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花は血で咲いた。

第13話 - 第十一話　「影の花、名乗るとき」

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2025年08月05日

#都道府県ヒューマンズ

#都道府県

#マフィアパロ

yy＠リムんないで…ぇぇえ泣

第十一話　「影の花、名乗るとき」

円卓には七大都市の代表が勢ぞろい。

愛知が議長席で立ち、声を張る。

愛知

“第九”からの声明が届きました。

スクリーンに映し出されたメッセージは簡潔だが威圧的だった。

『HYDRANGEAの均衡は終わる。かつてなき新たな都市――“香京”を宣言する。七都市の力を試す。拒むなら、滅ぼすのみ。』

東京が拳を握る。

東京

“香京”――。かつてない名だ。

東京

誰が、何のために？

大阪が冷ややかに言う。

大阪

わからん。

大阪

けど、“第八”とは違う“全くの新勢力”やろうな。

宮城は席を立ち、拳を重ねる。

宮城

俺たちは“香京”に屈しない。

宮城

だが、迎え撃つ準備は怠らん。

宮城

それが、HYDRANGEAの掟だ。

広島も頷く。

広島

力を見せつけるしかない。

広島

戦は、口約束で済まぬ。

福岡は静かに銃を握り締める。

福岡

撃つなら撃て。

福岡

だが、それで終わるとは思うなよ。

東京は暗い部屋で資料を睨む。

東京

“香京”の存在は、誰も把握していなかった。

東京

だが、その背後にいるのは……。

数秒沈黙した後、低く呟く。

東京

……“元・香川”の残党か。

東京

それとも……第三勢力か。

バーで大阪が重い空気を吐き出す。

大阪

“香京”は名ばかりじゃない。

大阪

既に動き出しているんや。

大阪

先週の爆破事件が証拠や。

愛知が冷静に言葉を継ぐ。

愛知

あの爆破は警告だ。

愛知

だが、裏を返せば、“挑発”でもある。

大阪

向こうは、“争いの火種”を撒いてるだけやない。

大阪

火をつける燃料を集めている。

北海道が資料を示す。

北海道

“香京”は、過去の全記録を解析し、HYDRANGEAの弱点を知っている。

北海道

だが、それ以上に恐ろしいのは、

北海道

“第九”が内部にスパイを送り込んでいる可能性だ。

宮城が静かに眉をひそめる。

宮城

信頼できる者はいるのか？

北海道

それが、分からん。

福岡が壁にかけた銃を眺めている。

福岡

俺たちの組織は“裏切り”にまみれてきた。

福岡

だが、今回の敵は……“影の支配者”だ。

福岡

手を汚すことも覚悟しなければならん。

愛知は花紋を指でなぞる。

愛知

第八の花が偽りだったとしても、

愛知

ここで立ち止まってはいけない。

愛知

俺たちは“均衡”を守らねばならない。

愛知

ただ守るだけではなく、“変える”ことも。

愛知が再び立ち上がり、声を張り上げる。

愛知

全都市に告ぐ。

愛知

“香京”の脅威は、我々の明日を蝕む（むしばむ）。

愛知

しかし、我ら七都は、血と誓いで結ばれている。

愛知

その誓いを破るわけにはいかない。

東京が静かに頷く。

東京

この戦いは、決して見過ごすことはできない。

大阪が言葉を重ねる。

大阪

力と策略で“香京”を葬る。

大阪

それだけや。

広島からの通信が入る。

「旧・香川遺構の爆破に続き、複数の拠点で異常が確認された。一部取引ルートに“妨害工作”も」

宮城が黙って受け止める。

宮城

敵はすでに動き回っている。

福岡が銃を拳に収めながら言う。

福岡

もう、猶予はない。

福岡

次に動くのは、我々か、“香京”か。

愛知が最後に言葉を紡ぐ。

愛知

ならば――“花は血で咲いた”のだ。

「香京（こうけい）」がHYDRANGEAを脅かす新勢力として名乗り出る七大都市が結束し、戦いに備え始める旧・香川遺構爆破の余波と複数拠点の妨害工作が発生第九のスパイ潜入の可能性が示唆され、内部不信が拡大愛知の花紋の動きが変化を示し、均衡の維持だけでなく変革も必要に各都市の決意と緊張感がピークに達する

補足説明コーナー

そもそもHYDRANGEAとは？

1. HYDRANGEAとは？七大都市（東京、大阪、愛知、北海道、宮城、広島、福岡）のマフィア組織が結成した秘密結社の名「アジサイ（Hydrangea）」の名前は、“咲く花は多様だが根は一つ”という意味合いが込められているそれぞれの都市が「花（席）」として平等に存在し、均衡と勢力調整のために作られた連合組織

2. HYDRANGEAの構成と役割円卓には8席が存在（七大都市＋謎の第八席）各席はその都市の代表が座り、マフィア間の交渉や抑止、情報共有の場となるただし、第八席は「香川（仮称）」という実体不明の勢力が占めていた第八席は正式な都市ではなく、“地下の取引専門組織”や“裏の血組織”の代表だった

3. 第八席と“香川”の正体第八席「香川」は正式な都市ではなく偽装された存在。かつて存在し、粛清されたが、その後「偽の第八」や「第九」という新勢力が名乗りを上げている。 “香川”は都市同士の均衡を破壊する危険な勢力として警戒されている。

4. HYDRANGEAの均衡と亀裂組織の根幹は、各都市が「殺さずに操る」ことによる均衡維持しかし、「香川」の出現や粛清事件、偽の第八の暗躍により均衡は大きく揺らいでいる青森の手紙や伏線は第八席の存在が異常であることを示していたそれに対し東京は、偽の花（影武者）を泳がせることであぶり出しを狙ったが、その計画は思わぬ波紋を呼んでいる。

5. 第九（新勢力）の登場第九とは、“香川”の背後にいるともされる謎の第三勢力。 HYDRANGEAの均衡を根底から崩し、七大都市の覇権争いを激化させる存在。物語の中で「香京（こうけい）」と名乗り、七都市に対して直接的な宣戦布告をしている。

6. 象徴としての「花紋」 HYDRANGEAの象徴であり、各都市代表や組織の動向を示す“花紋”が存在。花びらの数や色の変化が組織の状態や座の変動を示唆する。特に愛知の壁にある花紋が「第八席の動き」や「第九の影」を映し出している。

7. HYDRANGEAの現在の状況均衡が崩れつつあり、七大都市の代表たちは対立と連携のはざまで揺れている。偽の第八や第九勢力の動きに対抗し、再び「花は血で咲いた」状況へ突入中。物語の焦点は、“均衡をどう維持・破壊・再構築するか”に置かれている。

それと、最初の設定の時に、なんで北海道は単体なのに、中国・四国は一緒なんだろう？と思った方はもう勘が素晴らしいですね。

それは、元々は中国と四国は別の勢力で、四国の代表都市で香川が…。みたいな設定のつもりです。

あと全然マフィアパロっぽくないのは許してください。

私も書いてて、「…なんだこの作品…、」と思わず思いました。

私の赴くままに書くので、矛盾だらけで、何言ってるかわからないかもしれませんが、これからもこの作品をお願いします。

それと皆様にアンケートです。この作品何話ぐらいで完結してほしいですか…？

ぜひコメント欄で教えてください。

では次回予告をどうぞ。

次回