この作品はいかがでしたか?
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冷たい風が、俺の頬を撫でる。
なつかしい街並みに目を通す。
rb
sho
sho
すこし前からこのひかりの中にいるこいつ。
どこか見た事のあるこいつに なんとなく愛着が湧いて、面倒を見てやってる。
rb
sho
sho
すこし生意気なこいつ。
でも、たしかに言ってることは正しい。
rb
sho
rb
rb
sho
rb
きょとんとするきみに、そっとコートを渡す。
sho
ばさっとはおるきみは
どこかかっこよくて、きらきらしてた。
sho
rb
rb
笑顔をひとつおとした。
sho
そんなことばだけど、 冷たく凍ったおれのこころに、すぅっと暖かいひかりがさしたようだった。
rb
その日、ゆめをみた。
おれと、あのきみが
楽しそうにわらってる夢。
そのときのおれは、
希望と、暖かさに溢れていた。
きっと、きみがいるから。
きみが、あの日のようにわらっててくれるから。
ずっと、ずっと、隣で。
わらってて “ くれた “ から。
でも、もう忘れちゃったよね、
rb
いつもの道で
いつものかばんの重さを感じて
いきてるって、感じて
俺たちは、生活していた。
sho
rb
sho
rb
“ たいくつ “ や、“ くつう “ も、
おまえのおかげで、感じずにすんだ。
あのときのおれたちは、最強 “ だった “
rb
sho
sho
“ シアワセ “ だったのにな
ぎゅるるるるぅぅぅぅッッッ!!と、鈍いこすれる音がなりひびく。
そのとたん
がごんっ!!
と、硬いなにかとなにかがぶつかる音がした。
ぞわっとした。
なにかたいせつなものがこわれたようで
周りの人たちのひめい
聞きなれた車のきかいおん。
きょうふにふるえた。
rb
ふと、たいせつなあなたの名前を口にした。
...いくら待っても、返事はかえってこない。
...おれは、たいせつなひとをなくしてしまった。
理解したくなかった
でも、それが
ウンメイ
なんだ
rb
rb
雨が降り出した
ひっそり咲いていた
淡いピンク色の花が
落ちてくる雫を受け止めて
けんめいに咲いていた
おれが流した涙は
ひかりを反射することもなく、
あっけなく落ちていった
自分のウンメイは
あっけないものだと
知らされたようだった。
rb
いつのまにか
おれは小さなブーケをもってなつかしのばしょに来ていた。
rb
塀のかどにのこした
“ 俺たちは最強!!“
とほった文字。
それをそっとなでる。
rb
rb
今ならわかる。
あいつは、きっと、
いつしかしんだおまえだって。
rb
rb
おれはブーケを塀のかどに置いた。
もうひとつ、小さな紙切れも置いて
rb
おれはフェンスに手をかけた___
ブーケの花のつぼみが
そっとひらいた___
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