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通知来たので飛んできました!読み終わったら発狂しそうになりました最高です!めっちゃ好きです
1週間はあっとゆう間に過ぎ
気付けばデート当日
12月24日となっていた
花守 健
花守 健
待ち合わせの10分前
俺は支度を済ませて家を出た
暖房の効いた暖かい部屋から一変
肌に刺さるような寒さに襲われ
思わずぶるりと身震いをした
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
聞き慣れた声がし、パッと横を向く
隣の家、つまり冬弥の家の玄関前
そこに、両手をポケットに突っ込んでこちらを見る冬弥が立っていた
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
俺は少し駆け足で冬弥に近寄る
冬弥は玄関横にもたれたまま、視線だけで俺を追っていた
花守 健
花守 健
花守 健
俺が10分前に出たんだから、冬弥は俺より20分前にココに居たことになる
冬弥の体温を確認する為
まだ温かい自分の両手で、冬弥の薄く色付く頬を包んだ
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
想像以上に冷たかった冬弥の頬に、ギュッと掌を押し付ける
その冷たさから、本トに30分前に出ていたんだと確信した
冬弥はポケットから手を出し、その冷たい手を俺の手に重ねた
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
俺は普段、待ち合わせ等にはギリギリか遅れるかのどちらかだ
そんな俺が少し早く出た理由
それを冬弥に見透かされた様で、恥ずかしさに顔が赤くなる
多分ついでに花も咲いた
花守 健
水嶋 冬弥
冬弥は嬉しそうに笑って先を歩く
まだ手に残る冷たさを閉じ込める様に
俺はポケットに手を入れ、先を行く冬弥を追い掛けた
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
電車に乗って中心部へ行けば
もう夜も遅いとゆうのにどこを見ても人で溢れかえっていた
その大多数がカップルなのは、言わなくても分かるだろう
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
手をポケットから出すとすぐに冬弥に捕まった
今日の冬弥...
可愛すぎないか!?
他人に言ったら惚気だって言われそうだけど
今日の冬弥はいつもより1.8倍くらい可愛い
初デートだから意識してるのか
それともクリスマスでテンションが上がっているのか
いずれにせよ、俺はマフラーを引っ張り鼻まで顔を隠す事しか出来なかった
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
グイッと手を引かれ、俺は大人しく冬弥に付いて行く
ポケットに入れてた時よりも手が温かいのは
多分、気のせいじゃないだろう
冬弥は器用に人混みを避ける
そのおかげで、目的地にはすぐに着いた
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
花守 健
周りの木々は、その枝一本一本に電飾が巻かれている
まるで煌びやかな王宮の廊下の様だった
王宮なんか見た事無いけど...
光の木が作り出す真っ直ぐな道を進めば
広場にも大掛かりなイルミネーションが所狭しと並んでいた
お菓子の家ならぬ、電飾の家
人気のキャラクターやサンタとトナカイ
電球とか電力とか
どんだけ掛かってんだろうな...
何て現実的な事を考える俺の横で
冬弥の瞳はキラッキラに輝いていた
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
やっぱり今日の冬弥はいつもと違う
悪びれる様子も無く笑う冬弥
俺はスマホの画面を使ってチラリと自分の顔をチェックする
見える所には咲いていないようだ
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
中学の頃に告白された女の子と、1度だけ遊びに出掛けたことがある
デートしたら諦めるって言われたから、それで
どさくさに紛れてキスされそうになった時は焦った
そういや、冬弥と恋愛話した事無いな
冬弥はクラスの中心に居るタイプだ
だから情報もそれなりに入るからか
他の奴の恋愛話はよく俺にもしていた
けれど、お互いの恋愛話は全然した事が無い
まぁ、俺が聞きたくなかった
ってのが大きいか...
まさか両想いになれるだなんて思っていなかった
その為に、冬弥本人の話を無意識に避けていたのかもしれない
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
スマホをタタタッと操作しながら冬弥は答える
俺は驚いて冬弥を見詰めた
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
何だ...
デートに満足したのかと思った...
まだプレゼントも渡していないのに、帰るなんて言われたらどうしようかと焦った
不思議そうな表情をする冬弥の手を引く
どうせなら二人きりになれる場所が良い
選んだ時は考えていなかったけれど
選んだ後に色々と想像してしまう
そんな気恥しさを冬弥に悟られない様
俺は少し早足で冬弥をホテルへと連れ込んだ
部屋に入り、冬弥は速攻で暖房を起動させた
俺は備え付けのティーセットで二人分のコーヒーを淹れる
上着やマフラー等をベッドの上にポイポイと投げ捨て、冬弥は床マットへ
俺はソファへと座り込んだ
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
コーヒーを口に運びながら、冬弥と他愛の無い会話が始まる
今更だけど
俺たち高校生なのに悪い事してんな〜
私服で居れば意外と入れてしまうもの
未成年の子達は真似したらダメだよ?
水嶋 冬弥
花守 健
スマホで明日の天気を調べていると、足元で冬弥がモゾモゾと動いた
コーヒーを置いて冬弥を見詰める
すると、冬弥は薄茶色の小さな紙袋を俺の前に差し出した
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
ふんわりと笑う冬弥にドキッと不意をつかれる
もう二人きりだし隠す必要は無いんだけど
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
やっぱり相手に好意が見えてしまうのは恥ずかしい
可愛いのは冬弥だっての...
受け取ったプレゼントの中身を見る前に、俺もカバンからある物を取り出した
小さな手提げの紙袋を冬弥に差し出す
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
これまた良い笑顔でプレゼントを受け取ってくれた
プレゼントを受け取った冬弥は、その紙袋をいそいそとテーブルに置く
そして早速、袋から中身を取り出そうとする冬弥
チラリと見える項に向かい、俺はシュッと水を吹きかけた
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
水のかかった項を擦りながら、冬弥は怪訝そうな表情で俺を見上げる
冬弥が振り返った時、周りに甘い香りが漂った
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
自分のシャツの袖を捲り上げて冬弥に見せる
露わになった俺の腕には、3つの花が咲いていた
それを見て驚く冬弥の手を引く
同じ様に袖を捲れば、冬弥の腕にも2つの花が咲いていた
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
冬弥はクンクンと自分の周りを嗅いで、その匂いを確かめている
右の頬にも花を咲かせながら香水に夢中になる冬弥
俺は目を細め、自然と緩む頬を隠せないでいた
花守 健
花守 健
花守 健
驚いた表情の冬弥と目が合い、恥ずかしくなって目を逸らす
冬弥はクルリと体の向きを変えた
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
花守 健
水嶋 冬弥
花守 健
まだ熱い顔のまま、冬弥から贈られたプレゼントを手に取る
なるべく包装を破かない様に、ゆっくりと慎重に開けていく
中にはまた小さな箱が入っていた
いやいや...まさか
その箱は、見た目から中身の想像がある1つの物にしかいかない
俺はゴクリと喉を鳴らす
よし...
おそるおそる箱を開けると
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
中には金色のバツ印が入っていた
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
花守 健
室内灯に照らされてキラキラと光る金色のピアス
十字の形で、真ん中に黒の石がはめ込まれている
実際に耳に付けると控え目で、冬弥の耳で時々光るのを良いなぁと思っていた
俺はまだ穴開けてないから、付けるのはもう少し先になるだろうけど
ピアスを手に取り、自分の耳にあてがってみる
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
下から見上げる冬弥とバッチリ目が合った
今日は終始ドキドキしっぱなしだな...
クリスマスの魔法ってやつ...なのか?
冬弥の表情一つ一つに心臓が揺れ動く
悔しくなって、俺は冬弥に手を伸ばした
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
ヘヘッと笑う冬弥の頬を引っ張る
もう一度キスをして
冬弥をギュッと抱き締めた
花守 健
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
水嶋 冬弥
水嶋 冬弥
花守 健
花守 健
高校生の俺にはまだ早い
愛しい気持ちが溢れ出す
言葉に出来ない大きな想いを
触れる肌で確かめ合った
Merry X'mas
番外編1 ー後編ー fin