればいい?

ソウマ

願いは?

アヤメ

アヤメ

あの子を消して欲しい

ソウマ

ソウマ

本当にそれでいいのかい?

アヤメ

良くないけど、でも彼女が望むなら

アヤメ

それしかない

ソウマ

そっか…

ソウマ

まぁ、君にそんなお願いをしてる時点でもう信頼度はMAX以上だよ

ソウマ

ソウマ

手順は至ってシンプル

ソウマ

『言霊アプリ』に彼女を解放してと打つだけ

ソウマ

それでチナツは解放される

ソウマ

そしてそれを確認したら僕がこのアプリを消す

ソウマ

それでこのアプリはもう二度と日の目を見ることは無い

アヤメ

言霊アプリに願うの?

ソウマ

そうだ

ソウマ

チナツという存在を知り、彼女と信頼関係が確かなものなら

ソウマ

もう悲劇は繰り返すことは無い

アヤメ

アヤメ

分かった

アヤメ

それを信じるよ

ソウマ

あぁ頼むよ

アヤメ

アヤメ

お待たせチナツちゃん

チナツ

『うん』

チナツ

『私を解放してくれるんだよね?』

アヤメ

えぇそうよ…

アヤメ

もうこんな辛いことしなくてもいい

アヤメ

だからもう楽になろう

チナツ

『ありがとうアヤメちゃん…』

アヤメ

アヤメ

貴女の願いを代わりに私が打つね

アヤメ

皮肉にも貴女の願いを叶えるには『言霊アプリ』を使うのよ…

チナツ

『うん…いいよ』

チナツ

『アヤメちゃんなら今までの人とは違うって知ってるから』

アヤメ

ありがとうチナツちゃん

アヤメ

これが”二度目”の願い事

そう彼女に伝えあの空欄に文字を打ち込んでいく

『高坂千夏の魂を解放し、現世にいる高坂優馬の元に肉体と魂と記憶を戻す』

チナツ

『アヤメちゃん!?』

アヤメ

貴女の願いを全部叶えたよ

チナツ

『そんなに重い願いなんて……』

アヤメ

いいの

アヤメ

私は”大丈夫”なんだから

アヤメ

貴女が幸せになるならそれで……

〜言霊アプリの制約〜 ・事象の大きさによってはコストが大きくなる ・使用回数を超過した時罰が下るこの時、順序として『願い事』→『罰執行』になる ・罰の重さは願った回数とその願い事の”重さ”によって決まる

チナツ

チナツ

うぅ……

チナツ

こ……ここは?

ソウマ

ソウマ

千夏?

ソウマ

千夏なのか?

チナツ

お……にい………ちゃん?

チナツ

チナツ

お兄ちゃん!

アヤメの機転によって千夏は見事言霊アプリから出て彼の元にと帰ることが出来た

何年ぶりかの兄の姿に彼女はただ泣いて彼に抱きつくしか無かった

ソウマ

よかった……

ソウマ

本当に良かった………

ソウマ

お前がここにいるならアヤメさんは成功させたんだな

チナツ

チナツ

そうだ!

チナツ

お兄ちゃん聞いて!

チナツ

アヤメちゃんが…!!

ソウマ

え?

それから彼女から聞いた話は信じられないものたった

彼女は妹の魂を解放してあげるだけでなく自分の元に現れるよう願ったのだ

だが、魂の解放ですらコストが大きいのに彼女は『場所』と『細かな情報』まで記したのだ

言霊アプリの制約では、起こす事象が大きければ大きいほど自分に降り注ぐ罰も重たくなる

もし、超過してしまったのなら最期に叶えた願い事すらもなくなり時が戻る

つまり、この出会いすらもなかったことになり得るのだ

だがしかしそうはなっていない

時は戻っておらず取り戻したかった妹もこうして目の前にいる

あとはアヤメが無事であればそれでいいはずなのにアヤメはいない

連絡と取れず、言霊アプリのシステムに組み込んだ位置情報も無くなっている

もう彼女を追うことが叶わなくなってしまったのだ

可能性の一つとしてあるのが『自己犠牲』というもの

千夏との信頼度を上げたことによって理に反する事をしてもそれがまかり通り、害を及ぼさないようにできる

対価として使用者が消える事となる

今回の場合だとアヤメが消える事となる

だが、この説は矛盾しているのだ

何故なら、存在が消えると言うことは全ての人から『神楽坂 彩芽』という人物に関する記憶が無くなる

だが、現にソウマもチナツも彼女のことを覚えている

だから彼女が消えたという説は提唱しにくい

だが成功例はこれが最初で最後のため勿論記憶を維持して消えたことも有り得る

成功したことによって数多の可能性が出てきてしまうが考えれば考えるほどそれは沼

だってどれだけ答えを求めたくてもその答えは彼女の存在の有無になる

彼女が二人の前に現れない限りこれは永遠に解けることの無い謎なのだ

ソウマ

彼女がどうなったかはもう……

チナツ

そんな!?

チナツ

何とかならない!?

ソウマ

ソウマ

打つ手はもう…

チナツ

だって!

チナツ

だってアヤメちゃんは私を助けてくれて

チナツ

それで……

チナツ

私の……

チナツ

チナツ

私の初めての友達なのに……

ソウマ

僕だってどうにかできるならしてあげたいよ

ソウマ

でも、もう何も出来ないんだ……

ソウマ

僕らが出来るのはただ彼女が無事であることを祈るだけ…

チナツ

そんなのってないよ……

ソウマ

これが現実なんだよ……

兄弟の再会は嬉しいことのはずなのにその過程で二人を繋ぐ『アヤメ』の存在が

彼ら二人にとって大事なものだった。だからこそ、彼女の存在の有無が気になる

彼女のおかげでこうして二人が再会できたというのに、これではハッピーエンドとはいかない

それは二人がよく理解してるが、理解っていてもどうしようもない事実

嬉しいのに喜べないのはそれが一番の理由

無情にも時は流れていく……

言霊アプリが起こした悲劇から数週間という時が流れた

千夏は昔と今で大きく街が変わっていることに驚きを隠せないようで

それは数週間経っても治まらないほど

チナツ

チナツ

前はここに牛丼屋さんあったよね!?

チナツ

今もう無くなったの!?

ソウマ

代わりに別の個人店が建ったよ

チナツ

はぇー

チナツ

私がアプリに閉じ込められて多分数年程度だよね?

ソウマ

まぁ、そうだね

ソウマ

10年とかはいってないよ

チナツ

その数年で街もこんなに変わるんだねぇ

ソウマ

達観しすぎだろ

チナツ

そんな事言われても、ね?

彼女の歳は肉体年齢的に見ても”あの頃”から数年程度

つまりは10歳前後のはずなのだが、アプリに閉じ込められ

その数年のうちに様々な人から願い事を頼まれたからか

その歳では本来覚えないはずの言葉も知っていたり使っていたり

見た目に反して博識にはなっている

だからなのかは分からないが、発言一つ一つがどことなく達観している

チナツ

チナツ

あ!まだあそこのケーキ屋さんあるんだ!

チナツ

お兄ちゃんにこっそり買ってもらったあのケーキ忘れないんだよねぇ

ソウマ

病み上がりではしゃぐなよ?

ソウマ

変な話お前”体”なかった時期の方が長いんだから

チナツ

へーきへーき♪

ソウマ

そういうところは年相応か…

ソウマの方を向きウキウキでケーキ屋にと足を運んでいる時

前方不注意によって前にいた人に強くぶつかってしまった

チナツ

チナツ

あっ……

ソウマ

ばっ…!?

ソウマ

お前ほんと……

チナツ

ご、ごめんなさい…

ソウマ

すいません妹が……

アヤメ

アヤメ

アヤメ

よーやく見つけた

ソウマ

え?

アヤメ

たった数週間で忘れたとか言わせないよ?

ソウマ

お前まさか……

チナツ

チナツ

アヤメおねーちゃん!!

アヤメと分かるや否や千夏はアヤメに強く抱きつく

アヤメ

こら!

アヤメ

舞い上がるのも大概にしときなさいよ?

チナツ

えへへ

アヤメ

こうやって会うのは初めてましてね

アヤメ

どう?文字じゃなくて目で見た私は?

チナツ

とっても可愛くて優しい人って分かるよ!

アヤメ

そう?

アヤメ

嬉しいこと言ってくれるわね

ソウマ

ソウマ

お前あの後何があったんだよ?

アヤメ

ま、その辺含めて色々話してあげる

ソウマ

心配してた僕らが馬鹿みたいじゃないか…

アヤメ

言ったでしょ?

アヤメ

私は”大丈夫”ってさ

ソウマ

鵜呑みにするわけないだろそんなセリフ…

アヤメ

ほらほら前連れて行ってくれたお店行こ

アヤメ

またマスターに会いたくなったし

ソウマ

……だな

〜言霊アプリの制約〜 ・事象の大きさによってはコストが大きくなる ・使用回数を超過した時罰が下るこの時、順序として『願い事』→『罰執行』になる ・罰の重さは願った回数とその願い事の”重さ”によって決まる

・特定の条件を満たした時コストを踏み倒して願いを叶えることが可能 ・それを行った場合アプリは自動的に消滅する

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