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僕らの想いが共鳴するまで【水青】

僕らの想いが共鳴するまで【水青】

「僕らの想いが共鳴するまで【水青】」のメインビジュアル

5

5、恐怖と高まる鼓動

♥

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2024年04月03日

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ほとけside

ないこ

次何乗ろうか〜?

りうら

酔わないやつがいいな…

あれからコーヒーカップに乗って お昼ご飯を食べた

コーヒーカップはないこ先輩が すごい速度で回して、 一緒に乗っていたりうちゃんが 死にかけていた

僕はいふ先輩と、 初兎ちゃんは悠佑先輩と 乗ったが常識の範囲内でしか 回していないので酔わなかった

ないこ先輩は乗り物酔いしないタイプ らしいのでりうちゃんだけが苦しむ結果となった

気の毒だがああなったないこ先輩は 止められない

まぁきっと恋人であるりうちゃんが 一番そのことについては 分かっているだろうけど(苦笑)

お昼ご飯はテーマパーク特有の 高い価格だったが味は美味しかった

初兎

やっぱ遊園地と言えば
アレやない?

ほとけ

アレって?

初兎

まぁまぁ、着いてきてや!

初兎ちゃんの意味深な発言に疑念を 抱きながら僕らは着いていく

 

ほとけ

え、ここって…

初兎

そう!お化け屋敷やで!!

目の前には古い屋敷のような建物

禍々しい雰囲気を醸し出している

ここのお化け屋敷はかなり怖いことで 有名で周りには家族連れなどは ほとんどいない

カップルや僕らのような学生しか居ない

そのため待ち時間は5分ほどらしい

悠佑

マジで入るん…?

いふ

俺もあんま得意やないん
やけど…

りうら

せっかく来たのに
入らないなんて損じゃん!

初兎

やっぱ遊園地に来たら
お化け屋敷やろ!

嫌そうにしている悠佑先輩たちと やる気に満ち溢れている しょーちゃんたち

そしてどちらでもいいので中立の立場を 保つないこ先輩と僕

なんともカオスな状況だ

スタッフさん

お次の方々どうぞー!

初兎

はーい!

全員

トコトコ

 

ないこ

じゃあ、行ってくるね…

いふ

頑張れ、、、

二、三人に分かれないといけない らしいのでないこ先輩とりうちゃん、 悠佑先輩と初兎ちゃん、 いふ先輩と僕に分かれることになった

りうちゃんたちが先頭で その次が初兎ちゃんたち、 そして最後が僕らだ

りうちゃんたちが中に入っていく

りうら

聞いてた通り本格的
なんだね〜!

ないこ

そうだね…

楽しそうにしているりうちゃんと 少し嫌そうなないこ先輩

さっきとはまるで真逆だ

(((ぎゃぁぁぁ!!!!

中からないこ先輩の悲鳴が聞こえてきた

悠佑

ないこがあんだけ叫ぶなんて
相当やばいんちゃう…?

初兎

な、、、

ないこ先輩があそこまで叫んでいるのを 聞くのは初めてだ

このお化け屋敷が相当怖いことが うかがえる

スタッフさん

お次の方々どうぞ〜

初兎

は〜い…

悠佑

いってくるな、、、

絶望の表情を浮かべた二人が 中に入っていく

次は自分たちだと思うと気が重い

いふ

入りたないんやけど…

ほとけ

ここまで来たら
引き返せませんし、
覚悟決めるしか
ないですね(苦笑)

いふ

うぅ…

先輩がこんなに怖がっているのは 初めて見た

とても新鮮だ

スタッフさん

お次の方々どうぞ〜!

ほとけ

あ、はーい!

ほとけ

行きましょうか、先輩

いふ

せやね、、、

 

真っ暗で何も見えない中を懐中電灯で 照らしながら歩いていく

静かな空間に響く足音でさえ、 恐怖を掻き立てる要因になる

いふ

リアルすぎん…?

ほとけ

そうですね…

廃病院がテーマになっているらしく、 医療器具らしきものが散乱している

それが更に恐怖心を増幅させる

隣のいふ先輩は顔を強張らせている

ほとけ

いふ先輩大丈夫ですか…?

いふ

ぎ、ギリ、、、

これはかなり限界のようだ

 

うわぁ”ぁ”ぁ!!

いふ

ひぃッ⁉︎

いふ

ギュッ

ほとけ

ビクッ

お化けに驚いたのもあったが、 先輩が抱きついてきたことにも びっくりした

先輩は涙目になっていて、 普段絶対見ない姿に不思議な感覚だ

いふ

助けてや、ほとけぇ(泣)

ほとけ

うぐっ…

涙目で上目遣いに僕に助けを求める先輩

普段頼もしくてかっこいい先輩が 僕に縋っていると状況に 心臓の鼓動が速くなる

このままだと何をしでかすか 分からないため、早急に出口へ向かう

ほとけ

は、早く出ましょう!!

いふ

おん、(泣)

青組

スタスタ

 

 

 

りうら

お!いむたち出て来た!

ないこ

まろ大丈夫…?

いふ

うぅ…

いふ

無理ぃ(涙目)

初兎

あらら、、、

出てきた瞬間、4人に声をかけられる

未だ僕に抱きついたままの先輩が 恐怖の余韻に包まれている

ほとけ

先輩大丈夫ですか…?

いふ

マジ怖すぎ…

いふ

ほとけおらんかったら
ヤバかった、、、

真剣な表情で言うものだから 苦笑いしかできない

よく見ると悠佑先輩も顔面蒼白だ

りうら

アニキ大丈夫〜?

悠佑

もういややッ…

悠佑

一生入らへん、、、!

どうやらこちらも限界そうだ

このお化け屋敷でみんな精神が すり減ったらしい

入る前とは明らかに顔つきが違う

先輩たちはげっそりとしている

ないこ

そろそろ帰ろっか

初兎

そうやな

みんな疲弊しているし、 日も傾き始めているため 僕らは帰ることにした

 

 

 

ほとけ

疲れた〜、

ほとけ

ボフンッ

帰って来た瞬間、ベッドに倒れ込む

一日中遊んでいたため流石に疲れた

しかし、それを上回る楽しさだった

きっとこの6人じゃないと 感じられなかった思う

たった一人でも欠けたら ここまで楽しいと思えなかったはずだ

ほとけ

それにしても…

頭に浮かぶのはいふ先輩の姿

笑った顔、照れた顔、 怯える顔、泣きそうな顔

どれもが綺麗で頭から離れない

ほとけ

先輩、かわいかったなぁ

ほとけ

えっ⁉︎僕は何を…

無意識に口から出た言葉に 戸惑いを隠せない

僕は最近ずっと変だ

僕の心の中にある名前のわからない感情が 僕を狂わせる

先輩の行動の一つ一つが僕の心を動かす

ほとけ

はぁ〜〜…

顔を枕に押し付ける

ほとけ

うぅ〜!ジタバタ

その日は先輩のことばかり 考えてしまってなかなか 寝れなかった────

僕らの想いが共鳴するまで【水青】

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