今日もまた、雨が降る
変わらない日々
小鳥の囀りが聞こえ
その囀りは
嫌な事を忘れさせてくれる様な気がした。
僕は...
梅雨が大好きだ
でも、僕の周りにこの想いを共感してくれる人は、誰一人居なかった。
基本的に、春や冬などが多かった。
やはり、僕は一匹狼の方が向いているのかも知れない。
そんな事を思っていると
いつも帰りに通るトンネルの 出口が見えてきた。
トンネルを抜けると
勢い良く雨粒が、僕に向かって降ってくる。
新島 蒼
僕は黒色の折り畳み傘を手に取り、 慣れた手つきで傘を刺した。
ポツポツと、僕の折り畳み傘に当たる
僕は気分が良くなり、 鼻歌を歌い始めた。
新島 蒼
雨音にはヒーリング効果があると 言われている。
その効果の影響なのだろうか...
新島 蒼
僕は足を止めた。
なぜかと言うと、僕が住んでいる マンションの入り口付近に、 傘も刺さずに女子が体育座りで 座っているからだ。
こんな所で何をしているんだ... そう思った。
でも、僕には関係のない事
それに僕は、人が苦手で、陰キャだ。
だから諦めよう...
そう思った...
けど、今日は調子が良いから 大丈夫かも知れないと、 謎に自信が湧いてきた。
それに、よく見ると 女子は少し震えている。
人は苦手だけど、流石にこれは 放って置けない。
お母さんも昔、「困っている人がいたら、助けてあげなさい」って 確か...言ってたっけ?
だから、話しかける事にした。
コツコツと女子に段々近づいていく...
新島 蒼
座り込んでいる女子
新島 蒼
彼女はゆっくりと顔を上げて、 僕を見つめた。
その時、彼女の顔を見た瞬間 とても綺麗で、心を奪われそうに なったのだ。
座り込んでいる女子
新島 蒼
座り込んでいる女子
座り込んでいる女子
新島 蒼
僕があたふたしていると、 彼女がようやくポツリと何かを 言ったのだ。
座り込んでいる女子
彼女が放った言葉は雨音で全く 聞こえなかった。
新島 蒼
座り込んでいる女子
「こんにちは」と放った彼女の声は とても綺麗な音色をしていた。
とても透き通った声だった。
僕は相変わらず焦りながら、 彼女に返事をした。
新島 蒼
新島 蒼
座り込んでいる女子
座り込んでいる女子
新島 蒼
彼女は相変わらず美しい真顔で、 僕を見つめてくる。
僕は単純に心の中で、 「すっげー冷静だなぁ」と思った。
新島 蒼
座り込んでいる女子
座り込んでいる女子
新島 蒼
正直、いつもの僕だったらこんな事言わないと思う。 てか、この発言大丈夫か?と 今更思った。
座り込んでいる女子
新島 蒼
座り込んでいる女子
彼女は一旦僕の目を逸らし、 もう一度綺麗な目で僕を見つめ、 言った。
座り込んでいる女子
新島 蒼
新島 蒼
そう言った後、ふと1つだけ気づいた事がある...
何やら周りから声がするのだ。
(何、あの子達...)
(2人とも学生じゃね?)
(あんなずぶ濡れな子にナンパw?)
僕が苦手な、人々達の戯言が 聞こえてくる。
新島 蒼
僕は今、究極の2択とかと言う奴に 迫られているのか?
彼女を無理矢理でも連れて助けるか...
彼女を見捨てて、自分の安全を優先 するか...
そう迷っていたら、さっきから 静かだった、彼女が僕の手を取って、 マンションの中へと連れて行ったのだ
新島 蒼
座り込んでいる女子
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