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桜の記憶は散ってしまう2

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桜の記憶は散ってしまう2

27 - 99,『朝影と、来年の春』

♥

352

2025年12月25日

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99話目です!

あとちょっとで100だよ((((

終わらないけどね

あと最後にお知らせぶち込みます👊

nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作

ご本人様には一切関係ございません!
苦手な方はback推奨!

では!

どうぞ!

第99話 朝影と、来年の春

朝の光は、やけにやさしかった。

カーテンの隙間から差し込む淡い日差しが、部屋の床に細長い帯を描いている。

こさめは、その光の中で、ゆっくりと意識を浮かび上がらせた。

こさめ

……ん〜……

小さく伸びをして、欠伸をひとつ。

いつもと変わらない朝――の、はずだった。

こさめの影

おはよ

すぐ隣で、声がした。

こさめ

――っ!?

思わず肩が跳ね、布団を掴む。

心臓が一拍遅れて、どくん、と強く鳴った。

視線を向けた先。

そこには、自分と同じ形をした“もう一人”が、壁にもたれて立っていた。

黒い輪郭。

けれど、昨日までとは違う。

輪郭は相変わらず影の色をしているのに、その表情は柔らかく、どこか困ったようだった。

こさめの影

……そんなに驚くことないでしょ

苦笑するような声。

こさめ

だって……

こさめは胸を押さえながら、息を整える。

こさめ

現実で見るの、多分初めてだから……

影は一瞬きょとんとし、それから納得したように小さく頷いた。

こさめの影

……確かに

こさめの影

そうかも

少し間を置いて、影は視線を逸らしながら続ける。

こさめの影

それと……ありがとうね

こさめ

こさめは首を傾げた。

こさめの影

友達になってくれたこと

こさめの影

影って……不器用なんだよね

自嘲気味な言い方。

その声音に、こさめは目を瞬かせたあと、ふっと笑った。

こさめ

こちらこそ、だよ

布団の上に座り直し、影を見る。

こさめ

もう、人を傷つけないでね?

影は一瞬だけ真剣な顔をしてから、はっきりと頷いた。

こさめの影

勿論

その返事は、驚くほど真っ直ぐだった。

――その時。

コンコン、と控えめなノック音。

いるま

<こさめ?

いるま

<起きてるか?

聞き慣れた低い声。

いるまだ。

こさめ

あ、いるまくん

こさめ

起きてるよ〜

ベッドの上から返事をすると、ドアが少しだけ開いた。

視線は、こさめだけを捉えている。

影の姿は、いるまには見えていないらしい。

いるま

らんから聞いたけど……その……

言葉を選ぶように、いるまは少し口ごもる。

それを察して、こさめはあっけらかんと言った。

こさめ

影のこと?

こさめ

それなら、もう友達になったから気にしないで!

いるま

……は?

一瞬、素で驚いた顔。

すぐに状況を理解しようとするように、いるまは眉を寄せた。

――いるまでさえ、影と折り合いをつけるのには、かなりの時間がかかった。

それを、こさめは、たった一晩でやってのけたのだ。

いるま

……相変わらずだな

小さく息を吐いて、苦笑する。

いるま

まぁ……こさめなら、そうなるか

影を“人”と呼んでいいのかは怪しいが、それでも、いるまは深く追及しなかった。

いるま

いるま

ならおけ

それだけ言って、少し話題を変える。

いるま

すちが、朝ごはん普通に食えるか?って

こさめ

食べる!!!

即答だった。

目を輝かせるこさめに、いるまは肩をすくめる。

いるま

はいはい

いるま

じゃ、早く降りてこいよ

そう言って、ドアを閉めた。

部屋に残されたこさめは、手早く支度を始める。

その様子を、影は静かに見ていた。

ドアノブに手をかけたところで、ふと振り返る。

こさめ

あんたも来る?

影は少し考えるように顎に手を当てた。

こさめの影

んー……らんくんといるまくんの前なら、姿は出せると思うけど

一瞬の間。

こさめの影

……すちくんとなつくんとみこちゃんがいるなら、やめておく

小さく首を振る。

こさめ

そっか

こさめはあっさり受け止めた。

こさめ

じゃ、また後でね

そう言って部屋を出る。

――その背中を、影はしばらく見送っていた。

リビングには、油の跳ねる音と、香ばしい匂いが満ちていた。

エプロン姿のすちが、フライパンを器用に振っている。

すち

あ、こさめちゃん!

すち

おはよ

気づいたすちが笑顔で声をかける。

すち

体調、大丈夫?

こさめ

うん!

こさめ

もう大丈夫だよ

こさめは頷き、鼻をひくりと動かした。

こさめ

それより……いい匂い〜

すち

ふふ、あともうちょっとでできるからね

すぐに、皿がテーブルに並ぶ。

目玉焼きと、ベーコン。

湯気が立ち上り、食欲を刺激する。

こさめ

いただきます!

手を合わせて一口。

こさめ

……おいひい……

思わず口から零れる。

すちは照れくさそうに頬をかき、「えへへ」とはにかんだ。

胸の奥に、あたたかいものが灯る。

――こんな日常を、壊したくない。

午後。

こさめは自室で作業をしていた。

ヘッドホンをつけ、画面に向かい、指先を動かす。

キーボードの音が、一定のリズムで部屋に響く。

集中が途切れ、一息ついたその時。

こさめの影

……すご

後ろから、感心したような声。

振り向くと、影が覗き込んでいた。

こさめ

これでも活動者ですからね!

こさめは少し得意げに胸を張る。

こさめ

らんくんのこともあって、ちょっと溜まってるから

こさめ

片付けないとね〜……

軽い口調。

けれど、その後――ぽつりと、声が落ちた。

こさめ

ねぇ……らんくんさ、

影に向けた言葉であり、独り言でもあった。

こさめ

こさめの誕生日に、こさめのことだけ思い出してくれたけど……

視線を、画面から外す。

こさめ

いつ、元に戻ってくれるのかな……

影は、すぐには答えなかった。

少しだけ間を置いてから、静かに口を開く。

こさめの影

多分……4月18日

こさめの目が見開かれる。

こさめの影

……らんくんの、誕生日だと思う

こさめ

え?

思わず、椅子の上で身を乗り出した。

こさめ

……1年も?

こさめ

そんなに……かかるの?

影は、ゆっくりと頷く。

こさめの影

あくまで憶測だけどね

淡々と、でも丁寧に言葉を紡ぐ。

こさめの影

らんくん自身、なんで記憶を失ったか……多分、分かってない

こさめの影

記憶を失ったあと、らんくんの口から事故で記憶を失った、なんて聞いた事ないから……

こさめの影

成り行きのまま、影が生まれて、それに呼応するように、いるまくんの影や……俺が生まれた

こさめは、息を呑んで聞いていた。

こさめの影

主様の誕生日に、主様の記憶だけ思い出したなら……

こさめの影

それぞれの誕生日に、それぞれの記憶を思い出すと思う

影は、少しだけ声を落とす。

こさめの影

そして――自分自身、記憶を失った理由が分かるのは、自分の誕生日

一拍。

こさめの影

それが、影との別れでもある

こさめ

……別れ……?

こさめは、小さく呟いた。

影は、黙って頷く。

こさめの影

そもそも、影なんて……存在するもんじゃない

こさめの影

出会いがあれば、別れもある

そこで、影は口を閉ざした。

――友達になれたのに、すぐに消える。

そんなことを、今は言いたくなかった。

こさめの影

(でも本当なら……俺はもうとっくに消えてる)

こさめの影

(存在理由が“空虚”だから)

こさめの影

(空っぽの器を埋めたら、そこで終わりのはず)

部屋に、静寂が落ちる。

こさめは、ゆっくりと息を吸った。

そして、にこっと笑う。

こさめ

……そっか

その笑顔は、少しだけ寂しそうで――でも、前を向いていた。

こさめ

じゃあ、それまでいっぱい話そうね

影は、驚いたように目を見開く。

こさめ

別れが来るなら……それまで、楽しくいよ?

その言葉に、影は何も言えなかった。

ただ、小さく微笑んで、隣に立つ。

窓の外では、夏の空が、静かに広がっていた。

――来年の春まで、まだ時間はある。

それを、ふたりは、ちゃんと知っていた。

第99話・了

おかえりなさい!

次回!

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡270

お知らせ

まぁ、雑談部屋では話したんですけど!!!

一応ここでも……!!!

私……

一次創作垢を作りました……!!!!

前から一次創作投稿してみたいなぁって思ってたんですけど、この垢だとちょっと気が引けたんですよね……

なら作っちゃえってことで

興味があれば、フォローして欲しいなぁなんて

こいつですね、こいつ一次創作の私です((

浮上はごみです((

てか、皆さん雑談部屋遊びに来てくださいよぉぉぉ

フォロワーさんと絡みたくて作ったんですからぁ!!!

あとたまにくっそ大事なお知らせもしてるし!!!(テストとかテストとか浮上率とか……)

まぁ、ここまでですかね

ここまで拝読感謝!

では!

ばいばい!!

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352

コメント

3

ユーザー

さすが☔️ちゃん☆((( それぞれの誕生日に記憶が戻るって設定つくるの天才すぎない??? 投稿ありがとうございます!!続き楽しみにしてます!!!

ユーザー

毎回語彙力が消えるくらいの素敵な作品ありがとうございます……!!!

ユーザー

そりゃいるまくんでも驚くわな、こさちゃんの行動力えぐいw なんで空虚が存在してるんだ??? 続き待ってます!

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